土質工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 土質工学Ⅱ
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 赤木知之,他著「土質工学」コロナ社,友久誠司,竹下治之著「施工管理学」コロナ社
担当教員 松下 英次

到達目標

土のせん断強さの考え方とその応用について説明できること.ランキン土圧およびクーロン土圧の理論とその応用について説明できること.基礎の支持力および基礎の施工法の考え方について説明できること.斜面の安定性を検討する解析理論および計算手法について説明できること.土工の目的および施工法ついて説明できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(D-1)および(D-2)を達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1土のせん断強さの考え方とその応用について説明できる土のせん断強さの考え方について説明できる土のせん断強さの考え方について説明できない
評価項目2ランキン土圧およびクーロン土圧の理論とその応用について説明できるランキン土圧およびクーロン土圧の理論について説明できるランキン土圧およびクーロン土圧の理論について説明できない
評価項目3基礎の支持力および基礎の施工法の考え方とその応用について説明できる基礎の支持力および基礎の施工法の考え方について説明できる基礎の支持力および基礎の施工法の考え方について説明できない
評価項目4斜面の安定性を検討する解析理論および計算手法とその応用について説明できる斜面の安定性を検討する解析理論および計算手法について説明できる斜面の安定性を検討する解析理論および計算手法について説明できない
評価項目5土工の目的および施工法とその応用について説明できる土工の目的および施工法ついて説明できる土工の目的および施工法ついて説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次の土質工学Ⅰからの継続で,土質力学の基礎理論を学ぶとともに,その評価手法,基本的な応用能力を養うことを目的とする.授業では講義および演習を主体とし,基礎理論およびその応用手法について習得する.本科目では企業で地盤の調査や試験を担当した教員がその経験を活かし,地盤の調査や試験について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心とし,適宜,演習を行う.
注意点:
<成績評価>
 4回の定期試験で(D-1)および(D-2)を評価する.合計100点満点とし,各定期試験の重みは同じとする.合計の6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.   
<オフィスアワー>
 毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科棟3F 302教員室
<先修科目・後修科目>
 先修科目:土質工学Ⅰ
<備考>
 4年次の土質工学Ⅱの授業では,力学系に対する基本的な知識についてよく理解できていることが応用問題を理解する場合に特に重要となる.また,講義内容を整理・復習し,理解をより確実にしておくことが大切である.  

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 土のせん断強度の概念 土の破壊基準・強度定数について理解する.
2週 土のせん断試験(1) 各種せん断試験の概要を学び,強度定数の求め方および適用方法について理解する.
3週 土のせん断試験(2) 各種せん断試験の概要を学び,強度定数の求め方および適用方法について理解する.
4週 砂質土および粘性土のせん断特性(1) 砂質土および粘性土の非排水および排水条件におけるせん断挙動を学び,理解する. 
5週 砂質土および粘性土のせん断特性(2) 砂質土および粘性土の非排水および排水条件におけるせん断挙動を学び,理解する. 
6週 砂質土および粘性土のせん断特性(3) 砂質土および粘性土の非排水および排水条件におけるせん断挙動を学び,理解する. 
7週 土の動的特性 飽和砂の液状化現象および動的強度の求め方について理解する. 
8週 土圧の概念 土圧の定義と特徴について学び,主働土圧,受働土圧お
よび静止土圧と壁面の変位との関係について理解する.
2ndQ
9週 ランキンの土圧(1) モール・クーロンの破壊条件とランキン土圧の関係を学び,公式の適用・評価手法および実際問題への適用方法を理解する.
10週 ランキンの土圧(2) モール・クーロンの破壊条件とランキン土圧の関係を学び,公式の適用・評価手法および実際問題への適用方法を理解する.
11週 クーロンの土圧(1) クーロン土圧公式の適用・評価手法について学び,実際問題への応用およびクーロン土圧との相違点を演習を通して理解する.
12週 クーロンの土圧(2) クーロン土圧公式の適用・評価手法について学び,実際問題への応用およびクーロン土圧との相違点を演習を通して理解する.
13週 鉛直自立高さ 土の粘着力が主働土圧に及ぼす影響を学び,地盤の鉛直自立高さの評価方法を理解する. 
14週 静止土圧と土圧分布 静止土圧を学び,壁体の変形と主働・静止・受働土圧が土圧分布におよぼす影響について理解する.
15週 土圧論の応用 擁壁の滑動,転倒に対する安定および地盤の支持力について理解する.
16週 達成度試験
後期
3rdQ
1週 地盤の支持力 地盤内の変形状態の推移について学び,地盤破壊のパターンと荷重-下関係について理解する.
2週 浅い基礎の支持力(1) テルツァギの支持力式の評価方法について学び,基礎地盤のとらえ方について演習によりその適用・応用方法について理解する.
3週 浅い基礎の支持力(2) テルツァギの支持力式の評価方法について学び,基礎地盤のとらえ方について演習によりその適用・応用方法について理解する.
4週 深い基礎の支持力(1) 杭など深い基礎に関する支持力の評価方法を学び,群杭,ネガティブフリクションを理解する.
5週 深い基礎の支持力(2) 杭など深い基礎に関する支持力の評価方法を学び,群杭,ネガティブフリクションを理解する.
6週 基礎工 基礎工の種類別に目的と施工法について理解する.
7週 斜面の安定 斜面の破壊形状と安定性評価方法を理解する.
8週 半無限斜面の安定解析(1) 直線状すべり面の安定性を検討する解析理論と計算手法を説明できる.
4thQ
9週 半無限斜面の安定解析(1) 直線状すべり面の安定性を検討する解析理論と計算手法を説明できる.
10週 円弧すべり面における安定解析(1) 円弧状すべり面の安定性を検討する解析理論と計算手法を説明できる.
11週 円弧すべり面における安定解析(2) 円弧状すべり面を検討する解析理論と計算手法を説明できる.
12週 自然斜面の崩壊 自然斜面の崩壊要因と対策工について理解する.
13週 土工(1) 土工の目的と施工法について理解する.
14週 土工(2) 掘削方法と運搬方法について説明できる.
15週 土工(3) 盛土の品質管理について説明できる.
16週 達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100