解析Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 解析Ⅱ
科目番号 0039 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 森北出版:高専テキストシリーズ 「微分積分1」「微分積分2」森北出版:高専テキストシリーズ 「問題集・微分積分1」「問題集・微分積分2」 電気書院:「ドリルと演習シリーズ 微分積分」
担当教員 山田 哲也

到達目標

専門教育に必要な基礎知識としての数学を習得するために、以下の点を目標とする。
(1)1変数および2変数の微積分の基本的な計算ができる。
(2)微積分の応用問題を解くことができる。
(3)1階および2階の微分方程式が解ける。
(4)数列と級数の基本的な問題が解ける。
モデルコアカリキュラムに含まれる到達目標を含む。対応は数学科HPを参照。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数および2変数の微積分に関する応用問題を解くことができる。1変数および2変数の微積分に関する基本的な問題を解くことができる。1変数および2変数の微積分に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目21階および2階微分方程式の応用問題を解くことができる。1階および2階微分方程式を解くことができる。1階および2階微分方程式を解くことができない。
評価項目3数列と級数の応用問題を解くことができる。数列と級数の基本的な問題を解くことができる。数列と級数の基本的な問題が解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
解析Ⅰの内容を踏まえて、数列・級数の基本、1変数関数の微積分の応用および2変数関数の微積分について学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と問題演習を適宜取り混ぜて行う。具体的な例を多く与え、基本問題を反復して行うことにより、基本的な数学的な考え方の理解と計算技法の習得を目指す。
注意点:
100点満点で60点以上を合格とする。成績の算出方法は以下のとおり。
成績(100)=試験の得点率×0.8(80)+課題(20)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・1階微分方程式(1) 微分方程式の解の概念を理解している。
2週 1階微分方程式(2) 変数分離形の微分方程式が解ける。
3週 1階微分方程式(3) 変数分離形の微分方程式の応用問題が解ける。
4週 1階線形微分方程式(1) 1階線形微分方程式が解ける。
5週 1階線形微分方程式(2) 1階線形微分方程式の応用問題が解ける。
6週 学習のまとめ 第1週目から第4週目までの内容を理解する。
7週 2階線形微分方程式(1) 定数係数斉次2階線形微分方程式が解ける。
8週 2階線形微分方程式(2) 定数係数非斉次2階線形微分方程式が解ける。
2ndQ
9週 2階線形微分方程式(3) 定数係数2階線形微分方程式の応用問題が解ける。
10週 学習のまとめ 第7週目から第9週目までの内容を理解する。
11週 2重積分(1) 長方形領域における2重積分が計算できる。
12週 2重積分(2) 累次積分に直して2重積分が計算できる。
13週 2重積分(3) 累次積分の順序を交換することができる。
14週 2重積分(4) 変数変換を利用して2重積分を計算することができる。
15週 前期の学習のまとめ
16週
後期
3rdQ
1週 2重積分の応用 2重積分を利用して立体の体積や重心の座標を計算することができる。また、2変数関数の広義積分を計算する。
2週 媒介変数表示とその微積分法 関数の媒介変数表示を理解している。媒介変数表示された関数の微分や積分に関する問題を計算することができる。
3週 極座標表示とその微積分法 直交座標と極座標の関係を理解している。極方程式で表示された曲線の面積および曲線の長さを計算することができる。
4週 数列と級数(1) 数列が一定の規則にしたがって一列に並べたものであることを理解し、等差数列や等比数列の一般項およびその和を求めることができる。
5週 数列と級数(2) 総和の記号の意味や性質を理解し、いろいろな数列の和を計算することができる。
6週 数列と級数(3) 数列の極限を計算することができる。また、級数の定義を理解し、級数が収束するかどうかを調べることができる。さらに、級数が収束したときの和を計算することができる。
7週 数列と級数(4) 数学的帰納法を用いて、命題を証明することができる。
8週 関数の展開(1) べき級数の収束・発散の概念を理解して、べき級数の収束半径を計算することができる。
4thQ
9週 関数の展開(2) 項別微分・項別積分定理を適用して、関数のべき級数展開を求めることができる。関数のマクローリン展開を求めることができる。
10週 関数の展開(3) 基本的な関数のマクローリン展開を用いて、べき級数展開を求めることができる。基本的な関数のテイラー展開ができ、その誤差評価を導出することができる。
11週 偏微分法(1) 2変数関数を理解し、そのグラフの概形を描くことができる。2変数関数の極限値が計算できる。2変数関数の連続性の概念を理解している。
12週 偏微分法(2) 偏微分係数と偏導関数の定義を理解している。偏微分係数と偏導関数および2次偏導関数を計算することができる。
13週 偏微分法(3) 合成関数の導関数および偏導関数が計算でき、接平面について理解している。全微分と全微分による近似について理解している。
14週 偏微分法(4) 2変数関数の極値を求めることができる。
15週 1年間の学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3前10
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3前13
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3前14
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前1,前2,前3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3前4,前5,前6
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000