設計工学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 設計工学
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:林則行ほか「機械設計法 改訂SI版」,森北出版 ; 参考書:米山 猛「機械設計の基礎知識」,日刊工業新聞社
担当教員 網谷 健児

到達目標

加工・組立などを考慮した機械設計の手順,機械安全に関する国際規格について理解できること.代表的な機械要素部品について理解し,強度設計上重要な事項を静力学的な考察法を基に計算できること.これらの内容を満足することで,学習教育目標(D-1)及び(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
設計工学緒論ものづくりにおける設計業務の重要性や関連規格・標準化について理解・説明できる.機械設計の概念,関連する規格や標準化について説明できる.機械設計の概念,関連する規格や標準化について説明できていない.
機械設計の手順材料や加工法,組立に必要な精度・信頼性などを考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解できていない.
安全設計国際安全規格の基本概念,技術者倫理について理解し,リスクアセスメントを実践できる.国際安全規格の基本概念,リスクアセスメントを理解して説明できる.国際安全規格の基本概念,リスクアセスメントを理解できていない.
ねじねじの基本と分類法・規格が説明でき,ねじの締付けにおける力学を理解して強度設計に応用できる.ねじの基本と分類法・規格の説明,ねじの締付けにおける強度計算ができる.ねじの基本と分類法・規格,ねじの締付けにおける強度計算法を理解できていない.
歯車歯車の種類と用途及び特徴が説明でき,歯車の曲げ・歯面強さについて理解して平歯車の強度設計に応用できる.歯車の種類と用途及び特徴の説明,平歯車の曲げ・歯面強さの計算ができる.歯車の種類と用途及び特徴,平歯車の強度計算法を理解できていない.
軸受軸受の種類と用途及び特徴が説明でき,転がり軸受の基本定格寿命を計算して設計(選定)に反映できる.軸受の種類と用途及び特徴の説明,転がり軸受の基本定格寿命の計算ができる.軸受の種類と用途及び特徴,転がり軸受の寿命評価を理解できていない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D-1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D-2) 説明 閉じる
JABEE 産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
設計工学とは本来かなり広範囲の学問体系を指す.本授業では,機械設計に焦点をあて,加工・組立などを考慮した設計,国際規格に準拠した安全設計の基本概念を修得し,さらには多用される機械要素部品の基本的な強度設計手法を静力学的な考察法を中心に理解して,機械設計実務に活用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,適宜,演習や課題を課す.
注意点:
<成績評価>試験(100%)で(D-1)及び(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00~17:00,電子制御工学科棟2F第5教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は設計製図Ⅲ,材料力学Ⅰ,機械加工学となる.
<備考>工業力学・材料工学・機構学・材料力学・機械加工学・設計製図などで学習した基礎知識を理解していること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 設計工学緒論 設計工学緒論 機械設計の概念,機械設計の手順 加工・組立を考慮した機械設計の手順を理解し,説明できる.
2週 締結用機械要素1 ねじの基本と分類法・規格を説明できる.ねじの締付けにおける力学を理解し,強度計算ができる.
3週 締結用機械要素2 キー,キー溝,リベットといった締結用機械要素を理解し,強度計算ができる.
4週 軸および軸継手 軸・軸継手についての力学を理解し,必要な軸径を計算することができる.
5週 軸受1 軸受の種類と用途 軸受の種類と用途及び特徴を説明できる.転がり軸受の選定ができる.
6週 軸受2 すべり軸受 すべり軸受の潤滑機構を理解し,使用する材料について説明できる.
7週 軸受3 転がり軸受の寿命 転がり軸受の寿命について理解し,基本定格寿命の計算ができる.
8週 理解度チェック 理解度チェックⅠ
加工・組立などを考慮した設計,ねじ,軸,軸継手,軸受の設計について理解・説明できる.
4thQ
9週 歯車1 歯車の種類と用途 歯車の種類と用途及び特徴を説明できる.
10週 歯車2 歯車の歯形について,歯型曲線,かみあい率すべり率について理解・説明できる.
11週 歯車3 歯車の歯形について,転位歯車について理解・説明できる.
12週 歯車4 平歯車の強度 歯車の曲げ・歯面強さについて理解し,平歯車の強度計算ができる.
13週 巻掛伝動装置 ベルト,ロープ,チェーン伝動について,力学的な検討を行って設計することができる.
14週 ブレーキ,はずみ車,つめ車,ばね ブレーキ,はずみ車,つめ車について,力学的な検討を行って設計することができる.ばねの力学を理解して,設計要求に応じたばねの線径,有効径を決定することができる.
15週 学年末達成度試験 代表的な機械要素についての理解・説明ができ,歯車,巻きかけ伝動装置,ブレーキ,ばねなどの設計計算ができる.
16週 まとめ(振り返り)

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100