国語Ⅰ(F5)

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語Ⅰ(F5)
科目番号 0045 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 1年混合学級(一般教育科目) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『現代の国語』『言語文化』(大修館書店)『トータルサポート 新国語便覧』(大修館書店)『体系古典文法』(数研出版)
担当教員 松山 哲士,市村 葉子,池田 彩音

到達目標

(1)評論・小説・古文・漢文を的確に読み取り、何がどのように書かれているかを説明できる。
(2)書かれている内容について理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて述べることができる。
(3)他者の文章の背景となる知識や考え方を的確にとらえ、理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1評論・小説・古文・漢文を的確に読み取り、何がどのように書かれているかをわかりやすく説明できる。評論・小説・古文・漢文を読み取り、何がどのように書かれているかを指摘できる。評論・小説・古文・漢文を的確に読み取れず、何がどのように書かれているかを理解できない。
評価項目2書かれている内容について理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて述べることができる。書かれている内容について理解しており、自分の意見を述べようとしているが、なぜそう考えたか説得性に欠ける。書かれている内容について理解できず、自分の意見を持つことができない。
評価項目3他者の文章の背景となる知識や考え方を的確にとらえ、理解しようとしている。他者の文章の背景となる知識や考え方があることについて気づき、興味関心を持っている。他者の文章の背景となる知識や考え方をとらえることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RC2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業では、基本的な評論・小説・古文・漢文を分析的に読み取り、自らの知識や思考を深めていくことを目的とする。また、筆者/作者が何をどのように表現しているかを知り、自分がどのように表現すれば伝わる文章を作成できるのかを考え、身につける。さらに、他者の文章の表面上の意味だけではなく、その背景にある知識や考え方についても理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
教員による講義形式を基本とするが、ペア/グループワークや小レポートなど、意見を発表したり、書いたりする機会も設ける。また、各単元で小レポートを作成し、教室内で議論を行う。
注意点:
評価方法とその割合は、中間試験(35%)、期末試験(35%)、小レポート(20%)、発表(10%)とする。
授業時には、上記に指定している教科書のほか、国語辞書を持って臨むこと。また、単元ごとに小レポートを課し、成績評価の対象とする。なお、自主的に発表を行った際には加点を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の概要、目的、進め方を理解する。
2週 評論「水の東西」(1) 水に関する日本と西洋の対比関係について理解する。
3週 評論「水の東西」(2) 評論の内容を理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて書く。
4週 小説「羅生門」(1) 芥川龍之介の文学史上の位置づけを理解し、作品に興味関心を持つ。
5週 小説「羅生門」(2) 情景描写に注目し、その描写の必要性を考察できる。
6週 小説「羅生門」(3) 下人と老婆のやり取りを読み、下人の気持ちの変化をまとめることができる。
7週 小説「羅生門」(4) 羅生門と今昔物語集の違いを考察し、説明できる。
8週 古文入門 古文について関心を持ち、その読み方を理解する。
2ndQ
9週 中間試験 これまでの授業内容を理解しているか、記述を中心とした問題に取り組む。
10週 中間試験解説 これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
11週 古文「児のそら寝」(1) 本文を正しく音読し、現代語訳できる。
12週 古文「児のそら寝」(2) 正しく現代語訳したうえで、物語の内容や面白さを説明できる。
13週 漢文入門 漢文の基礎を理解し、書き下し文を書くことができる。
14週 漢文「蛇足」(1) 本文を正しく音読し、現代語訳できる。
15週 漢文「蛇足」(2) 正しく現代語訳したうえで、物語の内容や面白さを説明できる。
16週 期末試験解説 これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
後期
3rdQ
1週 評論「自然と人間の関係をとおして考える」(1) 自然と人間との関係性について説明できる。
2週 評論「自然と人間の関係をとおして考える」(2) 近代社会の展開と自然との関係性について説明できる。
3週 評論「自然と人間の関係をとおして考える」(3) 評論の内容を理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて書く。
4週 小説「セメント樽の中の手紙」(1) プロレタリア文学について理解し、作品に興味関心を持つ。
5週 小説「セメント樽の中の手紙」(2) 時代背景を意識しながら、主人公の立場を理解する。
6週 小説「セメント樽の中の手紙」(3) 主人公の立場を意識しながら、女工の手紙の内容を理解する。
7週 小説「セメント樽の中の手紙」(4) 物語の内容を理解したうえで、自分の意見を理由を挙げて書く。
8週 中間試験 これまでの授業の内容を理解しているか、記述を中心とした問題に取り組む。
4thQ
9週 中間試験解説 これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。
10週 古文「芥川」(1) 本文を正しく音読し、重要語句や文法に注意して現代語訳できる。
11週 古文「芥川」(2) 物語や和歌の内容を説明できる。
12週 古文「芥川」(3) 物語の内容を理解したうえで、その面白さを説明できる。
13週 漢文「雑説」(1) 本文を正しく音読し、重要語句や文法に注意して現代語訳できる。
14週 漢文「雑説」(2) 当時の時代背景を意識したうえで、説話の内容を説明できる。
15週 漢文「雑説」(3) 説話の内容を理解したうえで、その面白さを説明できる。
16週 期末試験解説 これまでの学習を振り返り、今後の課題をつかむ。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前2,前3,後1,後2,後3,後13,後14,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前2,前3,後1,後2,後3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前6,前7,前11,前12,前14,前15,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前2,前3,後1,後2,後3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前4,前5,前6,前7,前14,前15,後4,後5,後6,後7
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前3,前7,前12,前15,後3,後7,後12,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前3,前7,前12,前15,後3,後7,後12,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前3,前7,前12,前15,後3,後7,後12,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前3,前7,前12,前15,後3,後7,後12,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前3,前7,前12,前15,後3,後7,後12,後15

評価割合

中間試験期末試験小レポート発表合計
総合評価割合35352010100
基礎的能力35352010100
専門的能力00000
分野横断的能力00000