物質科学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物質科学
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 浦池幹治,岩井薫,伊藤浩一著,基礎物質科学 大学の化学入門 三共出版(2007)
担当教員 西野 純一

到達目標

本科で学んだ「化学」を基礎として,物質の多様性,原子・分子レベルでの物質の成り立ちを理解すること。物質と人類の発展について理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子の電子配置とその性質原子の電子配置を理解しその性質を説明できること原子の電子配置を理解している.原子の電子配置を理解していない
物理化学物理化学的内容について理解し,物質の振る舞いについて十分に説明できること.物理化学的内容について理解し,物質の振る舞いについて説明できること.物理化学的内容について理解しておらず物質の振る舞いについて説明できない
総合評価80点以上70点以上59点以下

学科の到達目標項目との関係

JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
無機化学と物理化学をベースとした物質科学の教科書に沿って行う.授業外学習の評価を抜き打ちの不定期試験によって行う.実際の工業的な応用例やトピックスを取り上げ,知識と実体験のギャップを埋めるように講義を行う.また,地殻中の存在度が大きい元素について指名により説明のプレゼンテーションを行わせる.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って行う.授業外学習の評価を抜き打ちの不定期試験によって行うので,必ず授業内容の予習と復習を毎回行って来ること.実際の工業的な応用例やトピックスを取り上げ,知識と実体験のギャップを埋めるように講義を行う.また,地殻中の存在度が大きい元素について指名により説明のプレゼンテーションを行わせる.
注意点:
環境システム工学プログラム: JB1(◎) 
関連科目:地球環境(専攻科共通1年),生物学(専攻科共通2年),応用物理学(専攻科共通2年),材料化学(専攻科環境システム系2年)
評価方法:定期試験得点60%にプレゼンテーション20%と不定期試験得点20%を加えて評価する。
評価基準:総合評定60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,物質と社会,近代科学の誕生,物質の分類,物質の分離,化学における測定と単位
授業外学習: 教科書p18-19の章末問題を全て解くこと. また,教科書p21からp28を読み,例題2-1から2-5について理解し,演習を2-1から2-8まで解いておくこと。
物質の分類,物質の分離,化学における測定と単位を理解し,説明できること.
2週 物質を構成する原子とは何か,元素の原子量と物質量
授業外学習: 教科書p28からp39を読み,例題2-6から2-7について理解し,演習を2-9から2-14まで解いておくこと.
物質を構成する原子とは何か,元素の原子量と物質量について理解し,説明できること.
3週 原子の中の電子配置
授業外学習: 教科書p39からp47を読み,演習を2-15から2-21まで解いておくこと.
原子の中の電子配置について理解し,説明できること.
4週 元素の周期性
授業外学習: 教科書p48からp56を読み,例題2-8について理解し,演習を2-22から2-29まで解いておくこと.
イオン化エネルギー,電子親和力等の元素の周期性について理解し,説明できること.
5週 分子と結合
授業外学習: 教科書p57からp67を読み,sp3混成軌道,sp2混成軌道,sp混成軌道および異性体について理解しておくこと.
分子軌道法と原子価結合法について理解し説明できること.
6週 分子の構造とそのかたち,分子のかたちと異性体
授業外学習: 教科書p67からp72を読み,金属結合,ファンデルワールス力,水素結合,疎水結合,界面活性剤について理解しておくこと.
VSEPRについて理解し,分子の形を予測できること.
7週 その他の結合
授業外学習: 教科書p73の章末問題を全て解くこと。また,教科書p75からp86を読み,例題3-1から3-12について理解し,演習を3-1から3-12まで解いておくこと.
分子間力,水素結合について理解し,説明できること.
8週 気体
授業外学習: 教科書p87からp99を読み,例題3-13から3-22について理解し,演習を3-13から3-22まで解いておくこと.
ファンデルワールスの気体の状態方程式を通じて気体について理解し,説明できること.
2ndQ
9週 液体
授業外学習: 教科書p87からp111を読み,例題3-13から3-22について理解し,演習を3-13から3-22まで解いておくこと.
束一的性質を理解し,沸点上昇度,凝固点降下度,浸透圧等を説明できること.
10週 固体,物質の状態を決める要因,三態以外の状態
授業外学習: 教科書p111から113の章末問題を全て解くこと。また,教科書p115からp124を読み,例題4-1から4-2について理解し,演習を4-1から4-5まで解いておくこと.
物質の三態以外の状態について理解し,説明できること.
11週 化学反応と化学式,化学反応と反応熱
授業外学習: 教科書p115からp132を読み,例題4-1から4-3について理解し,演習を4-1から4-9まで解いておくこと.
化学反応の反応熱を計算できること.
12週 反応速度
授業外学習: 教科書p132からp135を読み,例題4-4から4-5について理解し,演習を4-10から4-11まで解いておくこと.
反応速度について理解し,反応速度定数の温度依存性がアレニウスの式に従うことを説明できること.
13週 平衡の概念
授業外学習: 教科書p136からp150を読み,例題4-6から4-11について理解し,演習を4-12から4-24まで解いておくこと.
平衡について理解し,平衡定数を計算できること.
14週 酸と塩基
授業外学習: 教科書p151からp163を読み,例題4-11から4-13について理解し,演習を4-25から4-29まで解いておくこと.
酸塩基の定義について理解し,酸として働く物質と塩基として働く物質を説明できること.
15週 酸化還元
授業外学習: 教科書p163からp166の章末問題を全て解くこと.
酸化還元について理解し,酸化されている物質と還元されている物質を説明できること.
16週 試験返却と解説, 不正解の問題について正答が理解できること.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ不定期試験合計
総合評価割合602000020100
基礎的能力602000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000