到達目標
地球上の水を持続可能な資源として捉え,降雨から流出にいたるまでの時間的空間的諸特性を理解し,更には流域環境との関連まで把握する事ができ,治水・利水・環境のための対策に必要な設計上の数値を算出することができる.これらにより,学習・教育目標(D-1),(D-2)の達成とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
日本の気象、降雨と災害に関する知識 | 日本の気象の特長について理解し、降雨災害と地形との関係、河川災害との関連について実例を挙げて説明できる。 | 日本の気象の特徴、降雨災害、河川災害と地形との関係について選択肢から正しい情報を選択できる。 | 日本の気象の特徴、降雨災害河川災害に関する知識を持たず説明できない。 |
河川の役割、流出に関する知識 | 河川における輸送と流路について理解し、降雨から流出にいたる過程について時間的空間的な特性を理解し、基本的な数値解析手法を知り、エクセルなどを用いて実際に解析を行うことが出来る。 | 降雨から流出にいたる過程について理解し、数値解析手法についてその種類などを例示できる。 | 流出解析に関する知識を持たず降雨から流出にいたる過程を説明できない。水文データに関する基礎用語を知らず、解説できない。 |
河川計画と河川調査 | 河川調査の種類や目的・その計画について説明できる。各種河川計画にはどのようなものがあるか例示し、どのような流れで計画がなされるかについて説明が出来る。 | 河川調査の種類や目的・計画についてどのようなものがあるかを説明できる。 | 河川調査、河川計画に関する基礎用語の説明が出来ない。 |
流域生態系に関する知識 | 流域生態系を含めた流域保全に関する知識を有し、治水・利水に関する設計上の知識を有し必要な諸量の算出が出来る。 | 流域生態系を含めた流域保全計画が重要であることを理解し説明できる。 | 流域生態系の意味を説明出来ない。 |
学科の到達目標項目との関係
D D-1
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D D-2
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D1
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D2
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教育方法等
概要:
降雨から流出までの河川工学上の諸理論の理解を軸に,流域の環境生態学的側面についても学び,環境に配慮した河川管理の手法,システム,工作物に関する知識を修得する.課題ではソフトウエアを用いた各種解析を行い、河川分野における各種計画での、シミュレーション作業を確認する。
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義とともに実務演習を課題として行う.
・この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>年1回の学習到達度試験により60点、課題で40点の配点で(D-1),(D-2)を評価する.評価結果60点以上を合格とする.
<オフィスアワー>原則として,毎週水曜日,16:00~17:00,環境都市工学科,酒井教員室にて対応する.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は水理学I、水理学II
<備考>水理学や統計学の基礎の上に河川工学上の諸問題を理解し,環境生態学や衛生工学等の分野の知識も総合化して,流域管理の考え方を修得できるよう心がける.解析課題には各自のPCが必要となるので持参すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
環境水工学とは |
人間社会の発展の歴史と水との関わり,日本の水環境の歴史と現状について説明できる.
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2週 |
日本の気象・降雨災害と地形 |
日本の気象の特徴について説明できる.降雨災害と地形との関係を説明できる.
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3週 |
流域の地形・流域の地形 |
地形・河系・河川災害の関連について説明できる.
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4週 |
河系・土砂輸送と流路 |
土砂輸送と流路形態について説明できる.
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5週 |
河川掃流力 |
河川において河床に働く層流力に関する説明ができる.
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6週 |
河川史 |
河川とその流域のつながりや関わりについて歴史的な視点から説明ができる.
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7週 |
雨量解析 |
降雨記録から連続雨量強度を計算できる.
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8週 |
確率水文量の推定 |
降雨観測値から確率水文量を推定できる.
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4thQ |
9週 |
洪水流出解析1 |
合理式と単位図法について理解し説明、利用できる.
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10週 |
洪水流出解析2 |
貯留関数法とタンクモデルについて理解し,説明できる.
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11週 |
河川調査・河川工作物・河川砂防 |
河川調査の種類や目的・計画について説明できる.各種河川計画に関する説明ができる.
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12週 |
ハザードマップ |
ハザードマップの作成とその利用についての説明ができる.
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13週 |
ダム概説 |
ダムの構造,用途など実例紹介から理解する.
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14週 |
水辺の生態学と流域環境 |
生物多様性の危機的状況を説明できる.生態系の保全手法を説明できる.環境共生型社会のあり方について議論し,自分の意見を述べることが出来る.
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15週 |
学修内容の確認 |
学習内容について概観・確認をする
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16週 |
達成度試験 |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
配点 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |