社会哲学

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 社会哲学
科目番号 0098 科目区分 一般 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 一般科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:指定しない.授業でプリントを配布する.
担当教員 今年度 開講せず

到達目標

哲学・倫理学の考え方を用いて,社会における様々な出来事や問題の思想史的背景を理解する.その知見をもとに自らの考えを明確にしつつ,多様な価値観を理解することができる.これをもって学習・教育目標(A-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1哲学・倫理学の基本概念をよく理解し,詳細に説明できる.哲学・倫理学の基本概念を理解し,簡単に説明できる.哲学・倫理学の基本概念を理解・説明できない.
評価項目2社会の出来事や問題と思想史を結びつけ,詳細に説明することができる.社会の出来事や問題と思想史の関連を理解し,簡単に説明することができる.社会の出来事や問題と思想史の関連を理解していない.
評価項目3思想史を基に,自らの考えを記述することができる.自らの考えを,論理的に記述することできる.自らの考えを論理的に記述することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
古代ギリシャ哲学から現代思想まで幅広く,政治・経済・法・正義など人間社会に関する思想的背景を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,コメントシートに講義内容へのコメントを記入して提出する.
この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>1回の中間試験と平常点(50%)、学期末試験と平常点(50%)の合計100点満点で(A-1)を評価し,合計の6割以上を獲得した者を合格とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,一般科棟3F西 鬼頭葉子教員室.
<先修科目・後修科目>先修科目は現代社会.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 幸福とは何か,その特質についてヘレニズム思想から学ぶ. ヘレニズム思想について理解し,幸福の意味について考えることができる.
2週 政治とは何か①,その特質について中世の思想から学ぶ. 中世ヨーロッパにおける宗教と政治の関係について,近代との比較をしつつ理解できる.
3週 政治とは何か②,その特質についてマキアヴェッリの思想から学ぶ. マキャベリズムやレアル・ポリティクスについて理解できる。
4週 政治とは何か③,その特質についてホッブスの思想から学ぶ. ホッブスの近代国家観について,社会契約説をもとに理解できる.
5週 人権とは何か①,その特質についてロックの思想から学ぶ. ロックの人権概念について,その政治理論をもとに理解できる.
6週 人権とは何か②,その特質についてルソーの思想から学ぶ. ルソーの人権概念について,その社会契約論をもとに理解できる.
7週 法とは何か,その特質についてカントおよびベッカリーアの思想から学ぶ. 法や処罰について,啓蒙思想および功利主義思想をもとに理解できる.
8週 理解度の確認 7週までの内容について理解した内容を適切に表現できる.
2ndQ
9週 自由経済とは何か,その特質についてアダム・スミスの思想から学ぶ. 古典経済学や初期資本主義について,アダム・スミスの思想をもとに理解できる.
10週 労働とはなにか,その特質についてマルクスの思想から学ぶ. 労働や近代経済のあり方について,マルクスの思想をもとに理解できる.
11週 労働意識とは何か、その宗教改革との関係について,ウェーバーの思想から学ぶ. 宗教が労働観に与える影響について,ウェーバー社会学をもとに理解できる.
12週 西洋近代思想の変容とは何か①,ニーチェの思想から学ぶ. 近代以後の価値転換について,ニーチェの思想をもとに理解できる.
13週 西洋近代思想の変容とは何か②,デュルケームやフロムの思想から学ぶ. 近代以後の価値転換について,デュルケームやフロムの社会思想をもとに理解できる.
14週 国家の暴力や民族紛争について思想的に考える. 「全体主義」に関するアレントの思想を理解できる.
15週 近代の功罪についてフーコーの思想から学ぶ. フーコーの社会批判について理解できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合8002000100
配点8002000100