自動制御Ⅰ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 自動制御Ⅰ
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:寺嶋一彦ら「制御工学」実教出版、参考書:樋口龍雄 「自動制御理論」 森北出版、西村 編・北村・武川・松永 共著 「制御工学」森北出版、明石・今井 「詳解 制御工学演習」 共立出版
担当教員 鈴木 宏

到達目標

(記入例)
簡単な制御系の伝達関数が求められ,
それをブロック線図で表せること,
1 次遅れ系および2 次遅れ系の過渡応答と周波数応答が説明できること,
簡単な制御系の安定判別ができること,
で学習・教育目標の(D-3)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 簡単な制御系の伝達関数が求められ, それをブロック線図で表せること簡単な制御系の伝達関数が求められ,それをブロック線図で表せること,また,ブロック線図の等価変換できる簡単な制御系の伝達関数が求められ,それをブロック線図で表せる簡単な制御系の伝達関数が求められなく,それをブロック線図で表すこともできない
評価項目2 1 次遅れ系および2 次遅れ系の過渡応答と周波数応答が説明できる1 次遅れ系および2 次遅れ系の過渡応答と周波数応答が十分に説明できる1 次遅れ系および2 次遅れ系の過渡応答と周波数応答が説明できる1 次遅れ系および2 次遅れ系の過渡応答と周波数応答が説明できない
評価項目3 簡単な制御系の安定判別ができる簡単な制御系の安定判別法(ラウス安定判別法、フルビッツ安定判別法、ナイキストの安定判別法)のすべてが説明でき.計算もできる簡単な制御系の安定判別法(ラウス安定判別法,フルビッツ安定判別法,ナイキストの安定判別法)の内いくつかが説明でき,計算もできる簡単な制御系の安定判別法が説明もできず計算もできない
評価項目4 システムの定常偏差を説明でき、計算ができる。システムの定常偏差を十分に説明でき,計算ができる.システムの定常偏差が計算できる.システムの定常偏差を説明も計算もできない

学科の到達目標項目との関係

(D-3) 説明 閉じる
産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 フィードバックの概念を古典制御理論に基づいて学習し,伝達関数による制御系の解析を修得する.事例システムとして機械系のロボット等を対象としながら説明を行い,電気系以外の基礎的知識も学習できるようにする.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を課す.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
・この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として自ら予習・復習を行うとともに,与えられた課題等に取り組む.
注意点:
(記入例)
<成績評価>最終成績は,定期試験(70%)とレポート(30%)の合計100点満点で(D-3)を評価し、6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟3F 鈴木教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気機器,電気回路IIIとなる.後修科目は自動制御Ⅱとなる.
<備考>電気・電子回路,ディジタル理論,微分方程式,行列・行列式,複素関数論およびラプラス変換・逆変換を理解しており、利用できることが重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 フィードバック制御系の基礎 制御系の概念を理解し,説明できる.
2週 微分方程式によるシステムの動特性記述 動特性を微分方程式で記述できる.
3週 伝達関数によるシステムの動特性の記述 動特性を,伝達関数を用いた入出力表現で記述できる.
4週 線図によるシステム構造の表現 ブロック線図を用いてシステムが表現でき,その簡単化ができる.
5週 たたみ込み積分によるシステムの記述 たたみ込み積分が説明できる.
6週 過渡応答
 (インパルス応答・スッテプ応答)
過渡特性を理解し,解析・説明できる.
7週 1次遅れ要素の過渡応答 1次遅れ系の過渡応答を理解し,ステップ応答が説明できる.
8週 2次遅れ要素の過渡応答 2次遅れ系の過渡応答を理解し,ステップ応答が説明できる.
2ndQ
9週 総まとめと演習 ここまでの項目の内容を理解し説明できる.
10週 周波数応答と周波数伝達関数 周波数伝達関数について説明できる.
11週 1次遅れ要素の周波数応答 1次遅れ要素のボード線図とナイキスト線図を理解し説明できる.
12週 2次遅れ要素の周波数応答 2次遅れ要素のボード線図とナイキスト線図を理解し説明できる.
13週 安定性とその解析 安定性の意味を理解し説明できる.
14週 安定判別法
(ラウス法・フルビッツ法・ナイキストの安定判別法)
ラウス法,フルビッツ法,ナイキストの安定判別法が説明できる
15週 定常特性(定常偏差) 定常偏差を理解し,説明と計算ができる.
16週 達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100