電子機器工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子機器工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 米田 知晃

到達目標

(1)放射線に関する基本的事項について説明ができること。
(2)放射線計測に必要な検出器、計測回路、信号処理について基礎的な説明ができること。
(3)放射線測定方法・利用方法について理解し、放射線計測の応用例を示すことができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1放射線に関する基礎的な事柄について十分に説明することができる。放射線に関する基礎的な事柄について概略を説明することができる。放射線に関する基礎的な事柄について説明できない。
評価項目2放射線計測に必要な検出器、計測回路、信号処理について基礎的な事柄について十分に説明することができる。放射線計測に必要な検出器、計測回路、信号処理について基礎的な事柄について概略を説明することができる。放射線計測に必要な検出器、計測回路、信号処理について基礎的な事柄について説明できない。
評価項目3放射線測定方法・利用方法について十分に理解し、放射線計測の応用例を示すことができること。放射線測定方法・利用方法について概略を説明することができる。放射線測定方法・利用方法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、 放射線の基礎、放射線検出器、放射線計測および放射線計測に関する電子回路・信号処理に関する基礎的事項が理解できるように養成する。
授業の進め方・方法:
配布資料を中心に授業を進め,放射線計測の基本的な事項について説明する。本科目は学修単位科目であるため、授業外学修のための課題(予習・復習)を課す。資料の配布やレポートの提出はMoodleを利用して行う。
参考書:
 「放射線計測技術」河田 燕 著(東京大学出版)
 「放射線計測の理論と演習(上・基礎編)」ニコラス・ツルファニデス著、阪井英次 訳(現代工学社)
 「放射線計測ハンドブック 第3版」G. F. Knoll著、木村逸郎 他 訳(日刊工業新聞社)
 「シンチレータを用いる放射線計測」小林 正明(ブイツーソリューション)
注意点:
演習課題を100%により評価する。講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある。評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要・放射線の基礎 シラバスの説明,放射性同位元素、放射性壊変、半減期、単位の基礎的事項について理解すること
2週 放射線検出器 放射線検出器の基礎的事項について理解すること
3週 放射線計測特性 放射線計測特性の距離の効果、遮蔽効果について理解すること
4週 ガイガー・ミュラー管の原理 ガイガーミュラー管の基礎的事項について理解すること
5週 電源回路のための電気回路 電気回路の基礎的事項について理解すること
6週 電子回路の基礎 電子回路の基礎的事項について理解すること
7週 高電圧発生回路 放射線計測に必要な高電圧発生回路の基礎的事項について理解すること
8週 波形整形回路 パルス波形整形回路の基礎的事項について理解すること
2ndQ
9週 マイコンを用いたカウンタ回路 マイコンを用いたパルス計数の基礎的事項について理解すること
10週 ブロッキング発振回路の動作特性 ブロッキング発振回路の動作特性について理解すること
11週 コッククロフト・ウォルトン回路による昇圧特性 コッククロフト・ウォルトン回路の昇圧特性について理解すること
12週 抵抗分圧器による高電圧測定 抵抗分圧による高電圧測定について理解すること
13週 GM管による放射線計測時のパルス特性 GM管を用いた放射線計測時のパルス特性について理解すること
14週 マイコンを用いたカウンタ回路特性 マイコンを用いたカウンタ回路特性について理解すること
15週 まとめ 学習内容のまとめについて理解すること
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前5
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前5
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前5,前6,前7
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前5,前6,前7
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前5,前7
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前5,前7
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4前5,前6,前7
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4前5,前6,前7
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4前4
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4前1
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前1
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前1
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4前1
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4前1
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4前1
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4前1
静電エネルギーを説明できる。4前1
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4前1
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4前2
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4前10
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4前10
FETの特徴と等価回路を説明できる。4前10
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4前12
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4前12
演算増幅器の特性を説明できる。4前12
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4前8,前9
原子の構造を説明できる。4前8,前9
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4前8,前9
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4前9
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4前9
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4前10
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4前10
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4前10
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4前7
直流機の原理と構造を説明できる。4前14
誘導機の原理と構造を説明できる。4前14
同期機の原理と構造を説明できる。4前14
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4前14
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4前14
電力システムの経済的運用について説明できる。4前14
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4前14
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4前14
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4前14
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4前14
計測指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前13
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前13
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前13
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4前13

評価割合

課題その他合計
総合評価割合10000100
基礎的能力500050
専門的能力500050
分野横断的能力0000