到達目標
哲学・倫理学の考え方を用いて,社会における様々な出来事や問題の思想史的背景を理解する.その知見をもとに自らの考えを明確にしつつ,多様な価値観を理解することができる.これをもって学習・教育目標(A-1)の達成とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 哲学・倫理学の基本概念をよく理解し,詳細に説明できる. | 哲学・倫理学の基本概念を理解し,簡単に説明できる. | 哲学・倫理学の基本概念を理解・説明できない. |
評価項目2 | 社会の出来事や問題と思想史を結びつけ,詳細に説明することができる. | 社会の出来事や問題と思想史の関連を理解し,簡単に説明することができる. | 社会の出来事や問題と思想史の関連を理解していない. |
評価項目3 | 思想史を基に,自らの考えを記述することができる. | 自らの考えを,論理的に記述することできる. | 自らの考えを論理的に記述することができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
古代ギリシャ哲学から現代思想まで幅広く,政治・経済・法・正義など人間社会に関する思想的背景を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,コメントシートに講義内容へのコメントを記入して提出する.
この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>1回の中間試験と平常点(50%)、学期末試験と平常点(50%)の合計100点満点で(A-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,一般科棟3F西 鬼頭葉子教員室.
<先修科目・後修科目>先修科目は現代社会.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
幸福とは何か,その特質についてヘレニズム思想から学ぶ. |
ヘレニズム思想について理解し,幸福の意味について考えることができる.
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2週 |
政治とは何か①,その特質について中世の思想から学ぶ. |
中世ヨーロッパにおける宗教と政治の関係について,近代との比較をしつつ理解できる.
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3週 |
政治とは何か②,その特質についてマキアヴェッリの思想から学ぶ. |
マキャベリズムやレアル・ポリティクスについて理解できる.
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4週 |
政治とは何か③,その特質についてホッブスの思想から学ぶ. |
ホッブスの近代国家観について,社会契約説をもとに理解できる.
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5週 |
人権とは何か①,その特質についてロックの思想から学ぶ. |
ロックの人権概念について,その政治理論をもとに理解できる.
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6週 |
人権とは何か②,その特質についてルソーの思想から学ぶ. |
ルソーの人権概念について,その社会契約論をもとに理解できる.
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7週 |
法とは何か,その特質についてカントおよびベッカリーアの思想から学ぶ. |
法や処罰について,啓蒙思想および功利主義思想をもとに理解できる.
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8週 |
理解度の確認 |
7週までの内容について理解した内容を適切に表現できる.
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4thQ |
9週 |
自由経済とは何か,その特質についてアダム・スミスの思想から学ぶ. |
古典経済学や初期資本主義について,アダム・スミスの思想をもとに理解できる.
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10週 |
労働とはなにか,その特質についてマルクスの思想から学ぶ. |
労働や近代経済のあり方について,マルクスの思想をもとに理解できる.
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11週 |
労働意識とは何か、その宗教改革との関係について,ウェーバーの思想から学ぶ. |
宗教が労働観に与える影響について,ウェーバー社会学をもとに理解できる.
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12週 |
西洋近代思想の変容とは何か①,ニーチェの思想から学ぶ. |
近代以後の価値転換について,ニーチェの思想をもとに理解できる.
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13週 |
西洋近代思想の変容とは何か②,デュルケームやフロムの思想から学ぶ. |
近代以後の価値転換について,デュルケームやフロムの社会思想をもとに理解できる.
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14週 |
集団の暴力について思想的に考える. |
「全体主義」に関するアレントの思想を理解できる.
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15週 |
近代の功罪についてフーコーの思想から学ぶ. |
フーコーの社会批判について理解できる.
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 80 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |