概要:
この科目は企業で建設物の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、道路橋としての合成桁橋の設計を行い,計算から製図までの一連の設計プロセスを指導する.
決められた期限までに設計例,道路橋示方書を参考にしながら,自主的に設計することを身に付ける.
また,構造物を設計することは試行錯誤をすることであることを認識し,計画を立て継続的に課題を達成できるようになること.
授業の進め方・方法:
設計条件は個々に与えられ,設計計算例(配布プリント),および教科書を参考にしながら断面の設計を行う.
設計計算報告書は,手書き,もしくはワープロ,断面の設計には表計算ソフトウェア,製図にはCADを用いる.
注意点:
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎),RD2(○)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎),JD1(○)
【関連科目】
構造力学Ⅰ(本科2年),構造力学Ⅱ(本科3年),構造力学Ⅲ(本科4年),コンクリート構造学Ⅰ(本科4年),コンクリート構造学(本科5年),鋼構造学(本科5年)
【評価方法】
設計計算報告書の完成度(60%),図面の完成度(10%),中間試験(30%)で評価する.
【評価基準】
学年成績60点以上
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
シラバス、および、各自の設計条件の合成桁橋について理解する。
|
2週 |
床版の設計(1) |
床版厚,設計曲げモーメントについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
3週 |
床版の設計(2) |
連続版支間部について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
4週 |
床版の設計(3) |
片持部支点について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
5週 |
主桁の設計(1) |
死荷重,活荷重,合成前荷重強度,合成後荷重強度について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
6週 |
主桁の設計(2) |
荷重分配係数,荷重分配影響線について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
7週 |
主桁の設計(3) |
荷重分配影響線,荷重強度の総括について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
8週 |
中間確認 |
設計計算報告書(床版、主桁(荷重))の提出
|
2ndQ |
9週 |
主桁の設計(4) |
断面力,曲げモーメント(影響線,影響値の集計)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
10週 |
主桁の設計(5) |
断面力,せん断力(影響線,影響値の集計)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
11週 |
主桁の設計(6) |
断面力図について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
12週 |
主桁の設計(7) |
主桁断面の設計(合成前,合成後,温度差)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
13週 |
主桁の設計(8) |
主桁断面の設計(クリープ,乾燥収縮)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
14週 |
主桁の設計(9) |
各断面の応力度集計について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
15週 |
まとめ |
設計計算報告書(主桁)の提出
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
補剛材の設計(1) |
端支点補剛材,垂直補剛材,水平補剛材について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
2週 |
補剛材の設計(2) |
継手位置での応力度(上フランジ,ウェブ,下フランジ)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
3週 |
ずれ止めの設計 |
ずれ止めによるせん断力,ピッチ及びエッジについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
4週 |
たわみの計算 |
死荷重によるたわみ,クリープと乾燥収縮によるたわみ,活荷重によるたわみ,そりについて理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
5週 |
荷重分配横桁の設計 |
断面の決定を行う。
|
6週 |
対傾構の設計(1) |
端対傾構(荷重,断面力,断面の決定)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
7週 |
対傾構の設計(2) |
中間対傾構(断面力,断面の決定)について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
8週 |
中間確認 |
設計計算報告書(補剛材,荷重分配横桁,対傾構)の提出
|
4thQ |
9週 |
横構の設計 |
荷重,部材力について理解し,各自の設計条件に対する検討を行う。
|
10週 |
製図(1) |
各自の設計条件に対する結果を構造図(床版)として作成する。
|
11週 |
製図(2) |
各自の設計条件に対する結果を構造図(床版)として作成する。
|
12週 |
製図(3) |
各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
|
13週 |
製図(4) |
各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
|
14週 |
製図(5) |
各自の設計条件に対する結果を構造図(主桁)として作成する。
|
15週 |
まとめ |
設計計算報告書と図面の提出
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。 | 4 | |
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 4 | |
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。 | 4 | |
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。 | 4 | |
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。 | 4 | |
製図 | 与えられた条件を基に設計計算ができる。 | 4 | |
設計した物をCADソフトで描くことができる。 | 4 | |