実験実習Ⅲ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 実験実習Ⅲ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:土木学会編「水理実験解説書」土木学会    高専土質実験教育研究会編「新土質実験法」鹿島出版会    土木学会編「土木材料実験指導書」土木学会
担当教員 遠藤 典男,松下 英次,酒井 美月,轟 直希 ,大原 涼平

到達目標

水の基本的物理量の測定を通して理論・実験的に講義内容を理解し,授業内容を説明できる.管路や開水路の実験を行い,デ-タ処理や結果の考察などを通して,流れの問題に対する説明ができる.土の基本的物理量の測定手法を体験し,土の分類法を説明できる.土の力学的性質の試験を実施し,そのデータ処理や結果の考察などを通して授業内容を説明できる.セメントの基本的な物理量を理解し,セメントに関する種々の物理諸量の測定手法を説明できる.コンクリートの配合設計時に必要となる骨材の密度,粒度,含水量等の基本的物性を把握し説明できる.コンクリートの配合設計および混合・打設方法を把握し説明できる.
これらの内容を満足することで(D-1),(D-2)の達成とする.さらに,土質実験の『モデル実験』の課題で,実験方法の工夫を行うとともに,その挙動の理解・評価に必要な各種試験法,対処法などを検討することにより(E-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
水の基本的物理量水の基本的物理量の測定手法を説明でき、結果を評価することができる。水の基本的物理量の測定手法を説明できる。水の基本的物理量の測定手法を説明できない。
管路や開水路管路や開水路の実験より、デ-タ処理や結果の考察などを行い、それらを通じて、流れの問題や解決策を述べることができる。管路や開水路の実験より、デ-タ処理や結果の考察などを行い、それらを通じて、流れの問題を述べることができる。管路や開水路の実験より、デ-タ処理や結果の考察などを行うことができない。
土の基本的物理量土の基本的物理量の測定手法を体験した上で、それらを理解し、土の分類法を説明できる。土の基本的物理量の測定手法を体験し、土の分類法を説明できる。土の基本的物理量の測定手法を体験し、土の分類法を説明できない。
土の力学的性質土の力学的性質の試験より、データ処理や結果の整理などを行い、それらを通じて、考察(問題点や解決策)を述べることができる。 土の力学的性質の試験より、データ処理や結果の整理などを行い、それらを通じて、簡単な考察を述べることができる。 土の力学的性質の試験より、データ処理や結果の整理などを行うことができない。
骨材試験 コンクリートに使用する骨材の基本的物性値を測定でき、かつ説明できる.骨材の基本的物性を測定できる.骨材の基本的物性を測定できない.
配合設計とコンクリート試験要求性能に対応したコンクリートの配合設計を説明できる.コンクリートの圧縮、引張、曲げ強度の試験方法を説明し、測定できる.コンクリートを構成する材料の単位量を計算できる.コンクリートの圧縮,引張,曲げ強度を測定できる.コンクリートを構成する材料の単位量を計算できない.コンクリートの圧縮,引張,曲げ強度を測定できない.

学科の到達目標項目との関係

D D-1 説明 閉じる
D D-2 説明 閉じる
E E-1 説明 閉じる
D1 説明 閉じる
D2 説明 閉じる
E1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
水理・土質・材料実験を通して授業内容の理解を深めるとともに,実験や観測で得られたデータの処理方法,結果の整理方法などを習得し,試験結果の考察に必要な素養を身につける.実験実習は,各人が出来るだけ直接実験に携われるように,小人数でのグループ分けを行い,ローテーション方式で実施する.本科目では企業で地盤の調査や試験を担当した教員がその経験を活かし,地盤の調査や試験について実習形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
授業は実験を中心として,演習問題や課題を与える. 
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れずに提出すること.
注意点:
<成績評価>
1)実験終了後に課せられるレポートの合計100点により(D-1),(D-2)を評価する.なお,各実験において課されるレポートの重みは同じとし,水理,土質,材料実験の重みは3分の1とする.
2)土質実験の『モデル実験』のレポートを100点により(E-1)を評価する.

本科目の成績は,1)を90%,2)を10%の合計100点満点とし,(D-1),(D-2)および(E-1)の全て学習・教育目標に対し6割以上の評価を得たものを,本科目の合格者とする.なお,いずれか1つの学習・教育目標でも6割未満の評価となったものは,不合格とし,本科目の成績を59点以下とする.

<オフィスアワー>
毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科,担当教員室.

<先修科目・後修科目>
先修科目:実験実習Ⅱ,後修科目:実験実習Ⅳ

<備考>
水理学,土質工学,材料学の授業内容を理解できていることが重要.各回の実験内容を整理・復習し,授業と実験を通し理解を確実にすることが大切である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水理実験:流量測定の基礎  水理学の実験で用いる機器の取り扱いについて学び、流量測定の基礎実験によりそれらを扱いことができるようになる.
2週 水理実験:マノメータによる圧力差の測定 マノメータを取扱い、水圧差を測定することができる。 
3週 水理実験:ベンチュリメーターの利用 ベンチュリメータの説明と使用ができる.
4週 水理実験:オリフィスからの流出実験(定水位) 定水位の流出による流量係数の測定ができる.
5週 水理実験:オリフィスからの流出実験(変水位) 変水位の流出による流量係数の測定ができる.
6週 水理実験:直角三角ぜきの検定 直角三角堰の説明と使用ができる.
7週 水理実験:水門の流出実験・開水路の流速分布 水門からの流出機構について確認し,説明できる.開水路の流速分布について説明できる.
8週 水理実験:管水路の各種損失 管水路の各種損失や流速との関係について説明できる.
2ndQ
9週 水理実験:層流と乱流  層流と乱流の違いが理解でき,摩擦損失水頭とレイノルズ数の関係を説明できる.
10週 水理実験:常流と射流 常流と斜流の基本事項を説明できる.
11週 土質実験:土粒子の密度試験 土粒子部分のみの単位体積質量の測定手法を説明できる.
12週 土質実験:土の粒度試験 土粒子の粒径の分布状態を調べ,粒径加積曲線の持つ意味を説明できる.
13週 土質実験:液性・塑性限界試験 液性・塑性限界試験を通じて,土のコンシステンシー限界を説明できる.
14週 土質実験:土の工学的分類 これまでに体験した土の基本的物理量の測定結果を基に,工学的分類法を説明できる.
15週 土質実験:土の締固め試験 試験のデータ処理を通して,プロクターの原理を説明できる.
16週 まとめ
後期
3rdQ
1週 土質実験:一軸圧縮試験 一軸圧縮強さと非排水せん断強さの関係,鋭敏比について説明できる.
2週 土質実験:土の一面せん断試験 垂直応力とせん断強さの関係よりクーロンの破壊基準を説明できる.
3週 土質実験:透水試験 土の透水係数の求め方を学び,透水試験の適用方法について説明できる.
4週 土質実験:土の圧密試験 圧密試験とそのデータ処理により圧縮指数,圧密降伏応力などについて説明できる.
5週 土質実験:モデル実験 モデルの挙動を理解し,評価に必要な各種試験法,対処法などを挙げることができる.
6週 材料実験:骨材試験のふるい分け試験 振るい分け試験方法を説明ができる.粗粒率を計算できる.粒度曲線を描くことができる.
7週 材料実験:粗骨材の密度・吸水率 粗骨材の密度・吸水率の試験方法を説明でき,測定できる.
8週 材料実験:骨材の単位容積質量・実積率試験 骨材の単位容積質量・実積率の試験方法を説明でき,測定できる.
4thQ
9週 材料実験:細骨材の密度・吸水率試験 細骨材の密度・吸水率の試験方法を説明でき,測定できる.
10週 材料実験:細骨材の表面水率試験 骨材の表面水率の試験方法を説明でき,測定できる.
11週 材料実験:コンクリートの空気量・スランプ試験 コンクリートの空気量とスランプ試験の試験方法を説明でき,測定できる.
12週 材料実験:コンクリートの配合設計・圧縮・引張・曲げ試験1 コンクリートの配合設計について説明できる.コンクリートの圧縮,引張,曲げ試験、および鉄筋コンクリートの曲げ試験に使用する供試体を作製できる.
13週 材料実験:コンクリートの配合設計・圧縮・引張・曲げ試験2 コンクリートの圧縮試験,引張試験,曲げ試験の試験方法を説明でき,圧縮強度,引張強度,曲げ強度を測定できる.
14週 材料実験:鉄筋コンクリートの曲げ試験1 鉄筋コンクリートの曲げ試験における,鉄筋降伏荷重,終局荷重を説明でき,計算できる.
15週 材料実験:鉄筋コンクリートの曲げ試験2 鉄筋コンクリートの曲げ試験における,荷重-変位関係,鉄筋降伏荷重,終局荷重を図示できる.
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。3
水理水理学で用いる単位系を説明できる。3前3
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。3前2,前7
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。3前4
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。3前4,前8
層流と乱流について、説明できる。3前1
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。3前10
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。3前9
各種の管路の流れが計算できる。3前9
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。3前10
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。3前10
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。3後6
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。3後7,後8,後9
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。3後13
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。3後13
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。3後14,後15
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。3
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。3
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。3
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。3
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。3
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。3
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。3前1
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。3前7
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。3前8
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0001000100
配点0001000100