到達目標
高校卒業程度の一般教養「経済学」の知識を整理する。さらに進んだ経済学学習を志す学生のために大学4年間で学ぶべき経済学の基本ツールのいくつかを理解し、日本経済新聞の論説が理解できる程度の学習姿勢を涵養する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 関心・意欲・態度 | 経済学に関するレポートを読んで理解でき、自分の意見を述べることができる | 日常の経済記事やニュースなどを話題とし、問題となっている事象を指摘できる | 経済事象・経済問題への関心や興味も表現できない |
評価項目2 基本理論の理解・活用 | 客観的な分析ツール(指標・数値など含む)を使って経済問題を分析・説明できる | 基本的経済概念を理解し、再分配係数やIS/LM曲線なども理解できる | 費用低減、限界費用、GDPなどの基本的概念が理解できていない |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現代社会を経済の分野からアプローチし、社会の在り方を探究する客観的分析手法や考え方を学ぶ。主に①経済学説史、②経済理論、③政策の3分野から基礎的経済概念を理解し、現在の社会事象を理解するための視野を広げる。一般教養としての初歩的経済学の学習となる。
授業の進め方・方法:
15回の講義では、はじめに人類史上の経済学説を紹介、経済学の課題や目的を理解してもらう。次に本題に入りミクロ経済、次にマクロ経済のいくつかの分析ツールを学習する。最後に現代社会のさまざまな事象について経済政策や新たな観点から経済社会を分析・論評してみる。
注意点:
小テスト或いはレポート課題、ディスカッション授業(発表形式)は2回ほどあり、成績40%とする。最終筆記試験は60%。全体で60%以上の成績者を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
経済学とは―「批判の科学」 |
経済学の目的
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2週 |
経済史と経済学説史 |
アダムスミス、リカード、マルクス、ケインズの経済学など
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3週 |
比較経済体制 |
経済発展理論、開発経済学
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4週 |
経済学論争の行方 |
新自由主義、グローバリゼーション、グローカル、FTA協定
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5週 |
ミクロ経済理論1 需要と供給 |
生産費用曲線、限界コストなど
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6週 |
ミクロ経済理論2 市場メカニズム |
消費者行動、限界効用逓減の法則など
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7週 |
ミクロ経済理論3 市場の失敗と政府 |
企業目的、資源配分の効率性再分配、外部不経済
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8週 |
マクロ経済理論1 経済全体の大きさと経済成長 |
国民所得の理論、フローとストック、三面等価
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2ndQ |
9週 |
マクロ経済理論2 お金の回り方 |
財市場と貨幣市場の均衡IS-LM曲線
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10週 |
マクロ経済理論3 税金・財政 |
家計の消費行動、企業の投資行動、政府の役割
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11週 |
経済政策1 国内 |
日本経済の課題、バブル経済の崩壊
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12週 |
経済政策2 国際 |
貿易の利益、比較優位、国際分業、経済統合
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13週 |
経済学の課題・論点開示 |
経済学の有効性、経済学レポート作成のルール
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14週 |
論点理解・ディスカッション(討論) |
レポート提出或いは小テスト:講評
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15週 |
経済学講義のまとめ |
試験課題:経済学小論文課題の理解
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16週 |
最終試験予定(筆記) |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 0 | 20 | 0 | 100 |
配点 | 60 | 20 | 0 | 20 | 0 | 100 |