日本語表現演習

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 日本語表現演習
科目番号 0197 科目区分 一般 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 市村 葉子

到達目標

(1)レポートの書き方及び表現が正しく理解できる。
(2)主張が効果的に伝わるように論理構成や展開を工夫し、文章が書ける。
(3)意見や主張を説得的なものにするために、その根拠となりうる資料を読み解き、レポートに活かすことができる。
(4)読み手を意識し、適切な書き方でわかりやすい文章が書ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
書き方と表現レポートの書き方及び表現を理解し、文章が書ける。レポートの書き方及び表現をある程度理解し、文章が書ける。レポートの書き方及び表現が理解できない。
論理構成と展開主張が効果的に伝わるように論理構成や展開を工夫し、文章が書ける。主張が効果的に伝わるようにある程度論理構成や展開を工夫し、文章が書ける。主張が効果的に伝わるような論理構成や展開ができない。
資料の読み取り意見や主張を説得的なものにするために、その根拠となりうる資料を読み解き、レポートに活かすことができる。意見や主張を説得的なものにするために、その根拠となりうる資料をある程度読み解き、レポートに活かすことができる。意見や主張を説得的なものにするために必要な資料を読み解くことができず、レポートにも活かせない。
読み手を意識した文章作成読み手を意識し、適切な書き方でわかりやすい文章が書ける。読み手を意識し、ある程度適切な書き方で文章が書ける。読み手を意識した文章が書けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術者に必要とされる文章表現能力を育てる。具体的には、以下の4点を目指した活動を行う。
1.レポートの書き方及び表現を修得する。
2.主張が効果的に伝わるように、論理構成や展開を工夫して文章が書ける。
3.資料を読み解き、必要な情報を得る。
4.読み手を意識し、わかりやすい文章を書く。
授業の進め方・方法:
授業の前半はレポートを書く上で必要な基礎知識を演習形式で学ぶ。
与えられたテーマについて記事や資料を基に考察し、レポートを書く。最後は自分でテーマを決め、必要な資料を用いて期末レポートを作成する。
注意点:
レポートを書く中で話し合いを活動に取り入れるため、話し合いに協力的でない場合は評価が下がる。
課題は、指示した条件を満たさない場合、何度も書き直しを求めることになる。
辞書は必ず携帯する。ただしスマートフォンなどの使用は認めない。
提出期限を守らない場合は減点となる。
盗作および剽窃がわかった場合、該当課題が0点となる。他の文章を引用する場合は注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス/書き言葉と話し言葉の区別 授業の進め方、評価の仕方、諸注意などが理解できる。
書き言葉と話し言葉の区別ができる。
2週 ロジカルシンキング(1) 工学専門の立場からの論理的思考の実態を知る。
3週 ロジカルシンキング(2) 論理的思考を用いて課題に関する諸事項を分析する。
4週 ロジカルシンキング(3) 課題に応じたフローチャートを完成する。
5週 理系の文書/紹介文(1) 理系の文書を書く時のポイントを学ぶ。/文章を書く前の設計図が作成できる。
6週 文の基本/紹介文(2) わかりやすい文の基本を学ぶ。/メモを見ながら4段構成で文章が書ける。
7週 パラグラフ(1)/高専の「ウリ」を伝える(1) パラグラフの概念を知り、文章構成に役立てる。/高専の「ウリ」を伝えるための設計図を作成する。
8週 パラグラフ(2)/高専の「ウリ」を伝える(2) パラグラフの概念を知り、文章構成に役立てる。/設計図を見ながら説得的な文章が書ける。
2ndQ
9週 事実と意見/依頼文 事実文と意見文を区別し、その知見を文章作成に活かす。/論拠を用いて依頼文を作成する。
10週 アナロジー思考/新商品のプラン作成(1) アナロジー思考を生かしてグループで新しい商品・サービスを考える。
11週 要約/新商品のプラン作成(2) 要約とそこから文章のワンビッグメッセージを考える。/新商品プランをグループで協力して文章化する。
12週 脱「日本語らしさ」/賛成・反対の意見(1) 「日本語らしい」文章とは何かを理解し、「日本語らしくない」文章が書ける。/記事を読み、自分の立場を明確にする。テーマに関する資料を探してさらに考察し、設計図を作成する。
13週 説得的な論理展開/賛成・反対の意見(2) 説得的な論理展開に必要なものを学ぶ/収集した資料を基に、自身の立場を明確に示し、文章を作成する。
14週 総まとめ・期末レポートの書き方/期末レポート作成(1) これまで学習したことを振り返り、期末レポート作成に活かす。/期末レポートを作成するための設計図を作成する。
15週 期末レポート作成(2) 主張が効果的に伝わるように、論理構成や展開を工夫して文章が書ける。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

期末レポートミニレポート課題活動合計
総合評価割合30402010100
基礎的能力30402010100
専門的能力00000
分野横断的能力00000