地球・生命科学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 地球・生命科学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:新編 生物基礎 啓林館 、地学基礎 実教出版参考書:
担当教員 古本 吉倫,酒井 美月,浅野 憲哉

到達目標

地球の誕生から生物が生息できるようになるまでの過程とその要因を学び,地球のおいたちについて理解できること.また,地球をとりまく大気と水の姿について学び,エネルギー循環について説明できること.生物の体を構成する共通の基本単位である細胞の構造と働きを学び,生命活動に必要なエネルギーと代謝について理解する.生態系の成り立ちを理解し,その保全の重要性について認識する.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(D-1)および(D-2)を達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球の誕生から生物が生息できるようになるまでの過程とその要因を理解し,地球のおいたちについて具体例を挙げて説明できる。地球の誕生から生物が生息できるようになるまでの過程を説明できる。地球の誕生から現在までの地学的過程を理解できない。
評価項目2地球上に生息する生物の細胞構造と,生命を維持するために細胞レベルで行っている呼吸やたんぱく質合成の仕組みを理解し説明できる.地球上に生息する生物の細胞構造と,生命を維持するために細胞レベルで行っている呼吸やたんぱく質合成の仕組みをある程度理解している.地球上に生息する生物の細胞構造と,生命を維持するために細胞レベルで行っている呼吸やたんぱく質合成の仕組みを理解できない.
評価項目3宇宙・地球の歴史を概観し、現代の環境問題を俯瞰し解説できる。動物の行動、植物の構造と環境との関わりについて理解し、水質、土壌の実験を通じた結果について評価し、生態系保全の重要性について説明できる。宇宙・地球の歴史について理解することが出来る。動物の行動、植物の構造と環境との関わりについて例示されているとき関係付けることができる。生態系保全の重要性について説明できる。宇宙・地球の歴史、動物の行動、植物の構造と環境との関わり、生態系保全の重要性についてどれについても説明できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
アースサイエンス分野では,地球の地圏,気圏および水圏に関する基礎知識を学び,地球上の自然現象,自然環境に対する理解能力を養うことを目的とする.授業では「地球環境学の基礎」を学ぶことに重点を置き,「地学基礎」および演習を中心に行う.
ライフサイエンス分野では,生物や生物現象について基本的な概念や原理・法則を理解し,科学的な自然観を育成する.概要としては,生物の共通性,普遍性,多様性について学び,生物の特性である「生命」の理解を深め,環境生態学に応用できる基礎知識を得る.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,適宜,演習問題や課題を行う.
注意点:
<成績評価>年3回の学習到達度試験により100点満点で(D-1),(D-2)を評価する.ただし,各試験の重みは同じとする.評価結果60点以上を合格とする.
<オフィスアワー>原則として,毎週水曜日,16:00~17:00,環境都市工学科,古本教員室、浅野教員室、酒井教員室のそれぞれにて対応する.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>後修科目は環境生態学、環境アセスメント
<備考>中学で学んだ生物(2分野)を理解できていることが重要である.身近な動物,植物,さらに人間社会活動と自然との関係に興味を抱くことが必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地球の構成と運動 ・現在の地球環境がつくられた概要を学び、陸・海・大気の形成について理解する。
2週 地球の形と大きさ ・地球の形と大きさについて、その測定方法の概要について理解する。
3週 地球の内部の構成 ・地球を構成する表面・内部および火成岩について学び、地球の内部の様子を理解する。
4週 火山と地震 ・地球の活動について学び、火山活動や地震がおこる仕組みについて理解する。
5週 プレートの運動 ・プレートテクトニクスの概要を理解する。
6週 地球の変遷 ・大地の変動や火山活動の繰り返しで形成された、地表の変化の様子について学ぶ。
7週 地層と化石 ・地表に現れた岩石や地層を媒介として、大地の変形・地殻の変動の様子を理解する。
8週 地質時代 ・地殻形成後の出来事について学び、地質時代の環境や生物の変遷について理解する。
2ndQ
9週 古生物の変遷 ・地質時代における地球環境の変化と生物界の移り変わりの様子について学ぶ。
10週 地球環境の変化 ・地球環境の変遷について学ぶ。
11週 生物の共通性と多様性(1) 生物に共通する特徴を理解する.
12週 生物の共通性と多様性(2) 真核細胞と原核細胞の構造を理解する.
13週 生物の進化と分類(1) 生物が進化の過程から5界に分類できることを理解する.
14週 生物の進化と分類(2) 細胞内のオルガネラの特徴と細胞進化の過程を理解する.
15週 生物代謝を担う酵素(1) 酵素と化学触媒の共通点と相違点を理解する.
16週
後期
3rdQ
1週 生物代謝を担う酵素(2) 基質特異性や反応特異性など,酵素の特徴を理解する.
2週 細胞呼吸とATPの役割(1) 同化と異化を理解し,生物におけるATPの役割を理解する.
3週 細胞呼吸とATPの役割(2) 好気呼吸でATPが生成される過程を理解する.
4週 DNAと遺伝子発現の仕組み(1) DNAの構造と役割を理解する.
5週 DNAと遺伝子発現の仕組み(2) 遺伝子発現のセントラルドグマを理解する.
6週 宇宙の歴史、地球の歴史 宇宙の歴史、地球の歴史を概観し、現代の環境問題について説明できる。
7週 大気、海洋の大循環 エネルギー輸送を担う大気と海の運動と循環を理解しその概略を説明できる.水域における水質の評価手法について説明できる。
8週 水環境 水質と基準その評価法について実験を通じて学びその結果を評価することが出来る.
4thQ
9週 動物の行動 生物の段階による行動の種類について理解し説明することができる。
10週 個体群の構造 進化と適応、個体群の構造について理解し説明することができる.
11週 環境と植物 様々な植生とその移り変わりについて環境との関係を理解し、植物の独立栄養生物としての基礎的な仕組みについて説明することが出来る。
12週 土壌環境 森林と植生、土壌の関係を実験を通じて学び結果を評価することが出来る.
13週 生態系とその保全 生態系保全の重要性を認識しその内容について説明することが出来る.
14週 環境工学、課題と研究 環境問題のトピックについて概観し、研究における課題とその進め方(実験計画と報告)について理解し、簡単な計画を立てることが出来る。
15週 理解度の確認(3) 6週から14週の内容について理解度を確認する
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100