ディジタル電子回路

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ディジタル電子回路
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小林 優「入門Verilog HDL記述」CQ出版社参考HP:http://www.haljion.net
担当教員 芦田 和毅

到達目標

Intel社製MCS-4システムの内部構造を理解するとともに,CPUである4004などをVerilogにより回路構築することによって,学習教育目標(D-1)(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
VerilogVerilogの構文を理解し使用ができる.Verilogの構文を理解できる.Verilogの構文を理解でない.
FPGAによるROMおよびRAMの実装ROMおよびRAMの構造を理解し完全な実装できる.ROMおよびRAMの構造を理解し,概ね実装できる.ROMおよびRAMの構造を理解できない.
MCS-4の実装CPUの構造を理解し完全な実装できる.CPUの構造を理解し概ね実装できる.CPUの構造を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

(D-1) 説明 閉じる
(D-2) 説明 閉じる
産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,ディジタル回路を設計するときの多くは,汎用ロジックICを用いず,代わりにVerilog などのハードウェア記述言語とFPGAを用いていることが増えてきている.この講義では,原始的なCPUを構築することを題材としており,先修科目の集積回路設計で習得したVerilogを用いて,より大規模な回路を構築できることを目的としている.
授業の進め方・方法:
CPUの構造を再確認するため,インテル4004とともに4001および4002の内部構造について理解する.その後,Verilog HDLにより各ブロックについて実装していき,最終的にMCS-4をVerilogに構築する.
注意点:
<成績評価> 前期末達成度試験などの試験(30%),レポート課題(60%),平常点(10%)の合計100点満点で目標(D-1)及び(D-2)の達成度を総合的に評価する.合計で6割以上を達成した者をこの科目の合格者とする.

<オフィスアワー>月曜日16:00~17:00,電子情報工学科1F芦田教員室

<先修科目>集積回路設計,電気回路,電子回路

<備考>集積回路設計で学んだVerilogについて,復習しておくことが望まれる.また,計算機とりわけCPUの構造について復習しておくこと.

なお、本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間30時間が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Verilog HDLの復習(1) 順序回路,組み合わせ回路などの基本的な回路について理解を深める.
2週 Verilog HDLの復習(2) FPGAによるドットマトリクスディスプレイの制御方法を理解できる.
3週 FPGAによるROMの実装(1) インテル4001(ROM)の内部構造を理解できる.
4週 FPGAによるROMの実装(2) FPGA上に4001を構築できる.
5週 FPGAによるROMの実装(3) FPGA上に4001を構築できる.
6週 FPGAによるRAMの実装(1) インテル4002(RAM)の内部構造を理解できる.
7週 FPGAによるRAMの実装(2) FPGA上に4002を構築できる.
8週 FPGAによるRAMの実装(3) FPGA上に4002を構築できる.
2ndQ
9週 FPGAによるCPUの実装(1) インテル4004(CPU)の内部構造を理解できる.
10週 FPGAによるCPUの実装(2) インテル4004(CPU)の内部構造を理解できる.
11週 FPGAによるCPUの実装(3) FPGA上に4004を構築できる.
12週 FPGAによるCPUの実装(4) FPGA上に4004を構築できる.
13週 MCS-4の実装(1) インテルMCS-4の全体的な動作原理を説明できる.
14週 MCS-4の実装(2) FPGA上にMCS-4を構築できる.
15週 MCS-4の実装(3) FPGA上にMCS-4を構築できる.
16週 前期末達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合30010600100
配点30010600100