設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 設計製図Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:宮澤・岩月・氏家 他,「基礎から学ぶ鉄筋コンクリート工学」,朝倉書店/配布するプリント
担当教員 遠藤 典男

到達目標

課題1に関しては構造物の現状を把握し,維持管理計画と補修方法の提案を行うことにより,課題2に関してはコンクリート構造物の設計計算書,製図を行うことにより,課題3に関しては社会的な問題点を抽出し,事前調査を行い,問題解決に資する新規RC構造物を提案することにより(E-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造物の現状を把握し,維持管理計画と補修方法の提案できる.構造物の現状を把握できる.構造物の現状を把握できない.
評価項目2正確なコンクリート構造物の設計計算書の作製と製図ができる.コンクリート構造物の設計計算書の作製と製図ができる.コンクリート構造物の設計計算書の作製と製図ができない.
評価項目3社会的な問題点を抽出し,事前調査を行い,問題解決に資する新規RC構造物が提案できる.社会的な問題点を抽出し,問題解決に資する新規RC構造物が提案できる.社会的な問題点を抽出し,問題解決に資する新規RC構造物が提案できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
RC構造物の新設,維持管理,補修に関するテーマを自ら発掘し,適切な対応方法を提案することにより,構造物の設計,施工の基本的なプロセスを学習する.また,コンクリート構造学で習得する内容を実際の構造物に適用し得る能力の修得とともに,設計図を理解する能力を養うことを目標とする.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義と実習(設計計算と製図)を中心とする.時間外のフィールドワークも必要となる.
注意点:
<成績評価>年3回提出する課題で(E-2)を評価し,全ての課題で6割以上の評価が得られたものを本科目の合格者とする.6割以下の評価となった課題がある場合の成績は59点以下とする.なお,課題に対する成績評価の内訳は,各課題の完成度(90%),課題の提出状況(10%)で評価する.また,各課題の重みは,課題1を10%,課題2を55%,課題3を35%とする.
<オフィスアワー>毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科,遠藤教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>後修科目は設計製図Ⅲ.
<備考>コンクリート構造学,構造力学,および材料学の知識が必要不可欠.
レポートおよび製図は,全て手書きにて提出すること.


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 課題1:既存RC構造物の維持管理計画と補修方法の提案1
身近なRC構造物に関して,構造形式,外見上の劣化・損傷を評価する等の現状分析ができる.
2週 課題1:既存RC構造物の維持管理計画と補修方法の提案2 対象とした構造物に対し、今後の維持管理計画,補修方法を提案できる.
3週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版の断面設計1
T桁橋の形状寸法と有効幅員を考慮したT荷重の載荷ができる.
4週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版の断面設計2
設計荷重から断面力を計算し,安全性照査ができる.
5週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版の断面設計3
実際の配筋を考慮し,床版に配置する鉄筋量の修正ができる.
6週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計1
T桁橋の形状寸法と有効幅員を考慮したL荷重の載荷ができる.
7週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計2
最大曲げモーメントが計算できる.主桁主鉄筋の応力を計算できる.主鉄筋の応力から配置する鉄筋量を計算できる.
8週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計3
最大せん断力図,最大せん断応力度を計算できる.
2ndQ
9週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計4
最大曲げモーメント図と最大せん断応力度図を用いて斜め引張鉄筋の配置区間を算出できる.
10週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計5
斜め引張鉄筋の配置区間に応じた折り曲げ鉄筋の配置ができる.
11週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁の断面設計6
斜め引張鉄筋の配置区間に応じたスターラップの配置ができる.
12週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
床版の概形図
設計計算書と資料図面をもとに、床版の概形図が描ける.
13週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版下部引張部分の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版下部引張部分の配筋図が描ける.
14週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版下部圧縮部分の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版下部圧縮部分の配筋図が描ける.
15週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版下部部材軸直角方向の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版下部部材軸直角方向の配筋図が描ける.
16週
後期
3rdQ
1週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版上部引張部分の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版上部引張部分の配筋図が描ける.
2週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版上部圧縮部分の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版上部圧縮部分の配筋図が描ける.
3週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-床版上部部材軸直角方向の配筋図
設計計算書と資料図面をもとに、床版上部部材軸直角方向の配筋図が描ける.
4週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
-主桁断面図
設計計算書と資料図面をもとに、主桁断面図が描ける.
5週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
主桁側面図
設計計算書と資料図面をもとに、主桁側面が描ける.
6週 課題2:RC単純T桁橋の設計製図
材料表,コンクリート体積,型枠面積
設計計算書、資料図面、作製した材料表,コンクリート体積,型枠面積が計算できる.
7週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-問題点抽出1 対象とした地域の交通渋滞,河川・鉄道・高規格道路等による社会的な問題点を評価できる.
8週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-構造物建設に対する事前調査1 問題を解決するために構造物を建設する場所の各種事前調査を提案し実施できる.
4thQ
9週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-構造物建設に対する事前調査2 問題を解決するために構造物を建設する場所の各種事前調査を提案し実施できる.
10週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-新規構造物の提案1 事前調査を基に,抽出した問題点の改善に適した新規構造物の構造種別や規模等を提案できる.
11週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-新規構造物の提案2 事前調査を基に,抽出した問題点の改善に適した新規構造物の構造種別や規模等を提案できる.
12週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-施工計画1 対象とした地域に新設の構造物を建設する場合,種々な支障が生じることがない施工計画が提案できる.
13週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-施工計画2 対象とした地域に新設の構造物を建設する場合,種々な支障が生じることがない施工計画が提案できる.
14週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-完成状態の表現1 新設の構造物が完成した状態を、模型、図などにより表現できる.
15週 課題3:コンクリート構造物の新設計画-完成状態の表現1 新設の構造物が完成した状態を、模型、図などにより表現できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0010900100
配点0010900100