計画数理学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 計画数理学
科目番号 0064 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:大橋・柳澤『建設システム計画』,コロナ社/参考書:飯田恭敬編著『土木計画システム分析』,森北出版株式会社
担当教員 栁澤 吉保

到達目標

・統計的検定の手順が説明できること.
・回帰分析による予測モデルが作成できること.
・工程管理の日程の考え方が説明できること.
・シンプレックス法の流れが説明できること.
・純現在価値,便益費用比,内部収益率を説明できること.
これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(D-1)及び(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1調査データの分析およびモデル化が説明でき、検定およびモデル作成ができること。調査データの検定およびモデル作成ができること。調査データの分析およびモデル化が説明できない。また検定およびモデル作成ができない。
評価項目2最適化手法が説明でき、最適値を求めることができること。最適値を求めることができること。最適化手法の説明と最適値を求めることができない。
評価項目3費用便益分析が説明でき、計算できる。費用便益分析が計算できる。費用便益分析の説明と計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
整備事業などにおける計画とそのシステム分析の必要性を把握し,計画立案のプロセスで必要とされる現象の調査・分析,現象の予測,最適化と意志決定,事業の評価で扱われる各種手法を理解し,身につける.
授業の進め方・方法:
テキストを中心に適宜,オペレーションズリサーチに関する資料を用いる.
注意点:
<成績評価>4回の定期試験の合計100点満点で(D-1)及び(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.各定期試験の重みは同じとする.
<オフィスアワー>毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科,柳澤教員室.
<先修・後修科目>後修科目は都市計画,交通工学.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計画数理学の意義 対象,目的,手段,構成を理解し,説明できる.
2週 確率密度関数 確率密度関数を理解し,説明できる.
3週 統計資料の整理と確率密度関数 現象に含まれる不確実性を,確率分布を用いて表現できる.
4週 母分散が既知の平均値の検定 u検定が行える.
5週 母分散が未知の平均値の検定 t検定が行える.
6週 平均値の差の検定式の導出
平均値の差の検定式を導くことができる.
7週 平均値の差の検定
平均値の差のt検定が行える.
8週 等分散性の検定 F検定式を導き,検定が行える.
2ndQ
9週 回帰分析によるパラメータ推定式の導出 パラメータの推定式を導出できる.
10週 回帰分析によるモデルの作成
線形回帰による現象予測モデルを構築できる.
11週 予測モデル作成 予測モデルの構築
12週 回帰係数のt検定式と相関係数
t検定式と相関係数を導出できる.
13週 回帰係数の評価
モデル係数をt検定,相関係数で評価できる.
14週 ネットワーク手法による工程管理 ネットワークの規則を理解し,説明できる.
15週 工程管理の各種日程 最早・最遅結合点日程,クリティカルパスを計算できる.
16週 15週以外で試験等を行う.
後期
3rdQ
1週 工程管理の各種余裕時間 フリーフロートなど各種余裕時間の意味を理解し,説明ができる.
2週 工程管理の各種余裕時間の計算 フリーフロートなど各種余裕時間の意味を理解し,計算ができる.
3週 作業日数にばらつきがある場合の3点見積 3点見積を用いて,日程計算ができる.
4週 作業日数にばらつきがある場合の工程管理 日程を確率的に評価できる.
5週 作業日数にばらつきがある場合の工程管理(2) 日程を確率的に評価できる(演習).
6週 線形計画法の概念 最適化問題の定式化が行える.
7週 シンプレックス法のための逆行列演算 ガウス-ジョルダン法による逆行列計算ができる.
8週 標準型シンプレックス法の手順 スラック変数,技巧変数の導入の意味と,シンプレックス法の計算フローを説明できる.
4thQ
9週 シンプレックス表の作成法 シンプレックス法を理解し説明できる.
10週 最適解の導出 シンプレックス法を用いて,最適解を求めることができる.
11週 罰金法を用いたシンプレックス法 罰金法を用いたシンプレックス法を使い最適解を求めることができる.
12週 費用便益法の概念

純現在価値,便益費用比,内部収益率を理解し,説明できる.
13週 費用便益法の計算 事業を純現在価値,便益費用比を用いて計算できる.
14週 費用便益法の計算 事業を内部収益率を用いて計算できる.
15週 費用便益による評価の考察 事業の規模と純現在価値,便益費用比,内部収益率の関係を考察できる.
16週 15週以外で試験等を行う.

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合000000
配点100000