信号処理論

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 信号処理論
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産環境システム専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 原島博「信号解析教科書 -信号とシステム-」コロナ社
担当教員 鈴木 宏

到達目標

信号解析について,その基本的な項目を理解し説明できる.また,実験として音声データ等をパソコンに取り込み1次元フーリエ変換で解析する一連の作業ができる.これらの内 容を満足することで,(D-1)および(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
フーリエ変換,高速フーリエ変換,解析時間,周波数分解能の説明ができるフーリエ変換と高速フーリエ変換を理解し説明ができ、解析時間と周波数分解能について例を用いて十分な説明ができるフーリエ変換を理解し説明ができ、解析時間と周波数分解能について簡単な説明ができるフーリエ変換と高速フーリエ変換や解析時間と周波数分解能について理解しておらず、説明もできない
ショートタイムフーリエ変換にて実際の時変信号の解析ができる時変信号を、一連の処理を十分理解した上で、ショートタイムフーリエ変換にて解析を行い、その結果を論述できる時変信号を、ショートタイムフーリエ変換にて解析を行い、その結果示し考察行える時変信号をショートタイムフーリエ変換にて解析できない
信号解析の基本的な項目を説明できる信号解析の基本的な項目を理解し十分な説明できる信号解析の基本的な項目を理解し説明できる信号解析の基本的な項目を理解しておらず説明もできない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学や科学技術の分野で利用されるアナログ・ディジタル信号処理について,基本的な表 現法や知識から応用までを系統的に学習する.扱う項目は,正弦波と線形システム・フーリエ変換・離散的フーリエ変換・高速フーリエ変換・信号の標本化・2次元信号とスペクトル などであり,さらに,これらを用いて音声データ等をパソコンに取り込み1次元フーリエ変換で解析する実習を通して理解を深める.
授業の進め方・方法:
定期試験は行わず、課題に対する数回のレポートの評価で成績評価を行う。
なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>成績は、数回提出するレポートの平均点で成績評価を行い,合格したことで,(D-1)および(D-2)を達成したとする.
<オフィスアワー>月曜日の放課後16:00~17:00,この時間以外でも必要に応じて来室してください. 電気電子棟3F 鈴木研究室
<備考>本講義で必要とする,高専で習得した数学の基礎知識(微分・積分,複素積分,フーリエ 解析)に関して,習得していることが前提である.履修していない部分に 関しては,担当教員と相談するなどし,各自事前に学習し補っておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 信号処理の概論 いろいろな信号・信号の分類について説明できる.
2週 正弦波と線形システム 正弦波信号・線形システム・インパルス応答について説明できる.
3週 フーリエ級数展開とフーリエ変換 フーリエ級数展開とフーリエ変換について説明できる.
4週 周波数スペクトルと線形システム パーセバルの等式・時間幅と周波数幅・たたみ込み定理について説明できる.
5週 信号の標本化とそのスペクトル 信号の標本化・標本化定理・標本化定理の意味について説明できる.
6週 離散フーリエ変換 離散フーリエ変換について説明できる.
7週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換について説明できる.
8週 離散時間システム 離散時間システムの応答・Z変換・FIRシステムについて説明できる.
4thQ
9週 総まとめと演習 ここまでの項目の内容を理解し説明できる.
10週 二次元信号とスペクトル その1 二次元フーリエ変換・二次元離散フーリエ変換について説明できる.
11週 二次元信号とスペクトル その2 モアレと変調・走査と標本化について説明できる.
12週 時変信号の概論と各種処理法(STFT) 時変信号の概念を理解し,STFTが説明できる.
13週 時変信号の各種処理法 .各種処理法について説明できる.
14週 応用例:音声・楽器音の特性(演習・実験)1 実際にデータをパソコンに取込,エクセルで解析する 一連の作業が行える.
15週 応用例:音声・楽器音の特性(演習・実験)2 実際にデータをパソコンに取込、エクセルで解析する 一連の作業が行える.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合0001000100
配点0001000100