交通工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 交通工学
科目番号 0053 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:自作教材  参考書:わかる交通工学(学芸出版社)
担当教員 大和 裕也

到達目標

(1)交通工学に関する基本用語を理解した上で道路計画策定の概念,道路の法的分類や交通量の変動について解説できること.
(2)交通の需要予測に必要な4つの段階,すなわち,発生・集中交通量の予測,分布交通量の予測,分担交通量の予測および配分交通量の予測について説明できること.
(3) グループワークを通して,交通工学における課題を発見・解決するための思考力,協調性を身に着ける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優) 標準的な到達レベルの目安(良)  未到達レベルの目安(不可)  
交通工学の位置付け、計画手法に関する事項交通計画の手法をプロセスを踏まえ説明できる交通計画の手法を説明できる交通計画の手法を理解していない
道路の計画や交通容量の設計に関する事項 道路構造の設計基準や交通容量の設計を定量的に理解し説明できる道路構造の設計基準や交通容量の設計を説明できる道路構造の設計基準や交通容量の設計を理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
交通工学は,道路を利用する人や車の移動が安全,円滑,経済的に行われるように道路施設の計画,設計および運用を取り扱う分野である.計画編では交通工学の基本をなす道路の計画,交通需要予測,道路交通容量の設計に重点を置いて学習する.
道路構造令の性能指標の考え方や舗装設計の基本を習得する.
授業の進め方・方法:
講義は,自作教材を用いた解説を主体とする.
グループワークでの積極的な活動を期待する
注意点:
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
【関連科目】
環境都市計画論(本科3学年),地域都市計画(本科5学年),環境都市システム工学(専攻科・環境システム工学専攻2学年)
【評価方法】
前期期末試験の得点と後期期末試験の得点とを合計し,これを2で除した値をもって学年成績とする.
【評価基準】
学年成績60点以上.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの内容を理解する
2週 都市の現状と交通計画プロセス 都市と交通の関係、都市の交通問題、交通計画のプロセスを理解する
3週 都市交通の実態 パーソントリップ調査、道路交通センサスを理解する
4週 都市交通の特性 大都市圏、地方都市圏の交通特性、交通手段別の実態と特性を理解する
5週 将来交通需要予測 四段階推定法、発生・集中交通量の予測手法を理解する
6週 交通マスタープラン① 交通マスタープランについて理解する
7週 交通マスタープラン② 公共交通計画について理解する
8週 都市道路の計画① 都市道路の役割と機能分類を理解する
2ndQ
9週 都市道路の計画② 道路ネットワークの評価と計画事例、幹線道路の計画を理解する
10週 試験
11週 グループワーク① 自転車利用の課題設定
12週 グループワーク② 課題の整理
13週 グループワーク③ 自転車のまち推進計画の策定
14週 グループワーク④ まとめ
15週 発表
16週
後期
3rdQ
1週 交通施設計画 駅前広場の定義、計画手順、面積算定方法、駐車施策の体系、駐車対策の基本的な考え方を理解する
2週 道路の設計 道路の種級区分と構造、交通容量と設計を理解する
3週 地区交通計画 地区交通計画の考え方、歩車分離、歩車共存による地区交通計画を理解する
4週 交通需要マネジメント 交通問題の解決方法、交通需要マネジメントの体系と手法を理解する
5週 高齢社会での交通計画 高齢者社会における交通問題、バリアフリーとユニバーサルデザインを理解する
6週 モビリティ・マネジメント モビリティ・マネジメント、市民生活のモビリティを確保するための交通手段について理解する
7週 安全・安心・快適な交通計画 持続可能な交通戦略、交通計画の今後の課題について理解する
8週 中間試験
4thQ
9週 課題の説明
10週 公共交通を考える① 公共交通機関の課題の整理
11週 公共交通を考える② お年寄りが安全で便利に移動できる方法の検討
12週 公共交通を考える③ 公共交通計画の策定
13週 公共交通を考える④ まとめ
14週 発表
15週 発表
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画土地利用計画と交通計画について、説明できる。4
都市計画区域の区域区分と用途地域について、説明できる。4
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。4
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。4
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。4
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4
費用便益分析について考え方を説明でき、これに関する計算ができる。4

評価割合

試験課題グループワーク合計
総合評価割合701515100
基礎的能力35151565
専門的能力350035