測量学基礎

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 測量学基礎
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:大杉和由,福島博行他「測量」実教出版参考書:長谷川博,小川幸夫他「測量(1),測量(2)新訂版」コロナ社
担当教員 轟 直希

到達目標

角測量の方法を装置の取り扱いも含めて説明できること.バーニアの原理とマイクロメータの読み方を説明できること.直接水準測量および測点の標高計算を説明できること.地形図の種類および縮尺を理解し,地形測量の手順を説明できること.各測量機器の検査・調整方法を説明できること.最確値と標準偏差,誤差の処理計算を説明できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(D-1),(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1角測量に使用する器機や測量手法を装置の取り扱いも含めて説明できる。角測量に使用する器機や測量手法を説明できる。角測量に使用する器機や測量手法を説明できない。
評価項目2バーニアの原理とマイクロメータの読み方を説明できる。マイクロメータの読み方を説明できる。マイクロメータの読み方を説明できない。
評価項目3直接水準測量の手法と複数の測点の標高計算手法を説明できる。直接水準測量の手法と測点の標高計算手法を説明できる。直接水準測量の手法と測点の標高計算手法を説明できない。
評価項目4地形図の種類および縮尺を理解し、地形測量の手順を具体例を挙げながら説明できる。 地形図の種類および縮尺を理解し、地形測量の手順を説明できる。 地形図の種類および縮尺を理解できず、地形測量の手順を説明できない。
評価項目5各測量機器の検査・調整方法を理解した上で、誤差が生じる原因を説明できる。 各測量機器の検査・調整方法を説明できる。 各測量機器の検査・調整方法を説明できない。
評価項目6 最確値と標準偏差、誤差の処理計算を説明し、その結果を評価できる。 最確値と標準偏差、誤差の処理計算を説明できる。 最確値と標準偏差、誤差の処理計算を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

D1 説明 閉じる
D2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年で学んだ基本測量の続きとして角測量および水準測量を学ぶと共に,応用測量の一部について理解を進めることを目的とする.応用測量では,誤差論にもとづく誤差の処理方法についてもあわせて学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心として,演習問題や課題を与える. 
・適宜,演習問題や課題にもとづく小テストを実施する.
注意点:
<成績評価>
4回の定期試験で評価する.ただし,各定期試験の重みは同じとする.合計100点満点で(D-1),(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.
なお,各定期試験のなかで著しく修得度が低いと担当教員が判断した試験が1回以上あった場合は不合格者とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 トラバース測量/方法と測定機器 トラバース測量の方法や使用機器を理解し,説明できる.
2週 トラバース測量/トラバースの測定角調整 トラバースの測定角調整計算を理解し,説明できる.
3週 トラバース測量/方位角・方位,緯距・経距 トラバースの方位角・方位,緯距・経距の計算を理解し,説明できる.
4週 トラバース測量/閉合誤差・閉合比 トラバースの閉合誤差・閉合比の計算を理解し,説明できる.
5週 トラバース測量/トラバースの調整,座標計算 トラバースの調整緯距・経距,座標の計算を理解し,説明できる.
6週 トラバース測量/セオドライトの構造・据え付け 測定機器の構造,据え付け,視準および検査と調整を理解し,説明できる.
7週 トラバース測量/水平角および鉛直角の測定方法 マイクロメータの読み,水平角及び鉛直角の測定原理を理解し,説明できる.
8週 トラバース測量/器械誤差、理解度の確認 セオドライトの機械誤差,検査・調整を理解し,説明できる.
2ndQ
9週 水準測量/方法と測量機器 水準測量の方法や使用機器を理解し,説明できる.
10週 水準測量/測量機器の検査・調整 機械の検査・調整の重要さやチルチングレベルおよびオートレベルの検査・調整が説明できる.
11週 水準測量/観測方法(昇降式) 昇降式の方法を理解し,説明できる.
12週 水準測量/観測方法(器高式) 器高式の方法を理解し,説明できる.
13週 水準測量/誤差 直接水準測量の誤差およびその取り扱い方法について理解し,説明できる.
14週 水準測量/野帳の記述方法1 結果の記述法を理解し,野帳に記入できる.
15週 水準測量/野帳の記述方法2 測量に用いる野帳の意義を理解し,フィールドで活用できる.
16週
後期
3rdQ
1週 地形測量/概説 地形図の種類および縮尺を理解し,地形測量の順序を説明できる.
2週 地形測量/等高線の種類と性質 等高線の種類と性質を理解し,説明できる.
3週 地形測量/等高線の測定 等高線の利用方法として断面図の作成や体積の計算を理解し,説明できる.
4週 地形測量/図式 図式の目的や地形図の内容を理解し,説明できる.
5週 地形測量/地形図の応用 地形図の応用方法を理解し説明できる.
6週 スタジア測量/測量手法・原理 スタジア測量の原理,機械によって定まるスタジア定数と一般公式を理解し,説明できる.
7週 スタジア測量/定数の決定・製図、理解度の確認 スタジア測量の方法と計算方法を理解し,説明できる.また,結果に基づき製図ができる.
8週 面積・土量計算/面積計算1 面積計算の原理を理解し,三角区分法,プラニメータなどを用いて計算できる.
4thQ
9週 面積・土量計算/面積計算2 曲線で囲まれた場合の面積計算方法として,台形法や中点公式,シンプソンの法則を理解し,説明できる.
10週 面積・土量計算/土量計算1 土積の計算方法を理解し,説明できる.
11週 面積・土量計算/土量計算2 角柱公式,両端断面平均法などを用い,土積計算ができ,説明できる.
12週 面積・土量計算/バーニア バーニアの読みならびにその原理を理解し,説明できる.
13週 誤差論/過誤,定誤差,不定誤差,誤差の3公理 誤差の種類を理解し,説明できる.また,誤差の原因および性質を正しく理解し,説明できる.
14週 誤差論/最確値,標準偏差,軽重率 最確値と標準偏差の計算ならびに軽重率を理解し,説明できる.
15週 誤差論/誤差伝播の法則 誤差伝播の法則を理解し,説明できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100