概要:
この授業では、基本的な評論・小説・古文・漢文を分析的に読み取り、自らの知識や思考を深めていくことを目的とする。また、筆者/作者が何をどのように表現しているかを知り、自分がどのように表現すれば伝わる文章を作成できるのかを考え、身につける。さらに、他者の文章の表面上の意味だけではなく、その背景にある知識や考え方についても理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
教員による講義形式を基本とするが、ペア/グループワークや小レポートなど、意見を発表したり、書いたりする機会も設ける。また、各単元で小レポートを作成し、教室内で議論を行う。
注意点:
評価方法とその割合は、中間試験(35%)、期末試験(35%)、小レポート(20%)、発表(10%)とする。
授業時には、上記に指定している教科書のほか、国語辞書を持って臨むこと。また、単元ごとに小レポートを課し、成績評価の対象とする。なお、自主的に発表を行った際には加点を行う。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス |
授業の概要、目的、進め方を理解する。
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2週 |
評論「水の東西」(1) |
水に関する日本と西洋の対比関係について理解する。
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3週 |
評論「水の東西」(2) |
評論の内容を理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて書く。
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4週 |
小説「羅生門」(1) |
芥川龍之介の文学史上の位置づけを理解し、作品に興味関心を持つ。
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5週 |
小説「羅生門」(2) |
情景描写に注目し、その描写の必要性を考察できる。
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6週 |
小説「羅生門」(3) |
下人と老婆のやり取りを読み、下人の気持ちの変化をまとめることができる。
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7週 |
小説「羅生門」(4) |
羅生門と今昔物語集の違いを考察し、説明できる。
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8週 |
古文入門 |
古文について関心を持ち、その読み方を理解する。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
これまでの授業内容を理解しているか、記述を中心とした問題に取り組む。
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10週 |
中間試験解説 |
これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
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11週 |
古文「児のそら寝」(1) |
本文を正しく音読し、現代語訳できる。
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12週 |
古文「児のそら寝」(2) |
正しく現代語訳したうえで、物語の内容や面白さを説明できる。
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13週 |
漢文入門(1) |
漢文の基礎を理解し、音読することができる。
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14週 |
漢文入門(2) |
漢文訓読のルールに従い、白文に返り点が付せる。
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15週 |
漢文入門(3) |
漢文訓読のルールに従い書き下し文に改めることができる。
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16週 |
期末試験解説 |
これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
漢文「蛇足」(1) |
本文を正しく音読し、現代語訳できる。
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2週 |
漢文「蛇足」(2) |
正しく現代語訳したうえで、物語の内容や面白さを説明できる。
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3週 |
漢文「先従隗始」(1) |
本文を書き下し文に改め、正しく音読することができる。
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4週 |
漢文「先従隗始」(2) |
本文を句形に注意しながら正確に口語訳することができる。
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5週 |
評論「自然と人間の関係をとおして考える」(1) |
自然と人間との関係性について説明できる。
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6週 |
評論「自然と人間の関係をとおして考える」(2) |
近代社会の展開と自然との関係性について説明できる。
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7週 |
評論「自然と人間の関係をとおして考える」(3) |
評論の内容を理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて書く。
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8週 |
中間試験 |
これまでの授業の内容を理解しているか、記述を中心とした問題に取り組む。
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4thQ |
9週 |
中間試験解説 |
これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
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10週 |
古文「筒井筒」(1) |
本文を正しく音読し、重要語句や文法に注意して現代語訳できる。
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11週 |
古文「筒井筒」(2) |
物語や和歌の内容を説明できる。
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12週 |
古文「筒井筒」(3) |
物語の内容を理解したうえで、その面白さを説明できる。
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13週 |
小説「城の崎にて」(1) |
作品や作者の概要について説明できる。
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14週 |
小説「城の崎にて」(2) |
何がどのように書かれているかを理解し、説明できる。
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15週 |
小説「城の崎にて」(3) |
作中の表現に注目し、その表現意図を説明できる。
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16週 |
期末試験解説 |
これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。 | 3 | 前2,後1,後2 |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | 前3,後3 |
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。 | 3 | 前13,前14 |
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。 | 3 | 前5,前12,後5,後6,後11,後14 |
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。 | 3 | 前4,前6,前12,後4,後15 |
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。 | 3 | 前6,前15,後7,後12 |
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。 | 3 | 前2,前4,前8,前11,前14,後4,後10,後13 |
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | 前3,前5,後3,後7,後12 |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | 前7,前15,後7,後15 |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | 前7,後3,後15 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 目的に応じた適切な方法で自分の考えや主張を伝えることができる。 | 3 | 前3,前7,前8,後3,後6,後12 |