到達目標
連続の式とオイラーの運動方程式を記述し,境界層理論から物体に働く力を説明できること.オイラーの方程式とナビエ・ストークス方程式を理解できること.以上により 学習・教育目標(D-1),(D-2)を達成する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
非粘性流体の支配方程式 | 連続の式とオイラーの運動方程式を成分表示で説明できる. | 連続の式とオイラーの運動方程式を記述できる. | 連続の式とオイラーの式を説明できない. |
粘性流体の支配方程式 | ナビエ・ストークスの方程式を成分表示で説明できる. | ナビエ・ストークスの方程式を説明できる. | ナビエ・ストークスの方程式を説明できない. |
支配方程式の活用 | ナビエ・ストークスの方程式の使用して,特殊な流れを解析できる. | ナビエ・ストークスの方程式を使用して特殊な流れを概略説明できる. | ナビエ・ストークスの方程式を活用できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械系、土木・環境系,エネルギ系を含む工科系の技術者が理解すべき流体力学の『基礎』を学ぶ.特に,導入部として,流れの直感的理解や基礎数学を理解した後,流体運動の基礎として,連続の式とオイラーの運動方程式,粘性流体の運動として,ナビエ・ストークスの方程式を理解した後に境界層と遷移,乱流および流れの安定性について理解する.
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義に加えて演習問題や,Excel等を活用した数値計算の演習も実施する.
・適宜レポートを課すため,期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>定期試験(40%)、演習(40%),レポート(20%)で評価する.学習・教育目標(D-1)と(D-2)は,ともに試験,演習,レポートで評価し,総合して60%以上の達成で合格とする.
<オフィスアワー>16:00~17:00,汎用実験準備室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可能.
<備考>線形代数,微分・積分,複素関数,ベクトル,力学の基礎を理解していることが望ましい.また,ベルヌーイの定理,連続の式等の流体工学,水理学に関する基礎を学修していることを前提としており,これらの知識が不足すると考える場合は各自が事前に補っておくことを期待する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
流体力学と工学的応用事例 |
流れの現象と工学的な応用について説明できる.
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2週 |
流れのパターンと流体の性質 |
流脈線,流跡線,流線を説明できる.定常流,非定常流を説明できる.流れの特性を説明できる.
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3週 |
流体力学で使用される数学公式 |
ベクトル微分,積分が説明できる.
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4週 |
連続の式,流体の加速度 |
連続の式が説明できる.
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5週 |
ベルヌーイの定理 |
ベルヌーイの式が記述できる.
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6週 |
ポテンシャル流、流れ関数 |
ポテンシャル流の基礎が説明できる.
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7週 |
複素ポテンシャル流 |
複素ポテンシャル流が説明できる.
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8週 |
演習 |
流れの基礎方程式が理解でき,かつ応用することができる.
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2ndQ |
9週 |
粘性流体に働く力 |
粘性流体に働く力と変形が理解できる.
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10週 |
ナビエ・ストークス方程式,平板間の流れ |
ナビエ・ストークス方程式を記述できる.
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11週 |
ハーゲン・ポアズイユ流れ |
ナビエ・ストークス方程式を応用できる.
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12週 |
せん断流と境界層の概念 |
境界層の概念を説明できる.
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13週 |
管内の流れ |
管摩擦損失および管内の流れを説明できる.
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14週 |
乱流の発生と遷移現象,流れの安定性 |
乱流の概念と流れの遷移について説明できる.
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
まとめ |
学習した内容を振り返り、自己評価を行うことができる.
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評価割合
| 試験 | 演習 | 平常点 | レポート | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 0 | 20 | 0 | 100 |
配点 | 40 | 40 | 0 | 20 | 0 | 100 |