機械加工学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械加工学
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:機械工作1・2 嵯峨常生 他 実教出版/機械工作1・2(工業315・316)準拠 工業315・316 機械工作1・2演習ノート 実教出版
担当教員 鈴木 伸哉

到達目標

ものづくりの基礎である鋳造法,旋盤加工,穴加工,フライス加工,研削加工の概要および切削理論の基礎について説明できること.また,鍛造や圧延などの各種塑性加工の特徴が説明でき,さらに各種溶接法の特徴や各種精密加工法,樹脂材料の成形加工および応用機械加工の概要を説明できること,またこれらの応用例を具体的に説明できることで学習・教育目標の(D-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鋳造・射出成形の特徴を説明できる鋳造・射出成形の加工の特徴を区別・説明できる鋳造・射出成形の加工の特徴の基本を説明できる鋳造・射出成形の加工の基本を説明できない
切削加工を説明できる切削加工の特徴を区別・説明できる切削加工の加工の特徴の基本を説明できる切削加工の加工の基本を説明できない
研削加工と塑性加工を説明できる研削加工と塑性加工の特徴を区別・説明できる研削加工と塑性加工の特徴の基本を説明できる研削加工と塑性加工の基本を説明できない
溶接その他加工法を説明できる溶接その他加工法の特徴を区別・説明できる溶接その他加工法の特徴の基本を説明できる溶接その他加工法の基本を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械加工に必要な切削理論などの基礎的な知識を身につけるとともに,機械工作法と各種工作機械について理解を深め,技術者として不可欠なものづくりに関する能力を養う.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とするが,適宜実習工場を見学し現物を見る機会を作る.
・年間を通して4回の理解度の確認または試験を行う.
・適宜,レポート課題を課すこともあるので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>4回の理解度の確認および試験(各20%×4)と,レポート(20%)で(D-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電子制御工学科棟1F 汎用実験室
この時間にとらわれず必要に応じて来室して下さい.
<先修科目・後修科目>
後修科目:工業力学,設計製図Ⅱ,材料工学,機構学,機械設計法,設計工学,振動工学,生産工学,流体工学,計測工学
<備考>
3年次に学ぶ工学実験実習に向けて各種工作方法の基礎を学ぶこと.また,毎回の授業内容について整理・復習し,確実に理解することが大切である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,機械工業のあらまし 社会における機械工業の位置を理解して,今後の機械工業のあるべき姿,機械製品の製造方式などの発達とその背景,機械工業が社会へ及ぼした影響を説明できる.
2週 鋳型の製作法,鋳型,鋳物砂 鋳型の構造,鋳物砂の種類・特徴について説明できる.
3週 鋳物用材料,溶解炉 鋳物用材料,溶解炉について,その特徴を説明できる.
4週 特殊鋳造法 特殊鋳造法について,特徴,利点等を説明できる.
5週 樹脂材料の成形加工の概要 樹脂の成形加工の概要を説明できる.
6週 樹脂成形の型構造 樹脂の成形加工の型構造(型構造,ゲート,スライドコアなど)を説明できる.
7週 樹脂材料,その他の樹脂成型 樹脂材料,その他樹脂成型について説明できる.
8週 理解度の確認 機械工業のあらまし,鋳造および樹脂成型の理解度の確認を行う.
2ndQ
9週 溶接1 溶接の原理を理解できる.
10週 溶接2 ガス溶接,アーク溶接の用途,特徴,説明できる.
11週 溶接3 鍛造加工,製管加工について説明できる.
12週 鍛造加工 鍛造加工について説明できる.
13週 プレス加工 プレス加工について説明できる.
14週 引抜き加工・押出し加工など 転造,押出し,圧延,引抜き,スピニングについて説明できる.
15週 表面処理 表面処理の原理,特徴を説明できる.
16週 前期末達成度試験 溶接,鍛造,製管,圧延,引抜き,押出,プレス加工について理解度の確認を行う.
後期
3rdQ
1週 切削理論および工作機械一般 切削理論の基礎と工作機械一般について説明できる.
2週 旋盤1 旋盤の構造を理解し,説明できる.
3週 旋盤2 旋盤の構造を理解し,説明できる.
4週 ボール盤,中ぐり盤,形削り盤 ボール盤,中ぐり盤,形削り盤の構造を理解し,説明できる.
5週 形削り盤,立て削り盤,フライス盤 形削り盤,立て削り盤,フライス盤の構造を理解し,説明できる.
6週 フライス盤 フライス盤の構造を理解し,説明できる.
7週 砥粒加工1 砥粒加工の原理について説明できる.
8週 理解度の確認 切削理論,工作機械一般,旋盤,ボール盤,中ぐり盤,形削り盤,形削り盤,立て削り盤,フライス盤について理解度の確認を行う.
4thQ
9週 砥粒加工2 研削盤など砥粒加工機の構造を理解し,説明できる.
10週 電気的・化学的加工 電気的・化学的精密加工について,その利点や用途,特徴,説明できる.
11週 粉末冶金 粉末冶金について,その特徴や用途を説明できる.
12週 測定と検査1 ゲージ,ノギス,などの計測器について説明できる.
13週 測定と検査2 マイクロメータ,測定顕微鏡,ダイヤルゲージ,3次元測定器,あらさ測定器などの計測器について説明できる.
14週 数値制御工作機械とGコード 数値制御工作機械の特徴を理解し,Gコードを読むことができる
15週 実習工場見学 工作機械を実際に見学し,座学で学んだ内容と関係づけることができる.
16週 学年末達成度試験 砥粒加工,電気的・化学的加工,粉末冶金,測定,について試験を行う.

評価割合

試験など小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合8000200100
配点8000200100