(1) 浄水場や下水処理場の計画・設計において,環境負荷の低減や快適性さらに経済性などを考慮できること。上水道施設および下水道施設の役割を理解し、これらを水循環のシステムとして認識できること.
(2) 浄水処理や下水処理の物理、化学、生物学的なメカニズムに関する基礎知識を理解し、地域における環境施設の役割を十分理解し、計画、設計に生かすことができること.
(3) 大気汚染の健康影響について学びし、その発生メカニズムと対策について理解し、施設建設における配慮事項を検討できること。
(4) 騒音の物理的、心理的特性を学び、騒音発生のメカニズムと抑制対策について理解できること。
(5) この講義を通じて、技術士一次試験(上下水道部門)あるいは公害防止管理者試験(水質・大気・騒音)の受験に取り組めること
概要:
環境施設の役割は、本来の物質循環が滞ることによって引き起こされる健康被害、生活環境の悪化を物理・化学的、生物学的処理により効率よく改善する事である.環境悪化の原因物質の特性やそれらによる人体影響について学習し、その処理のメカニズムを学習し、環境改善のための効率的な処理施設の計画・設計の基礎について工学的にアプローチする.
授業の進め方・方法:
上下水道を中心に、環境施設の必要性、工学的基礎知識を演習を行いながら学習させる.講義内容の要点はパワーポイントを用いてプレゼンテーション形式で行う。また、種々の環境問題をテーマにしたビデオ教材も駆使して、より理解を深める.また、グループによるテーマ別ディスカッションを行う.
注意点:
環境に関する科目であるので、科学(物理、化学、生物)基礎および数学、社会に関する科目の基礎をしっかり復習する。
成績評価で60%以上を合格とする.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明・概論・環境衛生工学とは/保全目標としての環境基準
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文明社会と河川の利用について理解している。環境と人の健康との関わりを理解している。過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)を理解している
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2週 |
水道の目的と種類・水量と水質 |
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について理解している。
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3週 |
水源と取水・導水・送水施設 |
近年の渇水状況と降水の変化について理解している。日本及び世界の水資源の現況について理解している。
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4週 |
水道計画 |
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。
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5週 |
浄水施設(1) |
浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。
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6週 |
浄水施設(2) |
浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。高度処理を理解している。
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7週 |
配水施設 |
浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。高度処理を理解している。
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8週 |
管路施設・ポンプ場施設 |
水道施設(取水・導水・浄水・送水・配水・給水等)を理解している。
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2ndQ |
9週 |
試験の返却と解説 |
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10週 |
下水道の種類と目的・下水道計画(1) |
下水道の役割と現状、汚水処理の種類を理解している。
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11週 |
下水道の種類と目的・下水道計画(2) |
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。
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12週 |
下水処理施設(1) |
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を理解している。
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13週 |
下水処理施設(2) |
下水処理施設の設計を理解き、かつ計算できる。
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14週 |
下水処理施設(3) |
汚泥処理・処分を理解している。
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15週 |
下水汚泥からのバイオマスエネルギー/下水道の維持管理・下水道と市民 |
汚泥処理・処分を理解している。
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16週 |
試験の返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
物質循環と大気汚染 |
大気汚染の現状と発生源を理解している。
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2週 |
空気の組成と汚染物質 |
大気汚染の現状と発生源を理解している。
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3週 |
大気汚染物質の発生とその影響/その他の大気汚染・空気環境問題 |
大気汚染の現状と発生源を理解している。大気汚染の現状と発生源を説明できる。
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4週 |
大気環境の保全対策 |
大気汚染による人体・動植物への影響を理解している。
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5週 |
大気中におけるばい煙の拡散 |
大気汚染物質の濃度予測を理解している。
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6週 |
大気汚染の制御 |
大気汚染物質の除去方法を理解している。大気汚染の防止対策(施策、法規等)を理解している。
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7週 |
試験の返却と解説/音の発生と伝播(1) |
音の基礎(音波、音圧、波長など)を説明できる。騒音による人体への影響を理解している。
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8週 |
音の発生と伝播(2) |
騒音の発生源と現状を説明できる。音の尺度と騒音の評価を説明できる。
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4thQ |
9週 |
騒音の減衰と防止技術(1) |
騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
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10週 |
騒音の減衰と防止技術(2) |
騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
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11週 |
騒音の現状と環境基準 |
施策、法規などによる騒音の防止対策を理解している。
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12週 |
環境騒音の評価と予測および対策(1) |
騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
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13週 |
環境騒音の評価と予測および対策(2) |
騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。
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14週 |
試験の返却と解説、授業アンケート |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 水理 | 文明社会と河川の利用について理解している。 | 2 | 前1,後8 |
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。 | 2 | 前2 |
近年の渇水状況と降水の変化について理解している。 | 2 | 前2,前3 |
日本の水資源の現況について、説明できる。 | 2 | 前3 |
環境 | 環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 5 | 前1 |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 5 | 前1 |
水質指標を説明できる。 | 5 | 前2 |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 5 | 前2 |
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。 | 5 | 前2 |
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。 | 5 | 前2 |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 5 | 前2 |
水道の役割、種類を説明できる。 | 5 | 前2,前4 |
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。 | 5 | 前2,前6,前7 |
水道施設(取水・導水・浄水・送水・配水・給水等)を理解している。 | 5 | 前2,前8 |
浄水の単位操作(凝集・沈澱凝集等)を理解している。 | 5 | 前5,前6 |
浄水の単位操作(濾過・殺菌等)を理解している。 | 5 | 前5,前6 |
高度処理を理解している。 | 5 | 前6 |
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。 | 5 | 前10 |
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。 | 5 | 前11 |
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。 | 5 | 前12 |
下水処理施設の設計を理解き、かつ計算できる。 | 5 | 前14 |
汚泥処理・処分について、説明できる。 | 5 | 前13,前14,前15 |
大気汚染の現状と発生源を理解している。 | 5 | 後1,後3 |
大気汚染の現状と発生源を説明できる。 | 5 | 後3 |
大気汚染による人体・動植物への影響を理解している。 | 5 | 後1 |
大気汚染と気象を理解している。 | 5 | 後2 |
大気汚染物質の濃度予測を理解している。 | 5 | 後5 |
大気汚染物質の除去方法を理解している。 | 5 | 後6 |
大気汚染の防止対策(施策、法規等)を理解している。 | 5 | 後6 |
悪臭を理解している。 | 2 | 後6 |
音の基礎(音波、音圧、波長など)を説明できる。 | 5 | 後7 |
音の尺度と騒音の評価を説明できる。 | 5 | 後8 |
騒音の発生源と現状について、説明できる。 | 5 | 後8 |
騒音による人体への影響を理解している。 | 5 | 後7 |
騒音の伝搬と予測を説明でき、計算できる。 | 5 | 後8 |
騒音の測定方法と計算方法を理解し、測定値から騒音評価ができる。 | 5 | 後9,後10,後11 |
施策、法規などによる騒音の防止対策を理解している。 | 5 | 後11 |
ヒートアイランドを理解している。 | 2 | 後3 |
大気汚染を理解している。 | 2 | 後3 |
水環境を理解している。 | 2 | 前10 |
廃棄物を理解している。 | 2 | 前15 |