到達目標
静磁界における導体に働く力,磁界の強さ,インダクタンスの求め方を理解し,代表的な諸量を計算できること.静電界における電荷に働く力,電界の強さ,静電容量の求め方を理解し,代表的な諸量を計算できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標(D-1)の達成とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 静磁界および静電界の現象を理解して,高度な計算問題を解くことができる. | 静磁界および静電界に関する基本的な計算問題を解くことができる. | 静磁界および静電界に関する基本的な計算問題を解くことができない. |
評価項目2 | 静磁界および静電界に関する法則を理解して,インダクタンスやキャパシタンスに関する高度な計算問題を解くことができる. | 静磁界および静電界に関する法則を用いて,インダクタンスやキャパシタンスに関する基本的な計算問題を解くことができる. | インダクタンスやキャパシタンスに関する基本的な計算問題を解くことができる. |
評価項目3 | 課題について,理解した知識をもとに自らの力で解くことができる. | 課題について,教科書やノートを参考にして解くことができる. | 課題について,教科書やノートを参考にしても解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
講義の前半では,静磁界における導体に働く力,磁界の強さ,アンペア周回積分の法則,ファラデーの法則,インダクタンスの求め方など,後半では,静電界における電荷に働く力(クーロン力),電界の強さ,ガウスの法則,電位,静電容量の求め方などを学び,これらに関わる諸量の定義についても理解する.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,適宜演習問題や課題を課す.
注意点:
<成績評価>試験(70%)およびレポート課題(30%)の合計100点満点で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>水曜日 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟1F 百瀬教員室.この時間に限らず,教員の都合を確認のうえ必要に応じて来室することを妨げない.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気基礎,後修科目は電磁気学Ⅱとなる.
<備考>物理における力学系の計算および数学における微分積分,三角関数の計算が行えること.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業概要,ベクトルの演算① |
電気電子工学における電磁気学の位置付けを理解できる.基本的なベクトル演算ができる.
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2週 |
右ネジの法則,ビオ・サバールの法則 |
右ネジの法則およびビオ・サバールの法則から無限長線状電流の磁界を計算できる.
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3週 |
円形コイル・ソレノイドの磁界,アンペア周回積分の法則 |
ソレノイド内の磁界の強さを計算できる.アンペア周回積分の意味を理解できる.
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4週 |
アンペア周回積分を用いた計算 |
アンペア周回積分の法則を用いて,環状ソレノイドなどの磁界を求めることができる.
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5週 |
磁界のスカラ・ポテンシャル,ベクトル・ポテンシャル |
磁界のスカラ・ポテンシャルおよびベクトル・ポテンシャルの意味を説明できる.
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6週 |
フレミングの左手則,電磁力 |
フレミングの左手則を用いて直線状導体に働く電磁力を計算できる.
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7週 |
磁気双極子モーメント,ローレンツ力,導体間の電磁力 |
ループ電流の磁気双極子モーメントを理解できる.また,電子に作用する力,平行導体間の電磁力を計算できる.
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8週 |
ホール効果,電磁力による仕事,前期1週目から8週目までの授業内容のまとめと確認 |
ホール効果について説明できる.また,電磁力によって直線状導体が成した仕事を計算できる.(演習)
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2ndQ |
9週 |
ファラデーの法則,交流の発生 |
ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる.また,磁界 中で回転するコイルの起電力を求めることができる.
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10週 |
フレミングの右手則,エネルギー変換,渦電流 |
フレミングの右手則から起電力を計算できる.また,電気エネルギーと機械エネルギーの関係が説明できる.
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11週 |
自己インダクタンス,相互インダクタンス,結合係数 |
自己インダクタンス,相互インダクタンスおよびその関係について説明できる.
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12週 |
インダクタンスの接続 |
合成インダクタンスを計算できる.
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13週 |
自己インダクタンスの計算方法 |
ソレノイド,直線状往復導体などの自己インダクタンスを計算できる.
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14週 |
相互インダクタンスの計算方法 |
2つのコイルの相互インダクタンスを計算できる.
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15週 |
前期9週目から14週目までの授業内容のまとめと確認 |
(演習)
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16週 |
前期末達成度試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ベクトルの演算②,電荷と静電誘導 |
ベクトル演算が適用できる.また,点電荷の空間把握ができる.
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2週 |
点電荷と電界 |
点電荷間に働くクーロン力および点電荷による電界の強さを求めることができる.
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3週 |
電気力線と密度,電界の強さ |
電気力線の密度と電界の強さの関係を理解できる.
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4週 |
電束と電束密度 |
電束および電束密度を扱うことができる.
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5週 |
ガウスの定理と証明 |
ガウスの定理を説明できる.
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6週 |
電位と電位差 |
電位,電位差の概念を理解でき,2点間の電位差を求めることができる.
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7週 |
電位の傾き,等電位面 |
等電位面の性質を理解し,等電位面と電気力線の関係を図示できる.
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8週 |
立体角,後期1週目から8週目までの授業内容のまとめと確認 |
立体角を理解するため,立体角を使った証明問題を解く.(演習)
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4thQ |
9週 |
帯電体による電界:①電気双極子 |
電気双極子について理解でき,説明できる.
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10週 |
帯電体による電界:②球 |
一様に帯電した球の電界の強さを計算できる.
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11週 |
帯電体による電界:③無限長円筒,無限平面 |
一様に帯電した無限長円筒および無限平面の電界の強さを計算できる.
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12週 |
電荷分布と電位 |
導体の電荷分布を理解し,導体表面に働く力を計算できる.
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13週 |
各種静電容量の計算 |
導体球,同心円筒間,平行平面間,平行導体間の静電容量を計算できる.
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14週 |
電位係数と容量係数,電気影像法 |
電位係数と容量係数の概念を理解でき,説明できる.電気影像法について理解でき,点電荷と平面導体間の電界の強さと力を計算できる.
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15週 |
後期9週目から14週目までの授業内容のまとめと確認 |
(演習)
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16週 |
学年末達成度試験 |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
配点 | 70 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |