到達目標
前期は,土の基本的性質の考え方とその利用方法とその応用について説明できること.また,土の締固め理論およびダルシーの法則に関して理解でき,透水および地下水の流れに関する理論とその応用について説明できること.後期は,地盤内応力の理論とその応用について説明できること。圧密現象の理論とその応用について説明できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(D-1)および(D-2)を達成とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
土の基本的性質 | 土の基本的性質の考え方とその利用方法とその応用について説明できる | 土の基本的性質の考え方とその利用方法について説明できる | 土の基本的性質の考え方とその利用方法について説明できない |
土の締固めに関する理論 | 土の締固めに関する理論とその応用について説明できる | 土の締固めに関する理論について説明できる | 土の締固めに関する理論について説明できない |
ダルシーの法則 | ダルシーの法則に関して理解でき,透水および地下水の流れに関する理論とその応用について説明できる | ダルシーの法則に関して理解でき,透水および地下水の流れに関する理論について説明できる | ダルシーの法則に関して理解でき,透水および地下水の流れに関する理論について説明できない |
地盤内応力の理論 | 地盤内応力の理論とその応用について説明できる | 地盤内応力の理論について説明できる | 地盤内応力の理論について説明できない |
圧密現象の理論 | 圧密現象の理論とその応用について説明できる | 圧密現象の理論について説明できる | 圧密現象の理論について説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
土質工学では,その基本原理を専門の技術者が十分に理解できていることが問われており,基礎理論を学びその評価・応用能力を養うことを目的とする.授業では講義および演習を主体とし,基礎理論とその応用手法について習得する.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心とし,適宜,演習を行う.
注意点:
<成績評価>
前期中間試験,前期期末試験,後期中間試験および学年末試験の4回の定期試験で(D-1)および(D-2)を評価する.合計100点満点とし,各定期試験の重みは同じとする.合計の6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.
<オフィスアワー>
毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科棟3F 302教員室
<先修科目・後修科目>
後修科目:土質工学II
<備考>
力学系(例えば構造力学の基礎)に対する基本的な知識について,よく理解できていることが特に重要である.また,授業内容をよく復習し,理解を確実にすることが大切である.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
地盤の生成と調査・試験 |
風化作用と土の生成,日本の代表的な特殊土,地盤の調査方法を理解できる.
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2週 |
土の基本的物理量(1) |
土の基本的物理量に関する定義を学び,その相互の関係,測定方法などを演習問題などを介して理解する.
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3週 |
土の基本的物理量(2) |
土の基本的物理量に関する定義を学び,その相互の関係,測定方法などを演習問題などを介して理解する.
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4週 |
土の基本的物理量(3) |
土の基本的物理量に関する定義を学び,その相互の関係,測定方法などを演習問題などを介して理解する.
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5週 |
土の粒度とコンシステンシー(1) |
土の粒径による区分とコンシステンシーの意義を学び,粒度分布とコンシステンシー限界の物理的意味,その利用方法について理解する.
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6週 |
土の粒度とコンシステンシー(2) |
土の粒径による区分とコンシステンシーの意義を学び,粒度分布とコンシステンシー限界の物理的意味,その利用方法について理解する.
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7週 |
土の工学的分類 |
土の工学的分類の手法と評価方法について理解する.
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8週 |
締固め試験と締固め特性 |
締固め試験手法を学び,土の締固め特性,土の種類と締固め曲線の関係について理解する.
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2ndQ |
9週 |
締固め土の工学的性質 |
締固め曲線と最適含水比の関係を理解し,実際問題に対する適用について理解する.
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10週 |
不飽和地盤の水の流れ(1) |
土中の毛管作用について学び,不飽和土のサクションと含水比の関係について理解する.
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11週 |
不飽和地盤の水の流れ(2) |
土中の毛管作用について学び,不飽和土のサクションと含水比の関係について理解する.
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12週 |
ダルシーの法則と透水係数(1) |
土中の水の流れの基礎理論であるダルシーの法則を学び,透水係数の求め方,成層地盤の透水係数の考え方を理 解する.
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13週 |
ダルシーの法則と透水係数(2) |
土中の水の流れの基礎理論であるダルシーの法則を学び,透水係数の求め方,成層地盤の透水係数の考え方を理 解する.
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14週 |
浸透流と流線網 |
地下水の流れの基本について学び,図解法によるフローネットの作成を通して地下水の流れを理解する.
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15週 |
達成度試験 |
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16週 |
前期内容確認 |
達成度試験の結果から前期の学修範囲について概観・到達度の確認をする.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
浸透流と浸透水圧(1) |
透水力について学び,透水時における安定性問題,フィルターの適用に関して理解する.
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2週 |
浸透流と浸透水圧(2) |
透水力について学び,透水時における安定性問題,フィルターの適用に関して理解する.
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3週 |
土の自重による応力(1) |
土の力学的挙動を支配する,有効応力と間隙水圧の基本的関係,せん断時のダイレタンシーについて理解する.
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4週 |
土の自重による応力(2) |
土の力学的挙動を支配する,有効応力と間隙水圧の基本的関係,せん断時のダイレタンシーについて理解する.
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5週 |
上載荷重による地盤内応力(1) |
地盤上の荷重が地盤内に分布する状態をブーシネスクの解を適用して習得し,理解する.
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6週 |
上載荷重による地盤内応力(2) |
地盤上の荷重が地盤内に分布する状態をブーシネスクの解を適用して習得し,理解する.
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7週 |
土の圧縮特性と圧密特性(1) |
粘土の圧密における間隙比と有効応力の関係および圧縮特性について学び,地盤の圧密特性(圧密先行応力,圧縮指数など)を理解する.
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8週 |
土の圧縮特性と圧密特性(1) |
粘土の圧密における間隙比と有効応力の関係および圧縮特性について学び,地盤の圧密特性(圧密先行応力,圧縮指数など)を理解する.
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4thQ |
9週 |
土の圧縮特性と圧密特性(2) |
粘土の圧密における間隙比と有効応力の関係および圧縮特性について学び,地盤の圧密特性(圧密先行応力,圧縮指数など)を理解する.
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10週 |
一次元圧密理論(1) |
圧密理論の基礎知識について学び,圧密度と時間係数の関係およびその応用方法に関する演習を介して理解する.
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11週 |
一次元圧密理論(2) |
圧密理論の基礎知識について学び,圧密度と時間係数の関係およびその応用方法に関する演習を介して理解する.
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12週 |
圧密試験と整理法(1) |
圧密試験における結果の整理法を学び,圧密に関する各種定数の決め方,理論の適用手法について理解する.
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13週 |
圧密試験と整理法(2) |
圧密試験における結果の整理法を学び,圧密に関する各種定数の決め方,理論の適用手法について理解する.
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14週 |
圧密現象の種類(1) |
圧密現象の種類とその状況について学び,実際に生ずる問題との関連について理解する.
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15週 |
達成度試験 |
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16週 |
後期内容確認 |
達成度試験の結果から後期の学修範囲について概観・到達度の確認をする.
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |