機械設計法

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械設計法
科目番号 0052 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:林洋次ほか 機械製図(実教出版)
担当教員 鈴木 伸哉

到達目標

商品設計プロセスを理解できること.寸法・幾何公差およびばらつきを取り扱う統計的的手法,表面性状について説明でき,設計プロセスに適用できること.公差が最終品質特性に及ぼす影響について理解できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標(D-1)(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
サイズ公差と幾何公差を区別し,はめあいに関する計算ができるサイズ公差と幾何公差の区別を理解し,はめあいに関する統計的な計算ができるサイズ公差を理解し,はめあいに関する計算ができるサイズ公差を理解できず,はめあいに関する計算ができない
幾何公差の図面を解釈することができる幾何公差の用途や特徴を理解し,幾何公差の図面を正確に解釈することができる.機能ゲージに求められる実効サイズを計算することができる幾何公差の用途や特徴を理解し,幾何公差の図面を読解することができる幾何公差の用途や特徴を理解できず,幾何公差の図面を読解することができない
公差解析を行い,設計の評価ができる公差解析の必要性を理解し,ワーストケース,二乗和平方根,がた,レバー比などの公差計算ができる.公差解析の必要性を理解し,ワーストケース,二乗和平方根の公差計算ができる公差解析の必要性を理解できず,ワーストケース,二乗和平方根の公差計算ができない
工程能力を計算し,評価ができるcp,cpkの概念を理解し,cp,cpkの計算,不良率の計算し,評価ができるcp,cpkの概念を理解し,cp,cpkの計算ができるcp,cpkの概念を理解できず,cp,cpkの計算ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D-1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D-2) 説明 閉じる
JABEE 産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくり現場で必要不可欠な,サイズ公差,幾何公差,公差解析,工程能力指数の基本概念を理解し,また各種計算方法を修得し,実際の設計活用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題をだす.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.

なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>試験(100%)で(D-1)(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電子制御工学科棟2F 第5教員室
この時間にとらわれず必要に応じて来室して下さい.
<先修科目・後修科目>先修科目:設計製図Ⅲ,材料力学Ⅰ,機械加工学.
<備考>工業力学・機構学・材料工学・材料力学・機械加工学・設計製図などの基礎教科に加え,計測工学・生産工学などの専門知識が総合的に要求される.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 サイズ公差 サイズ公差とはめあいについて説明できる.
2週 サイズ公差と幾何公差の用途 サイズ公差と幾何公差の用途を理解し,適切に使い分けすることができる.
3週 長さに関わるサイズ1 JIS B 0420-1:2016 長さに関わるサイズを理解し,独立の原則と包絡の条件を理解し,設定することができる.
4週 長さに関わるサイズ2 JIS B 0420-1:2016 長さに関わるサイズを理解し,サイズの指定条件を理解し,設定することができる.
5週 幾何公差1 形状・姿勢・位置・振れの公差,公差域,外殻形体と誘導形体を理解する.幾何公差,データムなどの指示ができる.
6週 幾何公差2(形状公差) 形状公差(真直度,平面度,真円度,円筒度,線の輪郭度,面の輪郭度)を理解し,設定することができる.
7週 演習1 サイズ公差と幾何公差の概要について理解度を確認する.
8週 幾何公差3 (データム) データムの原理を理解し指示できる.三平面データム系と6自由度を理解できる.
2ndQ
9週 幾何公差4(姿勢公差) 姿勢公差(平行度,直角度,傾斜度,線の輪郭度,面の輪郭度)を理解し,設定することができる.
10週 幾何公差5(位置公差,振れ公差) 位置公差(対称度,同軸度,同心度,位置度,線の輪郭度,面の輪郭度),振れ公差を理解し,設定することができる.
11週 幾何公差6(最大実体公差方式1) 最大実体公差方式の機能上・検査上の必要性,公差を緩和できる加工上の利点を理解できる.
12週 幾何公差7(最大実体公差方式2) 表や動的公差線図を描いて,実効サイズやボーナス公差を理解できる.公差設計から組立を保証することができる.
13週 幾何公差8(位置度公差の式) 位置度公差の式を理解して,組立品のねじ穴の公差を設定できる.また,最大実体実効サイズを計算して,組立品の公差を設定することができる.
14週 公差解析 公差解析の必要性を理解して,公差解析図・公差解析表を書いて,累積公差を求めることができる.
15週 工程能力指数 工程能力指数Cp, Cpkを理解して計算することで,工程能力を評価することができる.
16週 学年末達成度試験 幾何公差,公差解析,工程能力指数について理解度を確認する.

評価割合

試験など小テスト平常点課題などその他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100