到達目標
(1) 材料の安全性を考慮したデザイン能力を育成するために、表面エネルギーを理解し、グリフィスの脆性破壊の条件をエネルギー的見地から説明できること。
(2) 破壊靱性を用いた設計や平面ひずみ破壊靱性試験の解析方法を習得すること。
(3) フラクトグラフィについて解説できること。また、定応力疲労と定ひずみ疲労を説明でき、疲労き裂成長の破壊力学的取扱いができること。
(4) ガルバノ電池作用、腐食図、防食法、応力腐食割れ等の環境材料学に関する基礎知識を身に付けること。さらに、近年重要になっている材料に関する環境規制に理解があること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 生産材料工学における基礎知識を充分に習得し、様々な問題を解決するために応用できる。 | 生産材料工学における基礎知識を充分に習得・理解し、演習問題を解くことができる。 | 生産材料工学における基礎知識が習得できていない。 |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
工業材料に対し、産業界で問題になり生産技術の分野で重要な、破壊論・表面工学・環境材料学の基礎力を身に付ける。破壊力学の基本的考え方や解析法など入門的内容を学び、破壊事故の解析に用いられるフラクトグラフィや事故例の多い疲労破壊について解説する。さらに、環境材料学として、腐食の電気化学と応力腐食割れ、材料の環境規制を教授する。この科目は、企業で新材料を応用した製品の研究開発を担当していた者が担当する。
授業の進め方・方法:
破壊論・表面工学・環境材料学の基礎を材料科学の視点で教授するが、材料工学に関する諸問題(破壊事故例等)を適宜紹介し、技術者として自立する上での材料工学の重要性を認識させる。なお、電気系・電子情報系出身者にも理解しやすいように材料学の基礎知識を適宜教授し、電子材料分野への応用例も紹介する。
注意点:
学習・教育目標:環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
関連科目:材料科学(機械系本科5年)、材料力学III(機械系本科5年)、機械工学概論(電気、電情系本科4,5年)、電気電子材料(電気系本科5年)、先端材料工学(専攻科共通2年)
評価方法:定期試験(期末)の成績を8割、課題レポートの内容を2割として評価する。
評価基準:到達目標と科目合格は60点以上で合格
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業概要、生産材料工学について |
シラバス、生産材料工学の目的、破壊の分類が説明できる。
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2週 |
表面エネルギー |
破壊力学の基本的考え方、表面エネルギーが説明できる。
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3週 |
表面エネルギー |
原子間結合力からの表面エネルギーの導出ができる。
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4週 |
脆性破壊応力 |
固体の理論的引張強さ、グリフィスの条件が説明できる。
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5週 |
脆性破壊応力 |
グリフィスの脆性破壊応力の導出、き裂先端の応力場が説明できる。
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6週 |
破壊靱性 |
破壊靱性の導出、き裂の基本型が説明できる。
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7週 |
破壊靱性 |
破壊靱性を用いた設計演習、き裂先端の塑性域を説明できる。
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8週 |
破壊靱性 |
破壊靱性に対する板厚の影響、平面ひずみ破壊靱性試験を説明し、演習ができる。
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2ndQ |
9週 |
フラクトグラフィ |
破壊靱性に影響する諸要因、フラクトグラフィ、粒内破壊が説明できる。
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10週 |
フラクトグラフィ |
粒界破壊、疲労破壊が説明できる。
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11週 |
疲労破壊 |
定応力疲労、定ひずみ疲労、疲労き裂の発生と成長が説明できる。
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12週 |
疲労破壊 |
疲労き裂成長の破壊力学的取扱い、Parisの式による疲労寿命予測ができる。
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13週 |
環境材料学 |
腐食の電気化学基礎(ガルバノ電池作用、腐食図)が説明できる。
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14週 |
環境材料学 |
応力腐食割れ、防食法、表面改質が説明できる。
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15週 |
環境材料学、まとめ |
材料の環境規制を説明できる。まとめを行う。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |