電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小関修 他「基礎電気回路ノートⅡ」電気書院,参考書:小関修 他「基礎電気回路ノートI」電気書院,高橋 寛 他「わかりやすい電気基礎」コロナ社,参考書:服藤憲司「例題と演習で学ぶ電気回路」森北出版
担当教員 秋山 正弘

到達目標

交流電圧電流と直流電圧電流の違いが説明でき,交流では瞬時値,実効値等の各種表現方法が説明できること.抵抗,インダクタンス,静電容量の正弦波交流回路における性質が説明でき,その簡単な組み合わせ回路についても説明できること.キルヒホッフの法則等各種法則を説明できること.これらができることで学習・教育目標の(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1回路方程式を作成し回路の特性を説明できる。回路方程式を作成するための、分流、分圧の法則を説明できる。回路方程式を作成するための、分流、分圧の法則を説明できない。
評価項目2三角関数や微積分や複素数を用いて回路方程式をたて解析することができる。様々な回路方程式の説明ができる。様々な回路方程式の説明ができない。
評価項目3各電気素子での消費電力などを解析することができる。回路方程式を解き、電圧と電流の位相差や各電気素子での消費電力などを説明できる。回路方程式を解き、電圧と電流の位相差や各電気素子での消費電力を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

(D-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
正弦波電圧・電流の瞬時値の取り扱いから入り,続いてベクトル記号,R-L-C回路,ブリッジ回路等を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題をだす.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>試験(60%)およびレポート課題(40%)の合計100点満点で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟1F 第1教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気基礎,後修科目は電気回路Ⅱ,電子回路Ⅰ,電気機器となる.
<備考>微積分,行列式の計算が行えること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 正弦波交流の発生 正弦波交流の発生原理を理解できる.
2週 正弦波交流の性質(周期、周波数、位相差、位相) 瞬時値の最大値,角速度,位相差,位相を理解できる.
3週 平均値,実効値 平均値,実効値が理解でき計算できる.
4週 交流をベクトル図で表す方法 交流とベクトル図の関係が理解できる.
5週 交流回路(抵抗の作用) 抵抗による交流電圧・電流への作用を理解できる.
6週 交流回路(インダクタンスの作用) インダクタンスによる交流電圧・電流への作用を理解できる.
7週 交流回路(静電容量の作用) 静電容量による交流電圧・電流への作用を理解できる.
8週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し、関係する問題を解く事ができる.
2ndQ
9週 R,L,Cの直列回路 R,L,Cの直列回路の計算ができる.
10週 R,L,Cの並列回路 R,L,Cの並列回路の計算ができる.
11週 交流の電力 交流電力の種類が理解でき計算できる.
12週 複素数 複素数の意味が理解できる.
13週 複素数の計算(1) ベクトルの加減乗除を理解でき計算できる.
14週 複素数の計算(2) ベクトルの回転と共役複素数を理解でき計算できる.
15週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し、関係する問題を解く事ができる.
16週 前期末達成度試験
後期
3rdQ
1週 交流回路の記号法表示 交流回路の複素電圧,複素電流が理解できる.R-L-Cの直列回路が理解できる.
2週 複素インピーダンス(1) 複素インピーダンスの直列回路の計算ができる.
3週 複素インピーダンス(2) 複素インピーダンスの並列回路の計算ができる.
4週 複素アドミタンス(1) 複素アドミタンスが理解でき計算できる.
5週 複素アドミタンス(2) R,XL,XCの並列回路の計算ができる.
6週 交流ブリッジ 交流ブリッジの計算ができる.
7週 記号法による電力の計算 記号法により電力の計算ができる.
8週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し、関係する問題を解く事ができる.
4thQ
9週 キルヒホッフの法則(1) キルヒホッフの法則を理解でき,枝電流法および網電流法を使うことができる.
10週 キルヒホッフの法則(2) キルヒホッフの法則を使った計算ができる.
11週 等価電源 電圧源と電流源の等価電源が理解できる.
12週 重ね合わせの理 重ね合わせの理の原理を理解できる.
13週 鳳-テブナンの定理(1) 鳳-テブナンの定理の原理を理解できる.
14週 鳳-テブナンの定理(2) 鳳-テブナンの定理の原理を使うことができる.
15週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し、関係する問題を解く事ができる.
16週 学年末達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合6000400100
配点6000400100