到達目標
以下の事項を踏まえ,地域・環境都市計画のシナリオつくりの手続きを理解し実践できるようになること.
(1)世界史における日本史の意義,殊に江戸期に完成し,約260年間持続した江戸体制とその基盤的な論理構制を
理解し,その基底にある共生性と持続可能性の考え方を自ら使いこなすことができるようになること.
(2)地球環境の保全と循環型社会とを意識した地域・環境都市計画の手続きを構想できるようになること.
(3)地域・環境都市の安全性・安心性を吟味し,本来の経済性に即した持続可能性を前提として,環境負荷の
低減・快適性などを検討できるようになること.
(4)地域・環境都市計画の基本としてのローリー・モデルとコーホート生存法に基づく人口の推計,土地利用
可能曲線に基づく土地利用の検討,地域間交流の推計などを手続きとして組み立てられるようになること.
(5)一般的な地域・環境都市計画に向き合う際の問題発見の意義を常に意識できるようになること.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 到達目標に示すような,やや複雑な問題が解けること. | 到達目標に示すような,基本的な問題が解けること. | 到達目標に示すような,基本的な問題が解けないこと. |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
地域と都市の歴史と現状,海外の動向や計画の方法を理解する.また,人間の安全保障や情報の非対称性を理解する.地域・都市計画の基本指標は人口である.この人口の定着構造(居住地)と交流構造(関係性)が持続可能性を考える場合の基盤となる.そこで,人口の定着構造と交流構造が相互に変換しあう過程の台本(シナリオ)となることを理解する.上記の授業を通じて,地域・都市計画の重要性を理解する.
授業の進め方・方法:
配布するプリントに基づく講義を基本とする.特に,日本史に基づく日本独自の定着構造と交流構造の考え方を明確化する.そのため,歴史的な資料の紹介に重点を置き,講義では毎回,講義内容や質問事項に関するレポートを課し,対話型の授業を実施する.同時に,演習を通じて,人口や交流量などの推計計算法に修得することを目指す.
注意点:
成績評価で60%以上を合格とする.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業概要・地域・都市の意義 |
シラバスの説明.生命(理と智)の台本(sinario)および交流生活圏の構制とその過程の概要を理解する.
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2週 |
交流生活圏の構制と過程 |
個と群や集団の経済性と倫理性,人間の安全保障と非対称性について理解する.
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3週 |
交流生活圏の日本史Ⅰ |
口分田から検地,菩薩行から普請(環境都市(土木)工学)について理解する.
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4週 |
交流生活圏の日本史Ⅱ |
石高制と幕藩体制(United States),安全保障の役割分担について理解する.
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5週 |
交流生活圏の日本史Ⅲ |
The Restoration,非対称性の格差拡大,交流生活圏の定着構造と交流構造について理解する.
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6週 |
人口の定着構造Ⅰ |
江戸(ローリー)モデルとコーホート(世代)生存法,安全保障の役割分担モデルを理解する.
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7週 |
人口の定着構造Ⅱ |
非対称性の緩和と共生の創発,余剰度と困難度,ブレーク・ダウンとボトム・アップ, バックキャスティングとフォアキャスティングについて理解する.
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8週 |
中間確認 |
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4thQ |
9週 |
諸外国の地域計画Ⅰ |
ロンドン大都市圏と地域(Local Amenity Society)の連携について理解する.
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10週 |
諸外国の地域計画Ⅱ |
ニューヨーク圏のRPA(Regional Planning Assosiation)と QOL(Quality of Life)を理解する.
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11週 |
諸外国の地域計画Ⅲ |
RPA(続き),ドイツのBUNDと日本の地域・都市計画の担い手を理解する.
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12週 |
人口(情報)の交流構造Ⅰ |
交流生活圏の交流構造の調整,地域間相互作用モデルと交流抵抗を理解する.
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13週 |
人口(情報)の交流構造Ⅱ |
地域間ワーク・シェアリングの可能性,交流・交通の活性化について理解する.
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14週 |
開発から形成・地域連携へ |
全総の履歴から形成,地域・都市の自立と自制の道について理解する.
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15週 |
地域と都市を計画するために |
ボトム・アップとインフォームド・コンセントについて理解する.
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 85 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 85 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |