環境保全工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 環境保全工学
科目番号 0009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 学際領域科目群 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 奥村、大久保:環境衛生工学、コロナ社(継続)
担当教員 奥村 充司,津野 佑規

到達目標

(1) 人間活動が地域の自然や生態系に与える影響を定量的に理解できること.
(2) 地球環境問題を理解して,構造物をデザインする際つくる目的を意識し,機能性,安全および経済性に加えて,環境負荷の低減・快適性などをライフサイクルアセスメントの観点から考慮できること.
(3) 習得した自然科学・情報処理等の基礎知識と環境都市工学の分野における専門基礎知識・技術とに基づいて, その分野に関する 工学的現象を正しく理解できること.
(4) 地域の環境問題を解決する上で,さまざまな知識を適切な情報源から得,既知の事柄と未知の事柄とを識別したうえで,それらを蓄積・整理できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1① 人間活動が地域の自然や生態系に与える影響を定量的に理解できること. ② 人間活動が地域の自然や生態系に与える影響を理解できること. ③ 人間活動が地域の自然や生態系に与える影響を理解できないこと.
評価項目2① 環境影響評価のための指標について、その測定、評価方法について理解できていること.② 環境影響評価のための指標について理解できていること.③ ② 環境影響評価のための指標について理解できていないこと.
評価項目3① 環境施設の計画において配慮すべき事項を熟知し、それらを数理的手法で算出できること.② 環境施設の計画において配慮すべき事項を理解していること.③ 環境施設の計画において配慮すべき事項を理解していないこと.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生態学に関する基礎知識の習得および生態工学へ導入を図ることで、将来技術者として関わるであろう様々な環境問題に対する正しい価値観を身につけさせることを目的とする。また、ごみ焼却施設を例にして、廃棄物処理に関する基礎知識を習得させる。
授業の進め方・方法:
授業は座学中心に行う。授業の内容を補い、講義内容の要点はパワーポイントを用いてプレゼンテーション形式で行う。また、種々の環境問題をテーマにしたビデオ教材も駆使して、より理解を深める。また、貿易ゲームを実施し、グループによるテーマ別ディスカッションを行う.
注意点:
中間および期末試験(75%)、レポート(25%)で評価する。成績評価で60%以上を合格とする.
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
【関連科目】
環境衛生工学(本科4年),環境工学(専攻科共通1年),環境施設設計(専攻科環境システム系2年)
【評価方法】
試験80%、発表20%で評価する.
【評価基準】
成績評価が60点以上であること

前期中間および前期期末試験をそれぞれ100点満点で実施し、その算術平均点の75%に、レポート課題に対する評価点(25点満点)を合計して評価する.
成績評価で60%以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明・概論
環境経済学(入会地の悲劇)
環境倫理について
環境と経済の関係を理解させる
環境倫理について考えさせる
2週 プロジェクトWET アクティビティを通して環境を学ぶ(環境・衛生工学の基礎) 環境衛生工学の基礎を学ばせる
3週 生態学の基礎知識(生物の分類 種、個体、個体群、群集、生態系 資源と環境収容力  種内の関係  種間の関係 種の多様性と環境  植生変遷

生態学で用いられる概念・用語を理解させる
4週 陸水生態系の基礎知識  水圏生態系のエネルギー収支  日射と光合成  酸素と二酸化炭素  栄養塩 植生による水質浄化
陸水生態系における植物の役割を理解させる
5週 バイオミミクリー(生物の形から学ぶ) 生き物からサイエンス、テクノロジーのヒントをつかむ
6週 廃棄物の基礎知識 ごみ焼却入門 熱回収と余熱利用 地球環境の現状、廃棄物の定義、排出の現状、処理処分について理解させる
ごみ焼却の目的や意義、方法について理解させる
ごみの性質と燃料としての特性を理解させる
焼却に伴って発生する熱の回収と余熱利用について理解させる
7週 貿易ゲームによる世界経済と環境保全について
貿易ゲームをアクティビティとして取り組み、モノづくりと経済の関係について理解させる
8週 環境影響評価 環境影響評価に関する手続きと評価項目について理解させる
4thQ
9週 期末試験 試験を通じて理解の程度を確認する
10週 試験の返却と解説
試験結果について講評する
11週
12週
13週
14週
15週
有機資源としてのごみのメタン発酵技術によるエネルギー回収について理解させる
16週
期末試験で理解度をチェックする

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7525100
基礎的能力000
専門的能力7525100
分野横断的能力000