高電圧工学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 高電圧工学
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小崎正光編「高電圧・絶縁工学」オ-ム社参考書:犬石・中島・川辺・家田「誘電体現象論」電気学会
担当教員 大澤 幸造

到達目標

高電圧の発生,測定,取扱い,高電圧・高電界下での気体,液体,固体,複合体の振る舞い,高電圧の関連技術(有害な作用を防止する技術,積極的に利用する技術)について基本的な事項を説明できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高電圧発生装置の仕組みについて,基本原理をもとに説明できる.高電圧発生装置の仕組みを説明できる.高電圧発生装置の仕組みが理解できない.
評価項目2高電圧・大電流の測定方法について原理に基づき理解できる.高電圧・大電流の測定方法について説明できる.高電圧・大電流の測定方法について説明できない.
評価項目3絶縁破壊の機構について,理解した上で説明できる.絶縁破壊の機構について説明できる.絶縁破壊の機構について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

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産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高電圧工学は電気エネルギーの根幹を支える学問で,技術進歩により送電電圧,電力機器の高電圧化が促進されてきた.一方,エレクトロニクス分野でも素子はますます薄膜化され,低電圧を印加しても高電界になる.「高電圧工学」は高電圧・高電界の両分野を対象とし,高電圧・高電界を取り扱うための基本的な知識を学ぶ.電気・電子工学を学ぶ学生にとって必修分野である.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
(記入例)
<成績評価>試験(70%)およびレポート課題(30%)の合計100点満点で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟3F 第9教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は自然エネルギーとなる.
<備考>卒業後に認定によって「第二種電気主任技術者」の資格取得を目指す学生は必ず選択すること.なお,本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 高電圧の取扱法 高電圧を取り扱うときの注意事項が説明できる.
2週 交流高電圧発生装置 交流高電圧発生装置が説明できる.
3週 直流高電圧発生装置 直流高電圧発生装置が説明できる.
4週 インパルス電圧発生装置・インパルス電流発生装置 インパルス電圧,インパルス電流の発生装置とその原理が説明できる.
5週 交流高電圧測定法 交流高電圧測定方法が説明できる.
6週 直流高電圧測定法 直流高電圧測定方法が説明できる.
7週 インパルス電圧測定法 インパルス電圧の測定方法が説明できる.
8週 インパルス電流測定法,後期1週目から8週目までのまとめと確認 インパルス電流の測定方法が説明できる.(演習)
4thQ
9週 気体の高電圧現象(タウンゼントの理論など) 気体の放電理論(タウンゼントの理論・パッシェンの法則)が説明できる.
10週 気体の高電圧現象(ストリーマ理論など) 気体の放電理論(ストリーマ理論)および部分放電現象
が説明できる.
11週 液体の高電圧現象 液体の絶縁破壊特性が説明できる.
12週 固体の高電圧現象 固体の絶縁破壊特性が説明できる.
13週 複合材料の高電圧現象 複合物の絶縁破壊特性が説明できる.
14週 高電圧,高電界を応用する技術(1) 高電圧を応用した静電集塵,静電塗装,静電選別,静電写真などについて説明できる.
15週 高電圧,高電界を応用する技術(2),後期9週目から15週目までのまとめと確認 高電圧を応用した静電集塵,静電塗装,静電選別,静電写真などについて説明できる.(演習)
16週 後期試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100