施工管理学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 施工管理学
科目番号 0107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「施工管理学」 著者:友久誠司、竹下治之(コロナ社):「基準に基づく建築積算入門」著者:赤堀弘(彰国社) :「建築の施工と見積」著者:建築の施工と見積研究会(彰国社)
担当教員 松村 浄美

到達目標

以下の事項を通し,建設事業における主要工事の実際の「施工」に不可欠な管理手法の基本を身に付けること.
(1)実際の施工計画立案・実施工に際して法規制等の遵守を基本に必要な、品質・原価・工程・安全・環境の各管理および積算について、具体的な技術でもって実施に移せるような基礎知識を身につけること.
(2)大量生産・消費・廃棄のプロセスから循環型社会への移行に必要とされ構築される環境マネジメントシステムを正しく理解し、常に地球環境保全をベースとした考え方・行動ができること.
(3)「施工」を理解することは環境都市工学に関する専門分野はもとより、その他の幅広い工学全般に関する理解が必要である。これらに関して、基礎的な理解力を身に付けること.
(4)直接または仮設の構造物を計画する際、その目的に基づいたQCDSEの総合バランスを考慮した基本的な考え方ができること.
(5)直接または仮設の構造物を計画する際、その目的に基づいたQCDSEの総合バランス評価を実施して基本的な設計・積算ができること。
(6)直接または仮設の構造物を計画する際、その目的に基づいたQCDSEの総合バランス、ライフサイクルを考慮した環境配慮設計ができること。
(7)施工計画・実施に際し、関係する諸情報を収集、理解した上で実際的プランを構築し、設計・積算するための基礎知識を身に付けること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1① 到達目標に示すような,やや複雑な問題が解けること② 到達目標に示すような,基本的な問題が解けること.③ 到達目標に示すような,基本的な問題が解けないこと.
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
[施工]の範囲は非常に広く進歩も早い分野であり、基本的な技術について十分な理解が得られるように進める。
[ISO]の基本的な仕組み・考え方を中心に、規格の意味するところの理解が得られるよう事例の紹介も交えながら進める。
[建築積算]の基本的な仕組み・考え方を中心に、関連法規や土木積算と併せその共通点、相違点の理解が得られるよう事例紹介も行う。
授業の進め方・方法:
授業は座学を中心とする。教科書で不十分な部分や、最新の技術情報に関するものは、適宜補充プリントを配付して授業を進める。又、ビデオなどの教材も活用しながら、施工技術の紹介に努める。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要 シラバスの説明し、施工管理学の概論、建設業法、事業予算と建築積算の概要を理解する.
2週 施工計画 施工計画調査、環境保全、施工計画の立案、設計と積算の手続きと規準を理解する.
3週 施工管理 施工管理の基本、QCDSE管理を理解する.
4週 工程管理 工程管理の目的、工程表の種類、ネットワーク工程表の作成方法を理解する.
5週 マネジメントシステム(1) ISO・マネジメントシステムの概論を理解する.
6週 土工、建設機械(1) 土工事の種類と分類、土工事計画、土量配分と土積曲線を理解する.
7週 マネジメントシステム(2) マネジメントシステム規格の要求事項(ISO14001)を理解する.
8週 中間確認
2ndQ
9週 土工、建設機械(2) 土工事計画、建設機械の仕組みを理解する.
10週 土工、建設機械(3) 切土工、岩石掘削、運搬土工の概要を理解する.
11週 土工、建設機械(4) 盛土工、締固め工、建設機械の作業能力算定の概要を理解する.
12週 マネジメントシステム(3) マネジメントシステム規格の要求事項(ISO9001)を理解する.
13週 建築積算(1) 総論(積算の目的、工事費構成、積算基準、総合仮設、諸経費)、積算事例(1)を理解する.
14週 建築積算(2)、基礎工(1) 積算事例(2)、基礎工の種類、各種工法、各種土留め工法、仮締め切り工を理解する.
15週 学習のまとめ これまでの授業内容を総括し,重要項目を理解する.
16週 基礎工(2) 直接基礎と打込基礎、坑基礎の種類と分類および施工の概要を理解する.
後期
3rdQ
1週 基礎工(3) 土留め壁に作用する土圧計算、掘削底面の安定(ボイリング、ヒービング他)に関する検討方法を理解する.
2週 基礎工(4) 基礎の計画、浅い基礎の支持力計算、深い基礎杭の支持力計算の方法を理解する.
3週 マネジメントシステム(4) 具体的なマネジメントシステムの事例(ISO14001-環境影響評価、特定簿)を理解する.
4週 マネジメントシステム(5) 具体的なマネジメントシステムの事例(ISO14001-目的・目標、行動計画、手順書、監査)を理解する.
5週 基礎工(5) 直接基礎と打込基礎、坑基礎の種類と分類および施工方法を理解する.
6週 基礎工(6)、建築積算(3) 大型基礎工、地盤改良工法、基礎工の積算と留意事項、積算事例(3)の概要を理解する.
7週 中間確認
8週 コンクリート工 コンクリート工(型枠、足場、支保工、鉄筋、コンクリート)の概要を理解する.
4thQ
9週 ダム・擁壁・埋立・浚渫 ダムの種類と施工法、擁壁の種類、埋立、浚渫の施工法の概要を理解する.
10週 マネジメントシステム(6) マネジメントシステムの課題、内部監査手法を理解する.
11週 トンネル工(1) トンネルの歴史、調査・設計・計画、加背割、NATM工法の概要を理解する.
12週 トンネル工(2) NATMトンネルの掘削・支保工・覆工、シールド工法、推進工法の概要を理解する.
13週 各種管理 品質管理・PL法・安全管理・技術者倫理問題・廃棄物処理法等の法規制の概要を理解する.
14週 学習のまとめ これまでの授業内容を総括し,重要項目を理解する.
15週 期末試験
16週 試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000