電気電子計測

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気電子計測
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:適宜プリントを配布する/参考書:増田 英二編著「わかりやすい電気基礎」コロナ社,岩崎 俊「電磁気計測」コロナ社,南谷 晴之・山下 久直「よくわかる電気電子計測」オーム社
担当教員 浅沼 和志

到達目標

各種電気計測器の動作原理と使用法,各種センサの特性について説明できることで学習・教育目標(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気電子計測の基礎的事項計測の目的,測定法の分類,誤差と統計処理,校正とトレーサビリティについて説明できるとともに,許容差,有効数字,分解能,感度,精度などの具体的な計算ができる.計測の目的,測定法の分類,誤差と統計処理,校正とトレーサビリティについて説明できる.左記に達していない.
各種電気計測器の動作原理と使用法各種電気計測器の動作原理と使用法について説明できるとともに,相対誤差を小さくするための測定回路を選択することができる.各種電気計測器の動作原理と使用法について説明できる.左記に達していない.
各種センサの動作原理と特性各種センサの動作原理と特性について説明できるとともに,センサを利用した計測器を考えることができる.各種センサの動作原理と特性について説明できる.左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

(D-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種電気計測器の動作原理と使用法,各種センサの特性などの基礎的事項を理解して,各種物理量の計測法の知識を習得する.また,第二種および第三種電気主任技術者試験の科目「理論」に必要な電気電子計測の知識を習得する.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を出す.
・不定期で授業中に小テストを実施するので,復習をしっかり行うこと.
注意点:
<成績評価>4回の試験(70%),授業中行う小テストおよびCBT(10%),レポート(20%)の計100点満点で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>月曜日16:00~17:00,電気電子工学科棟1F渡辺教員室
<先修科目・後修科目>先修科目は電気基礎,後修科目は電子回路Ⅰ,電気機器となる.
<備考>直流回路の基本的解法(キルヒホッフの法則,テブナンの定理など)や,交流回路の基本的解法(各種インピーダンスの計算)を熟知していること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定と計測,測定法の分類 計測の目的,計測系の基本的な構造,直接測定と間接測定,偏移法と零位法を説明できる.
2週 測定の歴史 電気計測器の開発の歴史を説明できる.
3週 誤差と統計処理(1) 誤差の定義と種類,誤差の統計処理の方法を説明できる.
4週 誤差と統計処理(2) 基本的な計測用語(許容差,有効数字,分解能,感度,精度など)を説明できる.
5週 SI単位系,校正とトレーサビリティ SI基本単位・組立単位,国家標準,校正,トレーサビリティを説明できる.
6週 直流電圧・電流・電力の測定(1) 可動コイル形計器の動作原理を説明できる.
7週 直流電圧・電流・電力の測定(2) 直流電圧・電流・電力の測定原理と相対誤差を説明できる.
8週 達成度の評価 前期第1週~7週までの内容に関して説明できるかを評価をする.
2ndQ
9週 抵抗器の種類 各種抵抗器の種類を説明できる.
10週 抵抗の測定(1) 電圧降下法,直読形抵抗計の測定原理を説明できる.
11週 抵抗の測定(2) 四端子法などの測定原理を説明できる.
12週 オペアンプの特性(1) 実際のオペアンプの特性,理想オペアンプの特性を比較して説明できる.
13週 オペアンプの特性(2) 実際のオペアンプの特性,理想オペアンプの特性を比較して説明できる.
14週 オペアンプを用いた各種回路(1) オペアンプを用いた各種回路の動作原理を説明できる.
15週 オペアンプを用いた各種回路(2) オペアンプを用いた各種回路の動作原理を説明できる.
16週 達成度試験 前期第9週~15週までの内容に関して説明できるかを評価をする.
後期
3rdQ
1週 A/D変換器とディジタルマルチメータ(1) A/D変換器と,ディジタルマルチメータの測定原理を説明できる.
2週 A/D変換器とディジタルマルチメータ(2) A/D変換器と,ディジタルマルチメータの測定原理を説明できる.
3週 オシロスコープ ディジタルオシロスコープの動作原理と波形観測方法を説明できる.
4週 周波数カウンタ 周波数カウンタによる周波数の測定原理を説明できる.
5週 各種回路素子のインピーダンス特性 R,L,Cの等価回路およびインピーダンス特性を説明できる.
6週 交流ブリッジによるインピーダンス測定 交流ブリッジによるインピーダンスの測定法を説明できる.
7週 LCRメータによるインピーダンス測定 LCRメータの測定原理を説明できる.
8週 達成度の評価 後期第1週~7週までの内容に関して説明できるかを評価をする.
4thQ
9週 交流電圧・電流の測定 整流形計器の動作原理を説明できる.
10週 交流電力・電力量の測定(1) 有効電力・無効電力・力率の測定原理,電流力計形計器の測定原理を説明できる.
11週 交流電力・電力量の測定(2) 誘導形電力量計の測定原理を説明できる.
12週 センサ(1) センサの定義を説明できる.また,エネルギー変換形センサとエネルギー制御形センサの分類ができる.
13週 センサ(2) 各種センサの特性を説明できる.
14週 センサ(3) 各種センサの特性を説明できる.
15週 まとめ 各種計測器やセンサなどを組み合わせた計測システムについて説明できる.
16週 達成度試験 後期第9週~15週までの内容に関して説明できるかを評価をする.

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合70100200100
配点70100200100