電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:早川義晴 他「電気回路(1)」コロナ社
担当教員 春日 貴志

到達目標

交流電圧電流と直流電圧電流の違いが説明でき,交流では瞬時値,実効値等の各種表現方法が説明できること.抵抗,インダクタンス,静電容量の正弦波交流回路における性質が説明でき,その簡単な組み合わせ回路についても説明できること.キルヒホッフの法則等各種法則を説明できること.これらができることで学習・教育目標の(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各素子のインピーダンス・アドミッタンスの問題を解く事ができる。各素子のインピーダンス・アドミッタンスを用いた複合問題のほとんどを解く事ができる。各素子のインピーダンス・アドミッタンスを説明できる.各素子のインピーダンス・アドミッタンスを説明できない.
瞬時値およびフェーザ表示を用いて、交流回路の問題を解く事ができる。瞬時値およびフェーザ表示を用いた交流回路の複合問題のほとんどを解く事ができる。瞬時値およびフェーザ表示を用いて、交流回路の説明ができる。瞬時値およびフェーザ表示を用いて、交流回路の説明ができない。
交流電力を求める問題を解く事ができる。複雑な交流回路で発生する交流電力を求める問題をほとんど解く事ができる。交流電力について説明でき、その基本的な問題を解く事ができる。基本的な交流電力について、その解き方を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

(D-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
正弦波電圧・電流の瞬時値の取り扱いから入り,続いてベクトル記号,R-L-C回路等を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題をだす.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>試験(70%)およびレポート課題(30%)の合計100点満点で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟3F 春日教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気基礎,後修科目は電気回路Ⅱ,電子回路Ⅰ,電気機器となる.
<備考>微積分,行列式の計算が行えること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流回路の復習1 抵抗の温度変化や電位差について理解できる.
2週 直流回路の復習2 抵抗の分圧則・分流則・キルヒホッフの法則等を計算できる.
3週 正弦波交流の性質(周期、周波数、位相差、位相) 正弦波の計算ができ,瞬時値の最大値,角速度,位相差,位相を理解できる.
4週 平均値と実効値 抵抗負荷における平均値と実効値が説明できる.
5週 抵抗負荷の交流回路計算 瞬時値による電圧電流計算ができる.
6週 インダクタンスにおける電圧と電流,磁束 インダクタンスにおける誘導起電力や磁束,電流の関係を説明できる
7週 キャパシタンスにおける電圧と電流,磁束 キャパシタンスにおける電荷と静電容量,電位,電流の関係を説明できる.
8週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し,関係する問題を解く事ができる.
2ndQ
9週 RLC直列回路とZ平面1 RL直列,RC直列回路におけるインピーダンスを計算できる.
10週 RLC直列回路とZ平面2 RL直列,RC直列回路における電圧,電流とインピーダンスの関係を理解できる.
11週 RLC直列回路とZ平面3 RLC直列回路における電圧,電流,インピーダンスを計算できる.
12週 RLC並列回路とY平面1 RL並列,RC並列回路における電圧,電流,アドミタンスを計算できる.
13週 RLC並列回路とY平面2 RLC並列回路における電圧,電流,アドミタンスを計算できる.
14週 交流の電力 皮相電力,有効電力,無効電力が説明できる.
15週 前期末達成度試験
16週 直流回路と交流回路基礎のまとめ
後期
3rdQ
1週 複素数 複素数の特徴を理解できる.
2週 極座標 極座標表示について理解できる.
3週 複素数の計算 複素電圧と複素電流について理解できる.
4週 交流回路の計算1 RL直列回路のインピーダンスと電圧電流,位相差を計算できる.
5週 交流回路の計算2 RC直列回路のインピーダンスと電圧電流,位相差を計算できる.
6週 交流回路の計算3 RLC直列回路のインピーダンスと電圧電流,位相差を計算できる
7週 力率 交流電力と力率を計算できる.
8週 理解度の確認 これまで学んできた交流回路を理解し,関係する問題を解く事ができる.
4thQ
9週 交流回路の計算4 RLC並列回路の電圧と電流,アドミタンスを計算できる.
10週 交流回路の計算5 RLC並列回路の電圧と電流,アドミタンスを計算できる.
11週 複素電力 複素電力の計算ができる.
12週 交流回路の計算6 ブリッジの平行条件を用いて計算できる.
13週 交流回路の計算7 総合演習問題を計算できる.
14週 交流回路の計算8 総合演習問題を計算できる.
15週 学年末達成度試験
16週 交流回路のまとめ

評価割合

試験小テスト平常点課題その他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100