設計工学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 設計工学
科目番号 0040 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:岸 佐年ほか「3次元CADから学ぶ機械設計入門[第2版]」,森北出版 ; 参考書:米山 猛「機械設計の基礎知識」,日刊工業新聞社
担当教員 堀口 勝三

到達目標

加工・組立などを考慮した機械設計の手順,機械安全に関する国際規格について理解できること.代表的な機械要素部品について理解し,強度設計上重要な事項を静力学的な考察法を基に計算できること.これらの内容を満足することで,学習教育目標(D-1)及び(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
設計工学緒論ものづくりにおける設計業務の重要性や関連規格・標準化について理解・説明できる.機械設計の概念,関連する規格や標準化について説明できる.機械設計の概念,関連する規格や標準化について説明できていない.
機械設計の手順材料や加工法,組立に必要な精度・信頼性などを考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解できていない.
安全設計国際安全規格の基本概念,技術者倫理について理解し,リスクアセスメントを実践できる.国際安全規格の基本概念,リスクアセスメントを理解して説明できる.国際安全規格の基本概念,リスクアセスメントを理解できていない.
ねじねじの基本と分類法・規格が説明でき,ねじの締付けにおける力学を理解して強度設計に応用できる.ねじの基本と分類法・規格の説明,ねじの締付けにおける強度計算ができる.ねじの基本と分類法・規格,ねじの締付けにおける強度計算法を理解できていない.
歯車歯車の種類と用途及び特徴が説明でき,歯車の曲げ・歯面強さについて理解して平歯車の強度設計に応用できる.歯車の種類と用途及び特徴の説明,平歯車の曲げ・歯面強さの計算ができる.歯車の種類と用途及び特徴,平歯車の強度計算法を理解できていない.
軸受軸受の種類と用途及び特徴が説明でき,転がり軸受の基本定格寿命を計算して設計(選定)に反映できる.軸受の種類と用途及び特徴の説明,転がり軸受の基本定格寿命の計算ができる.軸受の種類と用途及び特徴,転がり軸受の寿命評価を理解できていない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D-1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D-2) 説明 閉じる
JABEE 産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
設計工学とは本来かなり広範囲の学問体系を指す.本授業では,機械設計に焦点をあて,加工・組立などを考慮した設計,国際規格に準拠した安全設計の基本概念を修得し,さらには多用される機械要素部品の基本的な強度設計手法を静力学的な考察法を中心に理解して,機械設計実務に活用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,適宜,演習や課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>試験(70%)及び演習・課題(30%)の合計100点満点で(D-1)及び(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00~17:00,電子制御工学科棟2F第7教官室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は設計製図Ⅲ,材料力学Ⅰ,材料力学Ⅱ,機械加工学となる.
<備考>工業力学・材料工学・機構学・材料力学・機械加工学・設計製図などで学習した基礎知識を理解していること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計工学緒論 機械設計の概念,関連する規格や標準化について説明できる.
2週 機械設計の手順 加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.
3週 安全設計(国際安全規格) 国際安全規格に適合する機械設計について理解し,説明できる.
4週 安全設計(演習:リスクアセスメント) 国際安全規格に適合した危険源の同定,リスクの見積もり・評価,リスク低減について理解できる.
5週 安全設計(グループディスカッション:リスクアセスメント) リスクアセスメントの手法を理解できる.
6週 安全設計(発表:リスクアセスメント) リスクアセスメントの重要性を説明できる.
7週 安全設計(制御システムの安全関連部) 制御システムに関し,故障することを認めて安全を確保する考え方を理解し,説明できる.
8週 理解度チェックⅠ 加工・組立などを考慮した設計,国際安全規格に準拠した機械設計手法について理解・説明できる.
2ndQ
9週 ねじの基本と分類法・規格 ねじの基本と分類法・規格を説明できる.
10週 ねじの力学 ねじの締付けにおける力学を理解し,ねじの強度計算ができる.
11週 歯車の種類と用途 歯車の種類と用途及び特徴を説明できる.
12週 平歯車の強度 歯車の曲げ・歯面強さについて理解し,平歯車の強度計算ができる.
13週 軸受の種類と用途 軸受の種類と用途及び特徴を説明できる.転がり軸受の選定ができる.
14週 転がり軸受の寿命 転がり軸受の寿命について理解し,基本定格寿命の計算ができる.
15週 すべり軸受 すべり軸受の潤滑機構を理解し,使用する材料について説明できる.
16週 前期末達成度試験 代表的な機械要素についての理解・説明,ねじ・歯車・軸受けの設計計算ができる.

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合7000300100
配点7000300100