物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理Ⅱ
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書「初歩から学ぶ基礎物理学 力学I,電磁気・原子,熱・波動」大日本図書,「ニューグローバル 物理基礎+物理」東京書籍,「フォトサイエンス物理図録」数研出版 / 参考書「基礎物理学」学術図書出版社
担当教員 奥村 紀浩

到達目標

円運動や単振動を表現し,これらの運動を引き起こす力の性質を説明できること.波動現象を理解し,波に特有な現象である回折・干渉といった性質を音波や光に適用して,その諸性質を説明できること.電気現象を理解し,電場や電位の概念を用いて説明できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(C-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
円運動・単振動に関する評価項目円運動や単振動の表現,これらの運動を引き起こす力の性質の説明が十分にできる円運動や単振動の表現,これらの運動を引き起こす力の性質の説明が6割程度できる円運動や単振動の表現,これらの運動を引き起こす力の性質の説明ができない
波動現象に関する評価項目波動現象の理解,波に特有の回折・干渉を適用した音波や光波の諸性質の説明が十分にできる波動現象の理解,波に特有の回折・干渉を適用した音波や光波の諸性質の説明が6割程度できる波動現象の理解,波に特有の回折・干渉を適用した音波や光波の諸性質の説明ができない
電気現象に関する評価項目電気現象の理解,電場や電位の概念を用いた説明が十分にできる電気現象の理解,電場や電位の概念を用いた説明が6割程度できる電気現象の理解,電場や電位の概念を用いた説明ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年で学んだ力学を拡張する.平面的な運動の記述を行い,周期的な運動を導く.さらにその応用として波動を学習する.音や光を波動の考え方で説明する.

電磁気学の基礎を学び始める.具体的には電場,電位,コンデンサーについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
・授業方法は,概要説明と例題演習(グループワークを含む)とを繰り返しながら,最後に確認テストなどで振り返る.
・適時,レポート課題を課すので,期限内に提出すること.
注意点:
<成績評価>試験(70%),授業中の問題演習・小テストおよびレポート課題(30%)の合計100点満点で(C-1)を評価し,評価結果60点以上を合格とする.
<オフィスアワー>水曜日 16:00~17:00,電気電子・機械工学科棟3F 315 奥村教員室(必要に応じて来室可).
<先修科目・後修科目>先修科目:物理Ⅰ,科学演習・実験,後修科目:応用物理Ⅰ
<備考>物理Ⅰの学習内容が習得できていることを前提とする.復習を習慣づけること.その際,途中の計算式や考え方を重視した問題演習を積み重ねることが大切である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 等速円運動とその速度・加速度 等速円運動の特徴を理解し,その速度・加速度を説明できる.
2週 等速円運動の向心力
等速円運動の向心力を理解し,実際の力を適用して,応用問題が解ける.
3週 万有引力と惑星の運動 等速円運動の応用として万有引力の法則を導出し,それを用いて,惑星や人工衛星の運動を説明できる.
4週 万有引力による位置エネルギー
万有引力による位置エネルギーを説明できる.
5週 単振動 単振動の変位,速度,加速度,復元力について説明できる.
6週 単振動の応用と単振動のエネルギー
単振動の一例としてばね振り子の運動を理解し,単振動のエネルギーについて説明できる.
7週 単振り子
単振り子をはじめとした様々な振動現象を説明できる.
8週 慣性力と遠心力
慣性力が現れる理由を理解し,遠心力について説明できる.それらの応用問題を解くことができる.
2ndQ
9週 波動
波動現象を理解し,基本的な物理量の意味がわかる.
10週 波の表し方
波(特に正弦波)を表す数式やグラフを求めることができる.
11週 横波と縦波,重ね合わせの原理
横波と縦波の違いを理解し,縦波を横波で表示できる.波の独立性および重ね合わせの原理について説明できる.
12週 反射波と定常波
自由端と固定端による反射の違いを理解し,定常波について説明できる.
13週 平面波と球面波,波の干渉
平面波と球面波を理解し,波の干渉について説明できる.
14週 ホイヘンスの原理,波の反射,屈折,回折
ホイヘンスの原理を理解し,それを用いて,波の反射,屈折,回折の法則を説明できる.
15週 音波の性質,固有振動と共振
音の三要素を理解し,固有振動と共振/共鳴について説明できる.
16週 前期末達成度試験
後期
3rdQ
1週 弦,気柱の固有振動
弦や気柱の固有振動を理解し,定常波の考え方で説明できる.
2週 うなり
うなりを理解し,うなりの振動数を計算できる.
3週 ドップラー効果
ドップラー効果について説明できる.
4週 光の性質,反射と屈折 光の速度や色,分散,偏光を理解し,光の反射と屈折,全反射について説明できる.
5週 光の回折と干渉(1)
ヤングの干渉実験について説明できる.
6週 光の回折と干渉(2) 回折格子の原理やニュートンリングについて説明できる.
7週 静電気力 電荷,クーロンの法則など,電気の基本的な性質が説明できる.
8週 電場(1) 電場の考え方が理解でき,クーロンの法則を電場で説明できる.
4thQ
9週 電気力線とガウスの法則 電気力線の性質を理解し,ガウスの法則の説明ができる.
10週 電場(2) ガウスの法則を応用して,電場を求めることができる.
11週 電位(1) 電位と電場の関係が説明できる.
12週 電位(2) 電位とエネルギーの関係が説明できる.
13週 電場中の物質 導体,不導体の性質が説明できる.
14週 コンデンサー(1) コンデンサーの構造と性質が説明できる.
15週 コンデンサーの接続とエネルギー コンデンサーの合成容量やコンデンサーの蓄えるエネルギーについて説明できる.
16週 学年末達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合701010100100
配点701010100100