電気電子工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気電子工学実験Ⅲ
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:電気電子工学実験テキスト(3年生用,本校作成),参考書:図書館に収蔵されている関連科目関係図書
担当教員 鈴木 宏,柄澤 孝一,秋山 正弘,百瀬 成空

到達目標

開設するすべての実験/実習テーマに対して,正しい手順・方法に従って実施するとともに,適切な内容(目的,原理,実験方法,結果,考察,報告事項 等)の報告書を提出することで,学習・教育目標(D-1)および(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応用的に実験機器の操作ができる指導書通りに実験機器の操作ができる指導書通りに実験機器の操作ができない
評価項目2応用的課題について説明できる実験の原理について説明できる実験の原理について説明できない
評価項目3分かりやすいレポート作成や高精度な成果物製作ができるルールを守ってレポート作成や成果物製作ができるルールを守ってレポート作成や成果物作製ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
先修科目に引き続き開設テーマの実施を通して,事前学習による実験内容の把握,適切な機器選択,正確な回路結線・データ収集,得られたデータの解釈,報告書作成,等の技術を修練する.加えて,パソコンを用いた報告書ならびに図表の作成技術を習得する.
授業の進め方・方法:
授業方法は実習を中心とし,開設テーマごとに報告書の提出を課す.
注意点:
<成績評価>提出された報告書を50%,適切な実験実施(実験機器の適切な選択・使用,正確なデータ収集,等)を50%として,(D-1)および(D-2)を100点満点で評価する.60点以上獲得した者を合格とするが,未提出の報告書が残されている場合は成績の上限を59点とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,各担当教員室.この時間に限らず,教員の都合を確認のうえ必要に応じて来室することを妨げない.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気電子工学実験Ⅱ,後修科目は電気電子工学実験Ⅳとなる.
<備考>(1)実験当日までに実験指導書を読み,実験原理および内容を理解しておくこと,(2)電卓やグラフ用紙などを持参し,測定したデータをすぐにグラフ化すること,(3)報告書は原則次の実験開始前までに提出すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本授業の進め方および実験を安全・正確に実施する方法
を理解できる.
2週 報告書の作成方法(1) パソコンを用いた報告書の作成方法を理解できる.
3週 直流電源回路の製作(1) 電子回路CADソフトを利用して,プリント回路パターンを作成できる.
4週 直流電源回路の製作(2) 作成した回路パターンをもとに,基板加工機を用いてプリント回路基板を作成する手法を理解できる.
5週 直流電源回路の製作(3) フライス盤等を利用して,出力端子や出力調整ダイヤル等を備えた金属ケースを製作することができる.
6週 直流電源回路の製作(4) 作成したプリント回路基板をもとに直流電源回路を製作し,動作試験を行うことができる.
7週 直流電源回路の製作(5) 直流電源回路を金属ケースの各部品と結線し,出力端子,出力調整ダイヤル等を備えた直流電源装置として完成させることができる.
8週 直流電源回路の製作(6) 製作した直流電源装置の特性実験を通して,交流から直流
への変換原理を説明できる.
2ndQ
9週 ワンチップマイコン実験基板の製作(1) 大規模回路基板を製作する場合に留意すべき事項や手順を理解し,実験基板を製作できる.
10週 ワンチップマイコン実験基板の製作(2) 大規模回路基板を製作する場合に留意すべき事項や手順を理解し,実験基板を製作できる.
11週 ワンチップマイコン実験基板の製作(3) 大規模回路基板の動作試験を通して,基板製作後のトラブルシュートの手順・手法を理解・習得できる.
12週 ワンチップマイコン実験基板の製作(4) 大規模回路基板の動作試験を通して,基板製作後のトラブルシュートの手順・手法を理解・習得できる.
13週 ワンチップマイコン実験基板の製作(5) 動作確認を通して,マイコンへの電源供給ならびにプログラム書き込みの方法を理解できる.
14週 ワンチップマイコン実験基板の製作(6) 動作確認を通して,マイコンへの電源供給ならびにプログラム書き込みの方法を理解できる.
15週 報告書の作成方法(2) これまでに作成・提出した実験報告書に対する指導を踏まえ,適切な報告書の構成・内容を理解できる.
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 本授業の進め方および実験を安全・正確に実施する方法
を理解できる.
2週 報告書の作成方法(3) パソコンを用いた報告書の作成方法を理解できる.
3週 直流分巻電動機・発電機の負荷特性 直流電動機および発電機の基本的負荷特性を説明できる.
4週 シーケンス制御 シーケンス制御の基本的な事項を学ぶとともに,シーケンス命令を用いてシーケンス回路を作成することができる.
5週 鉄損の測定 けい素鋼板の鉄損について説明できる.
6週 各種三相電力の測定 三相交流における皮相電力,有効電力,無効電力について説明できる.
7週 変圧器の特性試験 変圧器の抵抗測定,開放,短絡試験から効率等の特性を算出できる.
8週 単相変圧器の返還負荷試験と三相結線 単相変圧器の返還負荷試験法と三相結線法を理解でき,変圧器の負荷特性と三相変圧を説明できる.
4thQ
9週 トランジスタの静特性とhパラメータ トランジスタの動作原理を理解し,静特性の測定からhパラメータを導出できる.
10週 共通エミッタ増幅回路(1) 共通エミッタ増幅回路の設計・製作を通して習得し,回路の動作を説明できる.
11週 共通エミッタ増幅回路(2) 共通エミッタ増幅回路の設計・製作を通して習得し,回路の動作を説明できる.
12週 共通エミッタ増幅回路(3) 共通エミッタ増幅回路の設計・製作を通して習得し,回路の動作を説明できる.
13週 共通エミッタ増幅回路(4) 共通エミッタ増幅回路の設計・製作を通して習得し,回路の動作を説明できる.
14週 共振回路 共振回路の設計・製作を通して習得し,回路の動作を説明できる.
15週 報告書の作成方法(4) これまでに作成・提出した実験報告書に対する指導を踏まえ,適切な報告書の構成・内容を理解できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0050500100
配点0050500100