建設複合材料

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建設複合材料
科目番号 0167 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:自作教材  参考書:発生土利用促進のための改良工法マニュアル,(財)土木研究センター
担当教員 山田 幹雄

到達目標

(1)衣料に用いられる繊維,食品トレイや緩衝材に用いられている発泡スチロールなどと建設発生土,泥土との組み合わせで天然の土砂に匹敵する,あるいは,強度的にそれを上回る複合材料にいたる根拠,製造工程や施工方法を解説できること.
(2)上記(1)のような措置が,資源循環型社会の構築や環境負荷の軽減に有益であることを例を挙げて説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複合材料の効用および社会貢献に関する事項複合材料の素材が産業廃棄物や建設副産物の利活用に役立つことを説明できる.複合材料に用いる素材の性質や適用事例を説明できる.個別の材料を複合して用いることの意義,有意性を理解していない.
ハイグレードソイルの種類やそれらの施工法に関する事項4種類のハイグレードソイルの原料,配合や工事の手順を説明できる.個々のハイグレードソイルの用途および効用を説明できる.ハイグレードソイルの開発にいたった経緯ならびに展望について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
繊維とコンクリート,繊維と土,気泡とセメント,気泡と土など構造物は今や複数の素材の組み合わせで成り立っている.本講義を通して,建設分野で取り扱われることの多い各種素材の特長を習得するとともに,それらを複合した材料の構造や施工法について学習する.
授業の進め方・方法:
講義は,自作教材(OHPシート)を用いた解説および事例紹介を主体とする.1つの章が終わるごとに『復習』を行う.前期期末試験は『復習』で確認した重要な事柄の中から出題する.中間試験は実施せず,中間確認を充当する.なお,本講義は「融合複合・新領域の基礎工学科目(材料・バイオ系科目群)」に該当する.
注意点:
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
【関連科目】
建設材料学(本科3学年),舗装工学(本科5学年),建設構造・材料学(専攻科・環境システム工学専攻1学年)
【評価方法】
成績は,前期期末試験の得点をもって評価する.
【評価基準】
成績60点以上.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス シラバスの内容を理解する.
2週 建設用新素材・新材料
(概説)
複合材料とは何かを理解する.
3週 ジオシンセティクス
(その1)
ジオシンセティクス(地盤補強材)の種類,形状と構造を理解する.
4週 ジオシンセティクス
(その2)
ジオシンセティクス(地盤補強材)を用いた各種工法を理解する.
5週 発泡スチロール
(その1)
発泡スチロールの製造工程,種類および用途を理解する.
6週 発泡スチロール
(その2)
発泡スチロール土木工法[EPS工法]を理解する.
7週 気泡コンクリート エアミルク,エアモルタルの製造工程,特長および建設工事への適用事例を理解する.
【復習①】
8週 中間確認
4thQ
9週 ハイグレードソイル
(概説-1)
ハイグレードソイルが開発された経緯および発生土の区分を理解する.
10週 ハイグレードソイル
(概説-2)
ハイグレードソイルの種類および特長を理解する.
【復習②】
11週 ハイグレードソイル
(工法各論ー1)
「袋詰脱水処理工法」を理解する.
12週 ハイグレードソイル
(工法各論-2)
「短繊維混合補強土工法」を理解する.
13週 ハイグレードソイル
(工法各論ー3)
「気泡混合土工法」を理解する.
14週 ハイグレードソイル
(工法各論-4)
「発泡ビーズ混合軽量土工法」を理解する.
【復習③】
15週 学期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
地盤地盤調査の分類と内容について、説明できる。4後9,後10
環境汚泥処理・処分について、説明できる。4後10
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4後11,後12,後13,後14
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4後11,後12,後13,後14
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4後11,後12,後13,後14
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4後11,後12,後13,後14
土壌汚染の現状を説明できる。4後9

評価割合

試験 100%合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050