信号処理論

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 信号処理論
科目番号 0009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産環境システム専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:特に指定しない.授業中配布するプリントで行う.参考書:三上直樹『ディジタル信号処理入門』,CQ出版社
担当教員 宮嵜 敬,鈴木 宏

到達目標

データをパソコンに取込み1次元フーリエ変換で解析する一連の作業ができる.
また,画像の2次元フーリエ変換のしくみ,スペクトラムの意味と画像との関係を説明できる.
さらに,ウェーブレット変換による画像信号の周波数分解について説明できる.
これらの内容を満足することで,(D-1)および(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 工学や科学技術の分野で利用されるアナログ・ディジタル信号処理について,基本的な表現法や知識から応用までを系統的に学習する.扱う項目は,信号の表記法・ディジタルフィルタ・スペクトル解析の基礎・フーリエ変換・離散的フーリエ変換・高速フーリエ変換などであり,さらに,これらを用いた信号処理及び画像処理について実習を通して,理解を深める.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を実際にパソコンを利用して解いていく.
・適宜,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>定期試験は行わず、課題に対する数回のレポートの評価で成績評価を行う。成績は、1回~8回に提出したレポートの平均点(50%)と、9回~15回に提出したレポートの平均点(50%)で成績評価を行い,合格したことで,(D-1)および(D-2)を達成したとする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,電気電子工学科棟3F 宮嵜教員室および鈴木教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<備考>本講義で必要とする,高専で習得した数学の基礎知識(微分・積分,複素積分,フーリエ解析)とC言語の基礎に関して,習得していることが前提である.履修していない部分に関しては,担当教員と相談するなどし,各自事前に学習し補っておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 信号処理の概論(アナログ・ディジタル・標本化・量子化) 各用語(標本化・量子化・サンプリング定理)について説明できる.
2週 1次元フーリエ変換について フーリエ変換について説明と計算ができる.
3週 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換 高速フーリエ変換が説明できる.
4週 時変信号の概論と各種処理法(STFT) 時変信号の概念を理解し,STFTが説明できる.
5週 時変信号の各種処理法 各種処理法について説明できる.
6週 応用例:音声・楽器音の特性(演習・実験)1 実際にデータをパソコンに取込,エクセルで解析する一連の作業が行える.
7週 応用例:音声・楽器音の特性(演習・実験)2 実際にデータをパソコンに取込,エクセルで解析する一連の作業が行える.
8週 1次元のフィルタリングについて フィルタの概念が理解でき説明できる.
4thQ
9週 2次元信号の標本化と量子化 2次元信号(画像信号)における,標本化と量子化について説明できる.
10週 画像の空間周波数と2次元フーリエ変換 空間周波数の概念について理解し,2次元フーリエ変換(離散と連続)について説明できる.
11週 2次元フーリエ変換の演習1 2次元離散フーリエ変換のプログラムの内容を説明できる.また,スペクトラムの意味と画像との関係を説明できる.
12週 2次元フーリエ変換の演習2 2次元離散フーリエ変換のプログラムの内容を説明できる.また,スペクトラムの意味と画像との関係を説明できる.
13週 2次元のフィルタリングについて 画像に対する空間領域で行うフィルタリングと2次元離散フーリエ変換による周波数領域で行うフィルタリングについて説明できる.
14週 ウェーブレット変換 ウェーブレット変換による画像信号の周波数分解について説明できる.
15週 ウェーブレット変換の演習 画像を離散ウェーブレット変換したときの結果と画像の関係を説明できる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0001000100
配点0001000100