電気回路

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気回路
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:西巻正郎・森武昭・荒井俊彦 共著,「電気回路の基礎(第3版)」森北出版
担当教員 中山 英俊

到達目標

交流回路に関する基礎的な事柄について説明でき,交流回路の諸特性に関する具体的な計算ができること.これらの内容を満足することで,学習教育目標の(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気回路の計算技法直流回路網に関する各種計算方法(重ね合わせの理、網目電流法、テブナンの定理)を理解した上で、他者に説明することができ、直流回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができる。直流回路網に関する各種計算方法(重ね合わせの理、網目電流法、テブナンの定理)を理解し、直流回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができる。直流回路網に関する各種計算方法(重ね合わせの理、網目電流法、テブナンの定理)を理解できない。直流回路網に対して任意の計算方法を適用して回路動作を求めることができない。
交流回路の基礎交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相、瞬時値・平均値・実効値、フェーザ表示・複素数表示)、R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係、インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解した上で、他者に説明することができ、交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができる。交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相、瞬時値・平均値・実効値、フェーザ表示・複素数表示)、R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係、インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解し、交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができる。交流回路の正弦波電圧・電流の表現方法(周波数・位相、瞬時値・平均値・実効値、フェーザ表示・複素数表示)、R・L・C素子における正弦波電圧と電流の関係、インピーダンス・アドミタンス等の用語を理解できない。交流回路の計算方法に適用して回路動作を求めることができない。
交流電力交流回路の電力と力率を理解した上で、他者に説明することができ、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路の電力と力率を理解し、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路の電力と力率の計算方法を理解できない。それらの計算により、各種回路動作を求めることができない。
交流回路網の計算交流回路網の計算方法(キルヒホッフの法則、合成インピーダンスおよび分圧・分流)を理解した上で、他者に説明することができ、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路網の計算方法(キルヒホッフの法則、合成インピーダンスおよび分圧・分流)を理解し、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路網の計算方法(キルヒホッフの法則、合成インピーダンスおよび分圧・分流)を理解できない。それらの計算により、各種回路動作を求めることができない。
結合回路結合回路(相互誘導、相互誘導回路および理想変成器)の計算方法を理解した上で、他者に説明することができ、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。結合回路(相互誘導、相互誘導回路および理想変成器)の計算方法を理解し、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。結合回路(相互誘導、相互誘導回路および理想変成器)の計算方法を理解できない。それらの計算により、各種回路動作を求めることができない。
共振回路交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解した上で、他者に説明することができ、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解し、それらの計算により、各種回路動作を求めることができる。交流回路の周波数特性(直列共振回路および並列共振回路)を理解できない。それらの計算により、各種回路動作を求めることができない。
三相交流三相交流に関する基礎的事項(相電圧、線間電圧、線電流、Δ-Y変換およびY-Δ変換)を理解した上で、他者に説明することができる。それらの計算方法の基礎を理解して計算できる。三相交流に関する基礎的事項(相電圧、線間電圧、線電流、Δ-Y変換およびY-Δ変換)を理解できる。それらの計算方法の基礎を理解できる。三相交流に関する基礎的事項(相電圧、線間電圧、線電流、Δ-Y変換およびY-Δ変換)を理解できない。それらの計算方法の基礎を理解できない。
過渡応答過渡応答に関する基礎的事項(RL直列回路やRC直列回路の直流応答)を理解した上で、他者に説明することができる。それらの計算方法の基礎を理解して計算できる。過渡応答に関する基礎的事項(RL直列回路やRC直列回路の直流応答)を理解できる。それらの計算方法の基礎を理解できる。過渡応答に関する基礎的事項(RL直列回路やRC直列回路の直流応答)を理解できない。それらの計算方法の基礎を理解できない。
電力システムの構成電力システムの基本構成(発電・変電・送電・配電など)を理解した上で、他者に説明することができる。電力システムの基本構成(発電・変電・送電・配電など)を理解できる。電力システムの基本構成(発電・変電・送電・配電など)を理解できない。
電気エネルギーと環境問題電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解した上で、他者に説明することができる。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路は,電気・電子系科目の根幹をなす重要科目である.本授業では,交流回路を中心に,その特性や解析方法について学習する.例題や演習を援用しながら,電気回路に関する基礎的な事項を理解し,実際に活用する能力を身につける.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題をだす。
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること。
注意点:
<成績評価>4回の理解度チェック(各20%×4回),授業中に実施する小テストおよびレポート課題(計20%)の合計100点満点で目標(D-1)の達成度を評価する.合計で6割以上を達成した者を合格とする.
<オフィスアワー>火曜日 16:00~17:00,電子制御工学科棟2階第3教員室.時間外も必要に応じて来室可.出張・会議等の場合は不在.
<先修科目・後修科目>先修科目は電気基礎,後修科目は電磁気学となる。
<備考>電子制御工学実験Ⅰ,電子制御工学実験Ⅱおよび数学の関連内容を十分に理解しておくこと.予習復習が不可欠.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流回路の復習、直流回路網:網目電流法 網目電流法を理解し,回路計算に利用できる.
2週 直流回路網:重ね合わせ 重ね合わせの理を理解し,回路計算に利用できる.
3週 直流回路網:テブナンの定理 テブナンの定理を理解し,回路計算に利用できる.
4週 交流の基礎:周期と周波数 周期および周波数を理解し,計算できる.
5週 交流の基礎:位相 位相および位相差を理解し,計算できる.
6週 交流の基礎:平均値・実効値 平均値および実効値を理解し,計算できる.
7週 演習,中間理解度チェック 理解度の確認
8週 正弦波交流のベクトル(フェーザ)表示 正弦波交流をベクトル形式で表し,説明できる.
2ndQ
9週 正弦波交流の複素数表示 正弦波交流を複素数形式で表し,説明できる.
10週 同上 同上
11週 交流回路素子の電圧と電流の関係 交流回路素子(R,LおよびC)の電圧と電流の関係を説明できる.
12週 同上 瞬時値およびフェーザ表示を用いて,交流回路素子の計算ができる.
13週 交流回路素子の直列・並列接続 インピーダンスおよびアドミタンスを説明し,これらを計算できる.
14週 同上 同上
15週 演習 交流の基礎演習
16週 前期末達成度試験 理解度の確認
後期
3rdQ
1週 交流電力:瞬時電力と有効電力・力率 交流電力と力率を説明し,これらを計算できる.
2週 交流電力:力率改善 力率改善の考え方を理解できる.
3週 交流回路網の解析 諸定理(キルヒホッフの法則,合成インピーダンスおよび分圧・分流など)を用いて,交流回路の計算ができる.
4週 結合回路 相互誘導(相互インダクタンス)を説明し,相互誘導回路の計算ができる.
5週 同上 理想変成器を説明できる.
6週 演習,中間理解度チェック 理解度の確認
7週 交流回路の周波数特性 交流回路素子および交流回路の周波数特性を理解し,説明できる.
8週 同上 同上
4thQ
9週 共振回路:直列共振 直列共振回路を理解し,計算ができる.
10週 同上 同上
11週 共振回路:並列共振 並列共振回路を理解し,計算ができる.
12週 三相交流 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)について理解し,説明できる.
13週 同上 電源および負荷のΔ-Y変換およびY-Δ変換が理解できる.
14週 過渡現象 RL直列回路やRC直列回路の直流応答を理解し,過渡応答の基礎的な計算を理解できる.
15週 電力システムの構成,電気エネルギーと環境問題 電力システムの基本構成を理解できる.電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる.
16週 学年末達成度試験 理解度の確認

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合8000200100
配点8000200100