電子機器工学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子機器工学
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 ”電気電子工学通論”,乾 昭文, 川口 芳弘, 大地 昭生, 山本 充義(実教出版)
担当教員 米田 知晃

到達目標

(1)電場・磁場、直流・交流電気回路についての基本的事項を理解していること。
(2)複素ベクトルを用いて簡単な交流回路の計算ができること。
(3)種々の電子素子・電子回路の動作原理を理解していること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電磁気学、電気回路、電子回路、電子工学、計測工学等の電気電子工学の基礎的な事柄について十分に説明することができる。電磁気学、電気回路、電子回路、電子工学、計測工学等の電気電子工学の基礎的な事柄について概略を説明することができる。電磁気学、電気回路、電子回路、電子工学、計測工学等の電気電子工学の基礎的な事柄について説明できない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、 電気磁気現象の物理的な解釈を基本として、 電気電子工学の基礎が理解できるように養成する。特に、電磁気学、電気回路現象が起こる物理的機構を解説し、基本となる電気回路、電子回路を理解取得するとともに、種々の電子素子及び電気電子応用技術についても学習する。
授業の進め方・方法:
本科目は学修単位科目である。従って、授業においては基本となる電気回路、電子回路を理解取得するとともに、種々の電子素子及び電気電子応用技術に関する講義を行い、さらに授業外学修のための課題(予習・復習)を課す。
注意点:
定期試験の成績を30%、演習課題を70%により評価する.
講義時の授業態度および講義への遅刻に対して減点を課す場合がある.
評価基準:60点以上を合格とする.
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要・基礎電磁気学(1) 電荷と静電場、電流と静磁場の基礎的事項について理解すること
2週 基礎電磁気学(2) 電磁誘導の基礎的事項について理解すること
3週 電気回路(1) 直流回路の基礎的事項について理解すること
4週 電気回路(2) 過渡現象の基礎的事項について理解すること
5週 交流回路(1) 交流回路と素子の基礎的事項について理解すること
6週 交流回路(2) 複素ベクトル、インピーダンス、アドミタンスの基礎的事項について理解すること
7週 交流回路(3) 多相交流の基礎的事項について理解すること
8週 電子材料と物性(1) 電気伝導機構の基礎的事項について理解すること
2ndQ
9週 電子材料と物性(2) 金属・誘電体・半導体の基礎的事項について理解すること
10週 電子素子(1) 能動素子の基礎的事項について理解すること
11週 電子素子(2) 受動素子の基礎的事項について理解すること
12週 電子回路 電子回路のの基礎的事項について理解すること
13週 電気・電子計測 電気電子計測の基礎的事項について理解すること
14週 電力発生と電気機器 電力発生と電気機器の基礎的事項について理解すること
15週 期末試験
16週 テスト返却 テスト内容を正しく理解すること

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。5
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。5
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。5
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。5
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。5
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。5
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。5
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。5
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。5
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。5
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。5
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。5
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。5
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。5
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。5
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。5
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。5
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。5
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。5
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。5
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。5
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。5
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。5
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。5
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。5
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。5
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。5
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。5
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。5
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。5
静電エネルギーを説明できる。5
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。5
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。5
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。5
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。5
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。5
磁気エネルギーを説明できる。5
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。5
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。5
FETの特徴と等価回路を説明できる。5
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。5
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。5
演算増幅器の特性を説明できる。5
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。5
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。5
原子の構造を説明できる。5
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。5
真性半導体と不純物半導体を説明できる。5
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。5
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。5
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。5
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。5
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。5
直流機の原理と構造を説明できる。5
誘導機の原理と構造を説明できる。5
同期機の原理と構造を説明できる。5
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。5
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。5
電力システムの経済的運用について説明できる。5
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。5
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。5
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。5
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。5
計測指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。5
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。5
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。5
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。5

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30700000100
基礎的能力30700000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000