自動制御Ⅱ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 自動制御Ⅱ
科目番号 0121 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:寺嶋一彦ら「制御工学」実教出版,参考書:示村悦次郎「自動制御とは何か」コロナ社,樋口龍雄 「自動制御理論」 森北出版,西村 編・北村・武川・松永 共著 「制御工学」森北出版,明石・今井 「詳解 制御工学演習」 共立出版
担当教員 鈴木 宏

到達目標

(記入例)

簡単な制御系を設計できること,
現代制御の概要を理解し、状態方程式を理解し説明できること,
ディジタル制御系の基礎の概要を理解し説明できること,
シーケンス制御の基礎の概要を理解し,簡単なプログラミングができること,
で学習・教育目標の(D-3)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 各種制御系設計(ゲイン調整、直列補償)ができる制御系設計(ゲイン調整,直列補償)について説明でき,簡単な系に対して設計できる制御系設計(ゲイン調整,直列補償)の内いくつかについて説明でき,簡単な系に対して設計できる制御系設計について説明ができず,設計もできない
評価項目2 現代制御の概要を理解し、状態方程式を理解し説明できる現代制御の概要を理解し,状態方程式を理解し説明でき,状態変数を用いて状態方程式・出力方程式が記述でき,授業における課題や関連の計算問題が80%以上解ける現代制御の概要を理解し,状態方程式を理解し説明でき,状態変数を用いて状態方程式・出力方程式が記述でき,授業における課題や関連の計算問題が60%以上解ける現代制御の概要が理解できておらず,状態方程式が説明できない,状態変数を用いて状態方程式・出力方程式が記述できない
評価項目3 各種装置の仕組みとその制御技術について理解し説明できる数種類の装置の仕組みとその制御技術について説明できる1つの装置の仕組みとその制御技術について説明できる装置の仕組みとその制御技術について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
自動制御Ⅰの続きの科目として開講する.各種制御系設計を学び,実際の系に応用できるようにする.次に,現代制御の概要を理解し,状態変数による状態方程式をや伝達関数との関わりを学習する.また,各種装置の仕組みとそこに使用されている制御技術について理解する.さらに,シーケンス制御の基礎の概要も理解し,PLCプログラミングの基礎を学習する.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を課す.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
・この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として自ら予習・復習を行うとともに,与えられた課題等に取り組む.
注意点:
(記入例)
<成績評価>最終成績は,定期試験(70%)とレポート(30%)の合計100点満点で(D-3)を評価し、6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟3F 鈴木教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は自動制御Ⅰとなる.
<備考>電気・電子回路,ディジタル理論,微分方程式,行列・行列式,複素関数論およびラプラス変換・逆変換を理解しており、利用できることが重要である.また,自動制御Ⅰの続きの講義のため,自動制御Ⅰの内容を十分に理解していることが前提となる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 制御系の設計法の基礎
プロセス制御
制御系の設計法(PID調節計)
制御系設計法の基礎を理解し,説明できる.
プロセス制御について説明できる.
PID調節計の概要が説明できる.
2週 安定度 ナイキストの安定判別法による安定度が説明でき、余裕について説明できる
3週 制御系の設計(ゲイン調整)
制御系の設計(直列補償)
ゲイン調整による制御系の設計ができる.
位相の進み補償器および位相遅れ補償器による制御系の設計が説明できる.
4週 制御系設計の総合演習 各種手法により制御系の設計ができる
5週 制御技術史 これまでの制御の発展経緯が説明できる.
6週 各種装置の仕組みとその制御技術 その1 装置の仕組みとそこに使われている制御技術について調べることができる.
7週 各種装置の仕組みとその制御技術 その2 装置の仕組みとそこに使われている制御技術について調べたことをまとめることができる.
8週 各種装置の仕組みとその制御技術 その3 装置の仕組みとそこに使われている制御技術について発表を行うことができ.他の発表を聞き各種装置の仕組みとその制御技術についてまとめることができる.
4thQ
9週 まとめと演習 授業で行った制御系設計法に関して,説明や計算ができる.
10週 現代制御理論の概要 現代制御と古典制御の違いが説明できる
11週 状態変数によるシステムの記述 状態変数を用いて状態方程式・出力方程式が記述できる
12週 伝達関数から状態変数表示 伝達関数から状態変数表示を求めることができる
13週 状態方程式と伝達関数 状態方程式から伝達関数を求めることができる
14週 シーケンス制御の基礎および動作とPLC シーケンス制御の概要を説明できる.シーケンス制御系の簡単なプログラミングができる.PLCについて説明できる.
15週 まとめと演習 制御系設計法,現代制御理論およびシーケンス制御系について,授業で行った項目に関して,説明や計算ができる.
16週 達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100