材料強度学特論

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料強度学特論
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産環境システム専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:黒木 剛司郎 他「金属の強度と破壊」第2版[POD版],森北出版,参考書:加藤 雅治 他「材料強度学」,朝倉書店,George E. Dieter,Mechanical Metallurgy,McGraw-Hill Book Company,配布プリント
担当教員 長坂 明彦

到達目標

先端機械加工部品の金属材料を対象として,その金属材料の強度と破壊のメカニズムが説明できること.また,材料強度の応用について説明できること.これらの内容を満足することを,達成度評価等(80%),レポート等(20%)により学習・教育目標の(D-1),(D-2)として評価する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
金属の強度について金属の強度の応用問題ができる.金属の強度について説明ができる.金属の強度について説明ができない.
金属の破壊について金属の破壊の応用問題ができる.金属の破壊について説明ができる.金属の破壊について説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械や構造物が故障することなく使用されるために行う健全性評価にとって,材料強度学は不可欠である.本科目では,機械加工後の金属材料を対象に,材料の変形や破壊のメカニズムについて学習する.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とする.レポートを提出する.なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>達成度評価等(80%)およびレポート等(20%)の合計100点満点で(D-1)および(D-2)を評価し,合計の6割以上を獲得した者をこの科目の合格とする.
<オフィスアワー>水曜日の16:00~17:00,機械工学科棟1F 長坂教員室.ただし,出張等で不在の場合がある.
<先修科目・後修科目>先修科目・後修科目はおかない.
<備考>機械工作学,材料学および材料力学が理解できていることが重要である.各回の講義内容を整理・復習し,理解を確実にすることが大切である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 疲労破壊および環境割れ 疲労破壊および環境割れを説明できる.
2週 定応力疲労 定応力疲労を説明できる.
3週 フラクトグラフィと粒内破壊・粒界破壊 フラクトグラフィと粒内破壊・粒界破壊を説明できる.
4週 定ひずみ疲労 定ひずみ疲労を説明できる.
5週 金属の塑性変形と延性破壊 金属の塑性変形と延性破壊を説明できる.
6週 塑性変形に対する温度の影響と延性ぜい性遷移 塑性変形に対する温度の影響と延性ぜい性遷移を説明できる.
7週 理解度の確認 理解度を確認することができる.
8週 塑性変形に対する温度の影響とクリープ破断 塑性変形に対する温度の影響とクリープ破断を説明できる.
2ndQ
9週 破壊力学とき裂先端の応力場と破壊じん性 破壊力学とき裂先端の応力場と破壊じん性を説明できる.
10週 き裂先端の塑性域 き裂先端の塑性域を説明できる.
11週 平面ひずみ破壊じん性試験 平面ひずみ破壊じん性試験を説明できる.
12週 大規模降伏の場合の取り扱い(弾塑性破壊じん性) 大規模降伏の場合の取り扱い(弾塑性破壊じん性)を説明できる.
13週 破壊じん性に影響する諸要因 破壊じん性に影響する諸要因を説明できる.
14週 金属の強化メカニズム 金属の強化メカニズムを説明できる.
15週 期末達成度試験 理解度を確認することができる.
16週 まとめ 理解度を再確認することができる.

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合8000200100
配点8000200100