集積回路設計

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 集積回路設計
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小林 優「入門Verilog HDL記述」CQ出版社参考HP:http://www.haljion.net
担当教員 芦田 和毅

到達目標

基本的な組み合わせ回路および順序回路をHDLで記述できることで,学習・教育目標の(D-2)の達成とし,ALUまたはデコーダの設計および製作を行い,CPUを動作させることで(E-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
CPLDおよびFPGAの構造CPLDおよびFPGAの構造を理解し,それらの特徴を説明できる.CPLDおよびFPGAの構造を理解できる.CPLDおよびFPGAの構造を理解できない.
VerilogVerilogの構文を理解し十分な応用が行える.Verilogの構文を理解し簡単な応用が行える.Verilogの構文を理解できない.
ALUVerilogによりFPGA上に自作のALUを十分に自作できる.VerilogによりFPGA上に自作のALUを概ね自作できる.VerilogによりFPGA上に自作のALUを概ね自作できない.

学科の到達目標項目との関係

(D-2) 説明 閉じる
(E-2) 説明 閉じる
産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,演習的な要素も取り入れ4ビットCPUのコアになるALUとデコーダの設計をハードウェア記述言語により行い,最後にそれらを自由課題として構築することを目的とする.
授業の進め方・方法:
HDLは一見するとソフトウェアに見えるが,その実はハードウェアを構築している.このような混乱を極力避けるため,回路を作成するときにはブロック図を書くとともに,多くの演習を取り入れながら授業を進めていく.
注意点:
<成績評価> 演習1(20%),演習2(20%),学年末達成度試験(60%)の合計100点満点で(D-2)を評価し,ALUの完成度(100%)で(E-2)を評価し,共に6割以上獲得した者をこの科目の合格者とする.(D-2)と(E-2)の重みは7:3として総合成績をつけ,どちらか一方でも6割未満の場合は,最大59点とする.

<オフィスアワー>月曜日16:00~17:00,電子情報工学科1F芦田教員室

<後修科目>ディジタル電子回路,ソフトウェア工学


<備考>

なお、本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間30時間が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 HDLによるLSI設計 HDLを使ったLSI設計の手順やLSIの種類,他の実装方法との比較について説明できる.
2週 開発環境の使い方 ISE Design Suiteの使用方法を習得できる.
3週 ディジタル回路とHDLの基礎 簡単なディジタル回路をHDLで記述することができる.
4週 組み合わせ回路とHDL記述(1) 動作記述と構造記述について説明できる.
5週 組み合わせ回路の演習 全加算器と全加算器をFPGAに構築することができる.
6週 組み合わせ回路とHDL記述(2) デコーダ回路をFPGAに構築することができる.
7週 順序回路とHDL記述(1) 各種フリップフロップとカウンタ回路について理解し,FPGAに構築することができる.
8週 順序回路とHDL記述(2) シフトレジスタをFPGAに構築することができる.
4thQ
9週 テストベンチ シミュレーションを行うときに用いるテストベンチを記述できる.
10週 順序回路の演習 7セグメントLEDをダイナミック点灯方式で制御することができる.
11週 ALUの概要 ALUとその周辺にあるレジスタについて説明できる.
12週 ALU構築(1) ALUとその周辺にあるレジスタをFPGAに構築できる.
13週 ALU構築(2) ALUとその周辺にあるレジスタをFPGAに構築できる.
14週 ALU構築(3) ALUとその周辺にあるレジスタをFPGAに構築できる.
15週 ALU構築(4) ALUとその周辺にあるレジスタをFPGAに構築できる.
16週 学年末達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合4200580100
配点4200580100