組込みプログラミングII

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 組込みプログラミングII
科目番号 0075 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:マスタリングTCP/IP,配布プリントおよび教材の回路図 参考書:各種デバイスのデータシート 教材:教員が設計したネットワーク教材 
担当教員 藤澤 義範

到達目標

評価項目1:OSIモデルの1〜4層のパケットを説明できる
評価項目2:ARP を実装することができる
評価項目3:ICMP を実装しpingコマンドに応答することができる
評価項目の1,2 ができることで,(D-1)および(D-2)の達成とし,評価項目3ができることで(E-2)の達成とする. なお,本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である. 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ネットワークの層モデルの理解各レイヤの役割とパケットの構造を完璧に説明することができる特定のレイヤのパケットの構造を説明することができるレイヤの役割とパケットの関係を説明することができない
ARPプロトコルの役割と実装ARPのリクエストおよびレスポンスパケットを処理できるプログラムを実装することができるARPリクエストパケットに対してレスポンスパケットを送信することができるARPの実装をすることができない
ICMPプロトコルの役割とpingコマンドの実装pingコマンドの応答およびコマンドの実行を行うことができる通信相手からのpingコマンドに応答することができるping コマンドの実装ができない

学科の到達目標項目との関係

(D-1) 説明 閉じる
(D-2) 説明 閉じる
産業システム工学プログラム 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ネットワークにおけるOSIモデルの1層から4層までの学習を中心に行い,実際にマイコンを使ってネットワークのプロトコルスタックを実装することで理解を深める.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義と演習を同程度の割合で実施する.
・レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
・本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.
注意点:
<成績評価>試験(50%)で(D-1)および(D-2)の評価を行い,ping コマンドの実装(50%)で(E-2)の評価を行い,それぞれの学習教育目標で 6割以上獲得したものをこの科目の合格とする.  
<オフィスアワー>水曜日の16:00〜17:00,電子情報工学科棟 1階 第2教員室
<先修科目・後修科目>先修科目は,組込みプログラミングI,ネットワーク基礎,後修科目はない.
<備考>ネットワークに関する知識が必要となるので,ネットワーク基礎の授業内容を十分理解しておくこと.また,ノートパソコンおよびマイコン実習教材を使用するので,教員の指示に従い持参すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 インターネットのアーキテクチャ OSIモデルとインターネットアーキテクチャの関係を理解できる.
2週 イーサネットフレーム ネットワーク上のパケットの構成を理解できる.
3週 IPデータグラム IPヘッダの構成が理解できる.
4週 TCP/UDPデータグラム TCP/UDPヘッダの構成が理解できる.
5週 ARPプロトコル ARPプロトコルの必要性と構造を理解できる.
6週 ICMPプロトコル ICMPプロトコルの仕組みと役割を理解できる.
7週 教材のハードウェア仕様 使用する教材のハードウェア構成を理解できる.
8週 MACアドレスの読み出し1 レジスタを経由してEEPROMからMACアドレスを読みだすことができる.
2ndQ
9週 パケットの送受信 PCと教材を接続してPCからのブロードキャスされるパケットを受信し,ARP応答することができる.
10週 pingコマンドの実装1 PCで実行したpingコマンドに応答することができる.
11週 pingコマンドの実装2 PCで実行したpingコマンドに応答することができる.
12週 pingコマンドの実装3 PCで実行したpingコマンドに応答することができる.
13週 情報セキュリティ1 ping of death を実装し,サーバへ攻撃を行う.
14週 TCPの実装 3-Wayハンドシェイクすることができる.
15週 情報セキュリティ2 syn flood 攻撃を実装し,Webサーバへ攻撃を行う.
16週 前期末達成度試験

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
配点5050100