環境都市工学設計製図Ⅳ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境都市工学設計製図Ⅳ
科目番号 0178 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 中井博,北田俊行,山口隆司,事口壽男,平城弘一:例題で学ぶ橋梁工学(第二版),共立出版
担当教員 樋口 直也

到達目標

(1) 教科書や道路橋示方書を参考にして,与えられた設計条件で許容応力を満たす橋梁を設計できること.
(2) 設計条件が変わっても,合成桁橋の設計と製図が行えること.
(3) 決められた期日(8週目,15週目,23週目,30週目)までに設計計算報告書や設計図面が完成できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
許容応力を満たす橋梁の設計許容応力を満たす橋梁の設計方法を他者に説明できる。許容応力を満たす橋梁の設計方法を理解できる。許容応力を満たす橋梁の設計方法を理解できていない。
合成桁橋の設計と製図合成桁橋の設計方法と構造図の描き方を他者に説明できる。合成桁橋の設計方法と構造図の描き方を理解できる。合成桁橋の設計方法と構造図の描き方を理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で建設物の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、道路橋としての合成桁橋の設計を行い,計算から製図までの一連の設計プロセスを指導する.
決められた期限までに設計例,道路橋示方書を参考にしながら,自主的に設計することを身に付ける.
また,構造物を設計することは試行錯誤をすることであることを認識し,計画を立て継続的に課題を達成できるようになること.
授業の進め方・方法:
設計条件は個々に与えられ,設計計算例(配布プリント),および教科書を参考にしながら断面の設計を行う.
設計計算報告書は,手書き,もしくはワープロ,断面の設計には表計算ソフトウェア,製図にはCADを用いる.
注意点:
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎),RD2(○)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎),JD1(○)
【関連科目】
構造力学Ⅰ(本科2年),構造力学Ⅱ(本科3年),構造力学Ⅲ(本科4年),コンクリート構造学Ⅰ(本科4年),コンクリート構造学(本科5年),鋼構造学(本科5年)
【評価方法】
設計計算報告書の完成度(60%),図面の完成度(10%),中間試験(30%)で評価する.
【評価基準】
学年成績60点以上

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバス、および、各自の設計条件の合成桁橋について理解する。
2週 床版の設計(1) 床版厚,設計曲げモーメントについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
3週 床版の設計(2) 連続版支間部について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
4週 床版の設計(3) 片持部支点について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
5週 主桁の設計(1) 死荷重,活荷重,合成前荷重強度,合成後荷重強度について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
6週 主桁の設計(2) 荷重分配係数,荷重分配影響線について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
7週 主桁の設計(3) 荷重分配影響線,荷重強度の総括について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
8週 中間確認 設計計算報告書(床版、主桁(荷重))の提出
2ndQ
9週 主桁の設計(4) 断面力,曲げモーメント(影響線,影響値の集計)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
10週 主桁の設計(5) 断面力,せん断力(影響線,影響値の集計)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
11週 主桁の設計(6) 断面力図について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
12週 主桁の設計(7) 主桁断面の設計(合成前,合成後,温度差)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
13週 主桁の設計(8) 主桁断面の設計(クリープ,乾燥収縮)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
14週 主桁の設計(9) 各断面の応力度集計について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
15週 まとめ 設計計算報告書(主桁)の提出
16週
後期
3rdQ
1週 補剛材の設計(1) 端支点補剛材,垂直補剛材,水平補剛材について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
2週 補剛材の設計(2) 継手位置での応力度(上フランジ,ウェブ,下フランジ)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
3週 ずれ止めの設計 ずれ止めによるせん断力,ピッチ及びエッジについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
4週 たわみの計算 死荷重によるたわみ,クリープと乾燥収縮によるたわみ,活荷重によるたわみ,そりについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
5週 荷重分配横桁の設計 断面の決定を行う。
6週 対傾構の設計(1) 端対傾構(荷重,断面力,断面の決定)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
7週 対傾構の設計(2) 中間対傾構(断面力,断面の決定)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
8週 中間確認 設計計算報告書(補剛材,荷重分配横桁,対傾構)の提出
4thQ
9週 横構の設計 荷重,部材力について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
10週 製図(1) 各自の設計条件に対する結果を構造図(床版)として作成する。
11週 製図(2) 各自の設計条件に対する結果を構造図(床版)として作成する。
12週 製図(3) 各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
13週 製図(4) 各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
14週 製図(5) 各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
15週 まとめ 設計計算報告書と図面の提出
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
製図与えられた条件を基に設計計算ができる。4
設計した物をCADソフトで描くことができる。4

評価割合

設計計算報告書図面試験合計
総合評価割合601030100
専門的能力601030100