量子力学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 量子力学
科目番号 0067 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 原島鮮「初等量子力学」(裳華房)
担当教員 長谷川 智晴

到達目標

半期の授業であるため、波動力学(シュレーディンガー方程式と、波動関数の解釈)について理解することを目標にする。井戸型ポテンシャル、調和振動子、水素様原子といった具体的諸問題への適用について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
量子力学の理解シュレーディンガー方程式、微分演算子、固有値の意味を理解できる。教科書の記述を理解できる。簡単な一次元自由粒子の問題を理解できる。教科書の文章は理解できるが、数式を理解できない。
量子力学の問題・課題解決井戸型ポテンシャル、調和振動子など基本的な問題を解くことができる。量子力学の諸問題について記述式の回答ができる。問われている問題は理解できるが、適切にこたえることができない。
社会での応用の理解量子力学が実用されている例を知っており、未学習者に説明できる。社会での応用例を知っている。何に応用されているかを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
古典論からの移行をスムーズにするため、解析力学における古典的ハミルトニアンから導入する。実験事実から類推された初期量子力学のアイデアと、古典論には関連があり、決して量子力学が古典論と断絶した存在でないことを理解する。得られたシュレーディンガー方程式を、いくつかの簡単な場合について解き、その結果が実験事実と矛盾ないことを理解させる。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に、適宜補足説明用のプリントや、数値シミュレーションを補助教材として用いる。適宜、理解の補助のためにレポート課題を課すことがある。期末に筆記試験を課す。課題と試験を合算して成績を算出する。
注意点:
できる限り古典論との対応を取り、論理的な必然性をもって量子力学が構成されることを理解してもらう。適宜、現代の技術に応用されている量子力学の例を紹介し、量子力学が現代社会に密接にかかわっていることを理解してもらう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業概要、光と物質の粒子性と波動性(1) シラバスの説明、ヤングの実験
2週 光と物質の波動性と粒子性(2) 光電効果、コンプトン効果
3週 光と物質の波動性と粒子性(3) 電子の粒子像と波動像 ・ボーアの原子模型
4週 不確定性関係 不確定性関係
5週 解析力学の基礎 解析力学(ラグランジアンの導入)
6週 解析力学の基礎 解析力学(ハミルトニアンの導入)
7週 量子力学の基礎 波動方程式、波動関数、演算子、シュレーディンガー方程式
8週 量子力学の基礎 自由粒子のシュレーディンガー方程式と変数分離、1次元の自由粒子
4thQ
9週 量子力学の基礎 エネルギー準位と波動関数、古典論との対応、周期境界条件
10週 1次元井戸型ポテンシャル 1次元井戸型ポテンシャル
11週 1次元井戸型ポテンシャル 解の形質
12週 1次元調和振動子 1次元調和振動子
13週 水素原子 球対称ポテンシャルの扱い
14週 発展 ブラ・ケットを用いた表現
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合160000040200
基礎的能力80000020100
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000