電磁気学の基本的な法則について説明できること.運動方程式を微分形式で表現し,代表的な運動に対して微分方程式を適用できること.電子の基本的振舞いおよび原子モデルについて説明できること.各実験テーマにおいて,その概要説明,操作・測定,データ整理・解析を行い,得られた結果(分かった事項)に対して考察でき,さらに簡単な実験報告書を作成できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(C-1)の達成とする.
概要:
(1)電磁気学の基本的な法則について学習する(前期前半).(2)物理IおよびIIで学んだ力学を発展させ,運動方程式の解法について学習する(前期後半).(3)現代物理学の基礎(主として原子の世界)について学習する(後期1〜4週).(4)物理学実験(全10テーマ)を実施し,実験の基本的な姿勢・手法を修得する(後期5〜15週).
授業の進め方・方法:
・前期の授業方法は,概要説明と例題演習(グループワークを含む)とを繰り返しながら,最後に確認テストなどで振り返る.適時,レポート課題を課すので,期限内に提出すること.
・後期の授業方法は,1〜4週は座学(実験のガイダンスも含む),5〜15週は実験実習を中心とする.毎週,各テーマの実験報告書を主としたレポートを課すので,期限内に提出すること.
注意点:
<成績評価>前期は,試験(60%),授業中の問題演習・小テストおよびレポート課題(40%)の合計100点満点で(C-1)を評価する.後期は,実験報告書を主としたレポート(100%)の合計100点満点で(C-1)を評価する.前期・後期ともに6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.合格者の成績は,前後期の成績の平均とする.不合格者の成績は,前後期の成績の平均とし,この平均が60点以上の場合は,59点とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00~17:00,電気電子・機械工学科棟3F 313物理準備室(必要に応じて来室可).
<先修科目・後修科目>先修科目:物理I,物理II,後修科目:応用物理II.
<備考>物理Iで学んだ力と運動に関する知識,物理IIで学んだ電気現象・波動現象に関する知識,また数学におけるベクトルや微分・積分の計算能力を必要とする.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
光の回折と干渉 (教科書A:pp. 153-157) |
ヤングの干渉実験や回折格子の原理を説明できる.
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2週 |
幾何光学 (教科書A:pp. 161-174) |
鏡やレンズと実像・虚像の関係を理解できる.
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3週 |
ドップラー効果 (教科書A:pp. 144-146) |
ドップラー効果(特に音の場合)を説明できる.
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4週 |
オームの法則 (教科書B:pp. 62-74) |
自由電子の運動と電流の強さの関係を理解し,オームの法則や抵抗率を説明できる.
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5週 |
直流回路 (教科書B:pp. 75-84) |
電圧降下をエネルギー収支から理解し,キルヒホッフの法則を用いて,複数の抵抗や電池が接続された電気回路の電流を計算できる.
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6週 |
磁場 (教科書B:pp. 86-93) |
磁場の考え方や磁力線の性質を理解し,磁極の間にはたらく磁気力(クーロンの法則)および磁場の重ね合わせを説明できる.
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7週 |
電流が作る磁場 (教科書B:pp. 94-97) |
電流と磁場の関係を理解し,様々な電流が作る磁場を求めることができる.
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8週 |
電流が磁場から受ける力 (教科書B:pp. 104-108) |
直線電流が磁場から受ける力を理解し,磁束密度や透磁率を説明できる.
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2ndQ |
9週 |
ローレンツ力 (教科書B:pp. 109-112) |
荷電粒子が磁場から受ける力(ローレンツ力)を理解し,磁場中の粒子の運動が説明できる.
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10週 |
電磁誘導 (教科書B:pp. 114-120) |
電磁誘導や誘導起電力を理解し,レンツの法則やファラデーの電磁誘導の法則を説明できる.
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11週 |
自己誘導と相互誘導 (教科書B:pp. 121-125) |
自己誘導や逆起電力を理解し,コイルのインダクタンスを説明できる.
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12週 |
運動の法則 (教科書C:pp. 8-23) |
物体の速度や加速度を微分積分で表現し,平面/空間運動をベクトルで説明できる.
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13週 |
運動の微分方程式 (教科書C:pp. 28-32) |
運動方程式を微分形式で表現し,落体の運動に適用ができる.また,いろいろな微分方程式を解くことができる.
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14週 |
抵抗がある場合の落下運動への応用 (教科書C:pp. 33-34) |
抵抗を受ける落体の運動に微分方程式を適用して,解くことができる.
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15週 |
単振動に近似できる運動への応用 (教科書C:pp. 35-39) |
単振動に微分方程式を適用して,解くことができる.
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16週 |
前期末達成度試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
電子の発見 (教科書B:pp. 167-171) |
電磁気学に基づき,真空中での電子の運動を理解し,トムソンの実験と比電荷について説明できる.
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2週 |
電子の電荷,放射線 (教科書B:pp. 172-177) |
電子および放射線が発見された過程を理解し,ミリカンの油滴実験について説明できる.
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3週 |
光と物質の量子性 (教科書B:pp. 182-184, pp. 199-200) |
光電効果や物質波の概念を理解し,光の粒子性と電子の波動性について説明できる.
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4週 |
原子モデルとスペクトル (教科書B:pp. 177-180, pp. 189-195) |
原子核発見の過程を理解し,水素原子の線スペクトルとボーアの原子モデルについて説明できる.
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5週 |
実験ガイダンス(実験報告書の書き方,測定データの整理・解析,各実験種目の概略) |
実験報告書の書き方(形式や作成上の注意点など)を理解 し,測定データの整理・解析(特に,最小二乗法や測定誤差の計算)ができる.各実験種目の概略(目的・原理・方法・装置)が説明できる.
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6週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(1) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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7週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(2) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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8週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(3) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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4thQ |
9週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(4) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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10週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(5) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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11週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(6) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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12週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(7) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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13週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(8) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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14週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(9) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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15週 |
実験種目(全10テーマ)の中から班ごとに指定された1テーマの実施(10) |
各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果(分かった事項)に対して考察し,簡単な実験報告書を作成できる.
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16週 |
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